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いつの間にかこんなにシリーズが増えていたとは。
読書が苦手という人、学校で「朝の○分間読書」がある人、恋をしている人、10代。
そんな人にオススメだ。
もちろんどれにも当てはまらない人にも。
10代を思い出して、胸がときめく。
ま、残念ながら女子校で、先輩を見てときめくこともなかったし、学校があまり好きではなかったので、妄想も多分に含まれるが。
「自慢の彼氏」は、やっちまったな(笑)と意地悪な気持ちが満たされる。
ざ ま あ
的なね。
そんな気持ちを恥ずかしくなんて思わないでよい。
綺麗な心ばかりではないことを自覚するか、現実世界では「いい人」で居続けられるのだ。
「ゲームの行方」秀逸!
この彼女みたいなことをしてしまう女性は多いだろう。
恋愛指南では「男を立てろ」とあるし、やはり好きな人には愛されたい。
だから、おバカな子、出来ない子を演じてしまう。
この物語の面白いところは、他人から見えた一瞬なんて、本当にその一瞬だけを切り取ったものだということ。
必ず物事には前段階がある。
育児もそう。
ブチギレた私を見て、見知らぬ人が「かわいそう」「ひどい」というけれど、こちとら朝からぐずられて何度も気持ちを切り替えてきたのに!と言いたいことは、多々多々多々ある。
おっと個人的な愚痴になった。
それと同じ。
他人が訳も分からず批判するのは間違いだ、ということだ。
「魅力論」もその流れで、拍手喝采したい。
なかなか現実ではこんなにうまくいかないが。
「ブルーな恋」
店員に横柄な態度をとる彼氏の話。
うわ、嫌だな、と思ったが、綺麗に着地した。
話の大きなひねりは、目新しいとは言えないが、この腹の立つ彼氏が、腹の立つことを言った言葉の真実が良い。
良いところと悪いところは紙一重だ。
他にもなかなか面白い物語がたくさん詰まっていて、短編好きとしては嬉しかった。
プチケーキ詰め合わせのようなワクワクがたくさんあるので、お気に入りが見つかるはずだ。