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面白かったです。
ヒロインのお腹の子の父親は、本当は誰なのか?
ずっと最後までハラハラして読み進められました。
ただ、物語りの展開や人物たちの考え方にいささか疑問を感じてしまいます。
まず、ヒロイン。失恋旅行の最中に、いきなりよくも知らない男性の子供を産んでくれ-と頼まれて、承知するか?
また、ヒーローの頼む方も頼む方で、幾ら余命長からぬ弟の願いだからと、見ず知らずの女性に頼むことなのか、、、
子供を持つことを望んだ弟の心理についても、長く生きられないからこそ、子孫を残したいという気持ちは理解できるものの、ならは代理母出産という道もあるわけです。
どうして、こうなるのか、あまりにも不自然すぎます。
更に、弟が亡くなった直後、互いが本当は好きだったとと告白し、結婚の約束をする二人。
仮にもヒロインはヒーローの弟の「妻」であるにも拘わらず、これはアリなのか?
ヒーローは本当に弟を大切に思っていたのかと首を傾げたくなります。
それはヒーロー(兄)と弟が結婚式当夜に入れ替わった理由にもいえるのではないでしょうか。
兄いわく、「君が欲しかったから」。弟には知らせず、人工授精したということにして、ヒロインとひそかに関係をもった兄の行為は不誠実で、到底弟に対する愛情があるとは思えない。
ラストの子供が生まれたときのヒロインの言葉にも共感できません。
-デイビーは分析家だから、あなた(兄)のためにこうなることを期待して、すべてを計画したのかもしれない。
というような言葉ですべてを締めくくります。
これって、自分たちのした勝手ふなるまいを正当化しただけのようにも聞こえるのですが。
わずか二時間余りで読了しました。
赤ちゃんの本当の父親が誰なのかという疑問に引っ張られ、読む方もある程度答えは予測していても、知りたさに引っ張られて読んでゆきます。
私としては、主人公たちの行為や考え方が亡くなった弟に対する「愛」だとは、どうしても思えません。
残念ですが、、
あくまでも、一個人の感想です。