紙の本
ifの信長帝国
2020/02/02 21:12
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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「逆説の日本史」などで知られる著者の、信長をメインとした一冊。
新たなシミュレーションのような内容を期待して手に取ってみましたが、本の過半は信長の天下布武の道程の振り返り。肝心の「信長帝国」についての部分は内容も記述も薄い感じでした。残念。
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2023/11/22 Amazonより届く。
2024/3/29〜4/1
井沢さんの「もし」シリーズ。
信長が死ななければ、というのは、日本の歴史の中でも最高のIF物語。既に、小説の形でも発表しているが、ノンフィクションの形式でも考察されている。
いや、ほんとに信長が生きていれば、日本の歴史はどのように書き換えられていたんだろう。
ほんとに興味深い。
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井沢さんの 本は 面白いですね。
信長が アジア帝国を 作っていたかも。
夢は ありますが 現実になっていたらと
おもうと ワクワクしますね。
逆説の日本史ファンとしては
もっと このタイプの 本を出してほしいです。
坂本龍馬が 生きていたらよりも 面白いです。
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信長が本能寺の変を逃げ延びて天下統一を果たしたら世界や日本はどのような世界になったか。
秀吉は信長のコピーとして信長の政策を模倣したと言われます。朝鮮出兵以降は信長のプランがなくそのために失敗したと言われることがあります。
信長の才能は当時は経済でも軍事でも飛び抜けていたことが改めて分かりました。大阪城も信長のアイデアのもとに生まれたという説は面白かったです。
世界の信長と言うのも見たい気がしてきました。
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私は織田信長は尊敬しておりますが、信長の下で働くのは大変なことだろうと、信長関連の本を読めば読むほど、その思いを強くしています。家柄よりも実力・実績を重視するやり方は効率的で素晴らしいと思いますが、彼は常に実績を出すことを部下に追い求め、以前の本人の功績の有無にかかわらず、使い捨て(追放)してしまいます。
こうした状況を知っていくと、本能寺の変が起きたのもやむを得ないな、と最近では思うようになりました。成功したのは明智道秀なので有名ですが、そこに至るまでに信長に従うことに反対のサインを出した武将は何人かいますからね。こんなことを書いてしまいましたが、この本は織田信長を尊敬して止まない、と私が思っている「逆説の日本史シリーズ」で有名な井沢氏により書かれた本です。タイトルに興味を惹かれました、信長が本能寺の変を切り抜けたら、どうなっていたかを想定した本です。
なんとアジアまで征服してしまうのではないか、という結論になっています。その時に働かされることになるであろう武将たちを思うと気の毒に思いました。信長の下では、ここまでしたら終わり、というものがなく、彼が死ぬまで支配地を広げたと思われますからね。
その状況を体験した、後で江戸幕府を開く徳川家康が、それまでと反対方向に舵を取ったことも何となく理解できた気分にもなりました。
以下は気になったポイントです。
・本能寺の変は、光秀の単独犯行で、黒幕は存在しないという結論となる、ノイローゼになっていて発作的に変を起こしたと考えられる(p34)
・戦国時代に実力主義を口にするものがいても、実際にそれを実行しているケースが少ないのは、当時の一般的な大名家の事情が、身分硬直化・領国からの縁故採用となっていたから(p37)
・光秀は、この先信長についていくことが栄光への道なのか破滅への道なのかがわからなくなっていた、室町幕府を壊滅、朝廷に対しても自分の要望を飲ませている(p40)
・信長の天下統一の目的の一つは、国際貿易港の独占、毛利氏、九州の諸大名は自前の国際貿易港を手中にしている、火薬に必要な、硝石・硫黄・木炭のうち、硝石は輸入する必要があった、特定の大名に属さない国際貿易港が堺にあった、ここを抑えるとそれより東の関東諸将は硝石が入りにくくなる(p57、59)
・中国人が鉄砲と引き換えに得たかったものは、中国ではとれない硫黄であった(p64)
・村と町の違い、農業や漁業を営む生産地がすなわち「村」、生産物を交易する市場が「町」であった(p74)
・権力の成立に必要な要件として、1)賞罰権、2)軍事力、3)権威(正統性)である(p90)
・信長の意図は、あくまで宗教者は中立を保つべきという要望である、一方の武将に味方し、一方には仏敵と罵るのはおかしいというのが信長の思考である(p110)
・本願寺も延暦寺も信長との戦いを経て武装解除した、今日身近にある寺社に武器がないのは、信長が宗教勢力と激しく争った結果である(p111)
・家康には「東照大権現」という神としての名前が与えらえている、権現とは、この世に現れるという意味、権現さまは地上に現れて世を平定した後、子孫を残して遠くの世界からこの世を見守っている存在である。東照は大和読みすれば「アヅマテラス」となる、西の都に鎮座する天皇が「アマテラス」の子孫ならば、東の都である江戸を守るのは「アヅマテラス」の子孫。天皇の権威に対応したもの(p120)
・武田信玄などの旧勢力が信長のような政策(楽市楽座)を取れなったのは、商権・経済の利権を、古来の有力な寺社勢力に握られていたから。何を生産するにも、その権利や有力寺社にあり、その許可を得た少数の特権商人が「座」という集団をつくって値段を制御していた(p130)
・寺社の権限をはく奪するには、1)寺社に使用料を払わない、特権商人同士のカルテルを無視、2)関所をなくして、ヒト・モノの流通を盛んにする、3)市場ではテナント料なしで商売できるようにする、フリーマーケット、これらの政策を、「楽市楽座の創設」「関所の撤廃」という形で実現したのが信長(p135)
・家康は関所の復活をし、厳しい検問を行ったが、関銭はとらなかった。人の交流、物流の活性化を図るため(p139)
・堺は大陸からの交易船の最終港であった、堺には平安時代から鋳造、鍛造の先端技術が伝わり、戦国時代には南蛮貿易で黄金時代を迎え、ベニスのゆに繁栄していた(p143)
・過半数以上の大株主=創業者一族(51%以上)の力を何とかして小さくするには、さらに同レベルの株式を発行すること、社名を変更することである。これを戦国時代に当てはめると、海外領土の獲得となる。秀吉のやろうとしていたことはそういうこと(p181)
2020年4月11日作成
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歴史ノンフィクションということで井沢先生はかいてらっしゃるが、これは、啓蒙書形式の小説だと思う。
後書きに呉蓙先生との討論に付いて書かれているけども、史料というものがあり、それを検証するのが史学であって、史料評価もしないで、仮説を組み立てたり、昔の人がこう考えていただろうと類推して歴史IFを想定するのは文芸だと思う。
文言であるなら、文芸でいいではないかと思うのです。
なんで、アカデミズムに対抗しようとするのか、全くよく分からない。
ただ、本の中身はそこそこ面白かった。
間違いはいくつかあるけども。例えば鉄甲船があれば、海上補給線維持できたとか、楽市楽座が信長の独自政策であったように書かれている部分。他にも諸々。
その意味でも、これはノンフィクション形式の小説として読むのが正解ではないかな――と、思う。
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信長が明智光秀に殺されなければ信長がアジアを制し現代のスペイン語やポルトガル語のように日本語が世界共通の言語になっていたかもしれない。
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1582年6月2日、織田信長が本能寺から脱出して天下を統一したら、その後の日本の政治・経済、アジアの歴史はどうなっていったのか? ・・・歴史の「if (もしも)」を想像する愉しみが膨らむ、400年前の謎に迫った歴史シュミレ-ションの井沢元彦版。 本能寺の変後の信長の嫡男・信忠の行末(生き延びたとして)、「ノブナガミクス」で変わる日本経済の繁栄、鉄甲船で海外侵攻に乗り出す織田軍団など、信長の生存を仮定した歴史の変節ぶりを夢想してみるのも一興。