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『生死のはざま』『山奥の療養院』○
たまたま『中国奇想小説集』を一緒に読んでいて、妙に納得する。
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ケン・リュウのアンソロジー『折りたたみ北京』で注目された現代中国のSF作家・郝景芳の短編集。
アンソロジーに収録されていた『折りたたみ北京』を再読出来たのがまず嬉しい。『折り畳まれる都市』という奇想のインパクトはなかなか無いだろう。
それにしても、ケン・リュウといい、郝景芳といい、中国のSF作家は、パオロ・バチガルピと作風に共通点があるような印象が強いのだが、何故なんだろう?
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ブラッドベリを
初めて読んだ時のことを思い出した。
奇想天外で詩的。
繊細で映像的。
郝景芳(ハオジンファン)。
久々に「好き」と言える作家に出会えて嬉しい。
「北京 折りたたみの都市」
はタイトル通り
巨大都市が毎日定時に折り畳まれる。
殺伐とした格差社会で生きる男の物語。
「弦の調べ」「繁華を慕って」
「鋼鉄人」に侵略された地球。
彼らが愛する音楽で
人間は抵抗を試みる。
「弦~」は夫の視点から
「繁華~」は妻の視点から
描かれている。
こんなに美しく切ない物語は久しぶりだ。
映画化が予定されている。
どんな映像になるのか本当に楽しみだ。
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書評でお勧めされていたので手に取りました。
「北京 折りたたみの都市」はなんか懐かしい青春の香りがするSFでした。ただ短いので描写がもっとあったらと思う箇所がいくつかありました。それでも素晴らしい作品には違いないです。訳者解説によると同じタイトルで長編も書くということなので、長編にも期待したいと思います。
「弦の調べ」「繁華を慕って」も良かっです。良い意味で壮大な絵をイメージさせる作品でした。
詩的と裏カバーで書かれているのもうなづけます。
こんなに良い本なのに本のタイトルがいまいちなのが非常に残念。著者を知らないと手に取ってくれない...
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「北京 折りたたみの都市」★★★
「弦の調べ」★★★
「繁華を慕って」★★★
「生死のはざま」★★★
「山奥の療養院」★★★
「孤独な病室」★★★
「先延ばし症候群」★★
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折り畳み北京は第三新東京みたいで、文化を大事にする鋼鉄人なるものはゼントラーディ人だと思うのです。
ただどんなに化学が進んでも人はレポートや卒論の締め切りに追われることはわかった。
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「鋼鉄人」が出てくる「弦の調べ」「繁華を慕って」がとてもよかった。
圧倒的に強い侵略者に対する人間の小ささ、脆さ。それでも強くありたいと思う願い。それが音楽として奏でられる。林先生が、宇宙に音楽を見るのもすてき。
私は音楽の素養がないので、どんな曲が流れているのかYouTubeで探して聞いている。
書名と装丁がちょっと固くて中のイメージと違うかなーとは思う。
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「華文SF」ブームを作った作家のひとり、郝景芳の短編集が白水〈エクス・リブリス〉シリーズに登場した。
在米中国人作家ケン・リュウにより紹介されヒューゴ賞を受賞した中篇「折りたたみ北京」が「北京 折りたたみ都市」という題名で入っている。
訳者の違いはあれど、おもしろいものはおもしろい。
「弦の調べ」の世界観は悠大、SFとクラシック音楽の組合せが作者の世界観を際立たせている。
対として存在する短編「繁華を慕って」では、悠大な中に隠れた、細やかな心情が描かれていて、作家の幅の広さを感じる。
他の短編もSFという枠に囚われることなく、読書脳に響く。