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メジャーデビューもしていない、平均年齢70歳に届こうかという〝ご長寿〟バンド、ジャンパーズ。彼らはなぜ、やめなかったのか? 夢をあきらめたことのある、すべての大人たちに贈る、胸を熱くする音楽青春グラフィティ(延長戦)!
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明日への希望がもてる小説~
そして、老人へのエールである!
「悔いが残らないほうを自分で選べ」
一気読みです!
がんばれ青春
がんばれ老人
がんばれ名古屋人
【本文より】
「あのバンドは俺の拠り所だった。勘当が解けて家に戻っても結婚して子供ができても、孫ができても、ドラムを叩いてきた」
「DIMEがなくなると聞かされたとき、あのときと同じだと思った。シルビーがジャンパーズを辞めようと言い出したときとな。だが、ひとつ違っていることがあった。ジャンパーズは確かに今も俺の拠り所だ。だがもうそんな拠り所は本当に必要ではなくなっていたんだ」
「歳を取ったからだ。何かを拠り所にして自分を奮い立たせるようなことはもうしなくてもいい。そういう
時期は過ぎてしまった。そのことに気付いたんだ。」
内野
「夢ってのは人を食うんだよ。夢に取りつかれると、心も体も食い尽くされる」
「もし夢を見れなかったら、人間なんてやってる意味がない。生きてゆくために夢は必要だ。たとえ叶わなくてもね」
「つまりさ、夢は人を食う猛獣だけど、僕らはその猛獣をうまく手懐けて生きてかなきゃならないってことだよ」
SHU
「わたし子供の頃からずっと「どうして?」って。
どうして言うことを聞かなの?
どうして宿題をやってこないの?
どうして逆らうの?
どうしてそんな格好をするの?
どうして女子なのにベースを弾くの?
親にも先生にも近所の人にも、でも答えはいつもひとつだけ。
それはわたしだから。
だけどその答えを誰も納得してくれなかった。何度言っても、駄目だった。そのうち諦めて何も答えなくなった。
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面白かったですね。
自分も楽器が出来たらと思いました。
好きな事が何十年も出来るのは羨ましいです。
応援したいですね。
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メジャーデビューを目前に機会を逃し、しかしそのまま五十年間活動し続けたアマチュアバンド・ジャンパーズ。一部の人には人気を博しつつも、活動拠点を失ったことで解散することになる。一方でメンバーの一人の孫である響人もまた、自分の音楽活動に悩みを持ちつつ、ジャンパーズの活動に関わることになる。元気づけられるような小説です。
グループサウンズってなんとなくざっくりは知っているけれど、あまりよく知らない(「花の首飾り」くらいはうっすら知っているかも)……時代的にどんぴしゃな人ならさらにさらに楽しめるんでしょうね。知らなくっても楽しく読める一冊でした。だってとにかく楽しそうなんだもの彼らが。もちろん楽しいばかりではなく、それまでに苦難も多かったはずなのに、そんなことをまったく感じさせられません。もうね、メジャーとかアマチュアとか関係なく、好きで楽しくて打ち込めるものがあれば、それが何であってもある程度幸せに生きられるんじゃないかという気がしました。拠り所になるものがあるって、素晴らしいなあ。
順風満帆な物語ではないのだけれど、だからこそ励まされます。ちなみにラストのあのシーンってとんでもないことになっちゃってとても大変なはずなのだけれど……つい笑っちゃったのは私だけじゃないよね?