結晶電子顕微鏡学 材料研究者のための 増補新版 みんなのレビュー

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投稿者：しんた　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

タイトルにもあるとおり、透過電子顕微鏡（TEM）を用いて材料研究を志す大学院生には最適の書である。TEMの実際的な操作方法と言うよりは、TEMを用いて材料研究を行う上で必要な基本的知識が詳しく書かれている。最低限のことは網羅されているので、この一冊で十分役に立つ。ただし、固体内の欠陥や転移、析出物といった、オーソドックスなテーマを対象に研究を行っていない人にとっては、得るものが少なく、物足りないと感じるだろう。また、実用書ではないので、ただ単に拡大像を写真に撮ることができれればよいと考えている人、高分解能像をどうしたら綺麗に撮影できるのかと悩んでいる人にとっても、この本は不向きである。