投稿元:
レビューを見る
割と当たり前な議論が多い印象。自動運転をめぐる課題を網羅的に理解するにはいいかも。
システム屋としては5章の「空の世界に学ぶ」が含蓄深かった。今の自動運転システムに対する議論は、ヒューマンエラーに対する洞察が足りないと。腑に落ちる。
投稿元:
レビューを見る
16篇の論説の再編集。さまざまな立場の人たちが自動運転の未来について私見を述べている。テクニカルな話題は少なく、どちらかというと今後自動運転を実現するに際しての方向性に関しての問題点の提起が多いように感じた。いわゆる「学者」さんの論説が多いが、非常に読み応えがあった。特に都市設計に関しての2論説は、普段技術的にどう自動運転を実現化するかを検討している立場からは、真逆の発想というか、アプローチの方向性の違いを示され、非常に参考になった。2019年出版と比較的新しく、議論の内容が古新聞になっているようなことは全く無いように思う。逆に言えば2年間、方向性が決定されるような事象は無かったとも言える。
投稿元:
レビューを見る
自動運転って、本当に必要なのかな~と。漠然としたアナログ頭の自分の考えを活性化させるために読んでみた。各方面の専門家の人たちが、それぞれの視点で書かれている論説は(すべて理解できたわけではないが)読み物としても面白い。印象に残ったのは「8自動運転はイノベーションのジレンマを超えるか」。特に移動の主体と価値の分類を座標軸とし分類されている図表はわかりやすい。どこに価値を置くのか、どの部分にニーズがあるのかを考えていくことで、”新たな価値”を創出できるのだ。この本は自動運転のことだけではなく、イノベーションを考える上での示唆にもなると思う。
投稿元:
レビューを見る
思っていたよりもかなり良かった。
日本版の広義のMaaSと呼ばれるような領域に対して、異なる様々な分野の専門家がそれぞれの切り口で課題認識や期待感を述べていて勉強になった。
個人的には、空の優先権の考え方の援用や、緊急状態(DistressとUrgency)の定義、限られたリソースを共有するという考え方と言った、航空業界から見た自動運転への考え方の横展開が興味深かった。
パーソナルモビリティの話も、単に紹介というよりはもう一歩踏み込んで、この地域ではこんなことができている、という話などもあって面白く読み通せた。
コンソーシアムの講演会に出たような気持ちになれる一冊だった。モビリティ分野に関心があれば、おすすめしたい一冊。