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上巻ではまだバラバラだったピースがどんどんまとまって疾走感を増してくる。ヘンな人たちの本性も次々明らかになるけど、どれもこれも意外。チャーリーは記憶力がいいということ以外目立った能力はなさそうなんだけど、ナイーブなまでの正義感があって、どこか人を引きつける。それってフォード作品の主人公の特徴? だから奇想天外で、振り回されながら読んでいても、どこか清々しい気持ちになるのかも。
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全く事前情報が無いまま、カバーに惹かれて購入。
割とリリカルというか、今時の、華やかな画風とはかなりギャップがある内容で、そういう意味でも面白かった。ストーリーは確かにあのイラストがぴったりのボーイ・ミーツ・ガールものではあるのだが、けっこうアッサリと人が死んで行くのだった(何人かは死ぬだろうと思っていたが、ここまで死ぬとは完全に予想外w)。
ところで、著者のジャスパー・フォードの名前を、何処かで目にしたことがあるのだが、思い出せない(何故かジェフリー・フォードの方が出て来て余計に混乱している)。ううむ、歳は取りたくないものよ……。
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ボーイミーツガールを想起させる甘酸っぱいタイトルと裏腹に、物語はハイバーテック社による【ラザロ計画】の核心へと迫るサスペンスの様相を呈していく。今作は巻き込まれ型主人公の成長譚としても楽しめるし、序盤から張り巡らせた伏線をきっちり回収するプロットの妙も味わえる。しかし、初読でこの特異な世界観を読解するのは至難の業だろう。ロマンス要素は味付け程度ゆえ、邦題のミスマッチ感は拭えぬまま。この手の作風を好む本来の読者層に届く機会を逸している気がしなくもない。常時眠りの浅い私は、夢見心地よりも熟眠が恋しい限りです。
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過酷な氷河期に見舞われている地球上で越冬のため冬眠するようになった人類。越冬期間であっても、厳しい冬それ自体を含め様々な危険があるため、数%の人は眠らずに冬を越す。主人公チャーリー・ワーシングはそんな眠らず冬を越す冬期取締官の見習いとなる。見習い仕事として、越冬に失敗したナイトウォーカー(ゾンビみたいなもん)を運ぶことになったチャーリーは、その仕事を終えた後今まで見たことがなかった「夢」を見る…。
タイトルと挿絵と裏表紙のあらすじで持っていこうとしている話の方向とかなりずれた本筋だった。確かに少年の成長譚の部分もあるが、どっちかというと巻き込まれ系迷惑トラブル被り男子が実は世界を救う系。
これを甘いひと夏の初恋物語のように誘導するのは詐欺に近い売り込み方じゃないか?きちんと読めばそれなりに面白いSF小説なのに、余計な印象が先行してるので情報が邪魔して楽しめなかった。残念