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おじいちゃんとの日々。母親やおばさんたち、いとこたちと共におじいちゃんとの最後の日々を過ごす。家族といえども人それぞれ違った考えや生き方があって。ぶつかりつつもやっぱり家族で。おじいちゃんと孫ってやっぱり少し特別な関係だなと思う。
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ケンイチのおじいちゃん徳治郎は、三人の娘が家を出ておばあちゃんが亡くなってからは、浦賀に犬のシロと二人(?)で暮らしている。お盆と正月、おばあちゃんの命日に姉妹3人が家族とやってくる。だが、ガンコモノのおじいちゃんは朝夕に畑仕事に行くことを変えようとしない。お供はいつもシロだったが、ある時からケンイチも一緒に畑に行くようになる。休憩するとき、おじいちゃんは自分の「ちっせぇ時」のことを話してくれる。ガキ大将の悪ガキだったちっせぇ頃の話を…。
頑固者で娘たちを困らせるおじいちゃんが、少しづつ老いてゆく。ケンイチの家族も、いとこのエリカちゃんも、少しづつ変わっていく。身近なおじいちゃんの老いと死を受け入れていくケンイチの姿が、子どもの目線でよく描かれている。
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たいていのものが気に入らないおじいちゃん。
そんなおじいちゃんと孫。
ふたりだけで分かち合うものが暖かい。
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非常に具体的なんですけど・・~逸見で生まれ育った浦賀に住むお祖父ちゃんの家に、三人の娘が孫を連れて盆正月に集まる。母は離婚し再就職し、小学生のボクが横浜から週末に通うのはシロと畑を目指して坂を上りながら耳の遠いお祖父ちゃんのチッセイ頃の話を聞くのが好きだったかだ。心筋梗塞で倒れ、娘三人が交代で世話をしなくてはならないのは、お祖父ちゃんが医者など偉そうにしている人間が嫌いだったから、余命半年と言われながらも、自宅で療養し、遂に逝った~花形さんって幾つなんでしょうね。お祖父ちゃんが大正の生まれってことは・・40代?
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物語の主人公ボク(名前はケンイチらしい)と徳治郎お祖父ちゃんの物語。
ボクの4歳から中一までのお祖父ちゃんとのかかわりとそれをめぐる家族の人間模様で、子育てや介護、自然描写のエピソードもリアルで文体も読みやすい。
でもなにか不全感が残る。どうしてだろう。
主人公は子どもだから児童書に分類されているんだけれど
読んだ感じではむしろボクは狂言回し的な役割で、お祖父ちゃんとその3人の娘(ボクの母を含む)の介護の物語の印象が強い。
明るくサラッと読める介護と離婚後の子育て小説としてならばアリだと思う。
頑固で思った通りに生きてきたお祖父ちゃんが、死に方も自宅で治療拒否して最後を迎えたいと願った時の身内の戸惑い。
真剣に考えると思いテーマも、この本なら重くなりすぎずに大切なことを考えるきっかけになる。
同じ著者の『落窪物語』は面白いらしいのでぜひ読んでみたい。
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都合の悪いことは聞こえない気難しい祖父と孫との交流。頑固で気難しい祖父は病気で弱っていくやがて自宅介護となるが…。プライドや自分のやり方、考え方を曲げない祖父と娘たちの攻防、訪問看護師やヘルパーへの暴言などは娘たちに同情する。在宅で静かに亡くなった祖父を「選ばれた人しか出来ない綺麗な死に方」と言った訪問看護師の言葉が心に残った。