投稿元:
レビューを見る
主に行動嗜癖を誘発させるような設計のされたデバイスやアプリなどの仕組みを解説している。
便利な機械とは適度に距離をとる、適度に使いづらいほうが長期的にみると自分のためになるということだろうか。
投稿元:
レビューを見る
行動嗜癖(こうどうしへき)。麻薬と同じ機序で、行動への依存症になってしまうこと。
SNSを見続ける、ゲームにハマりする等で、日常生活に支障を来たす状態。
ブクログでも、いいねが欲しくて感想を書いてしまっているのか!?自分は、と少しビビるも、読み終わった感想やら備忘録を残すだけなので、そうでもないな、と。
思春期や10代後半だけがゲームへの行動嗜癖になっているだけでなく、スマホを眺める、という行動には老若男女、誰でもこれになってしまうリスクがある、ということに戦慄した。
投稿元:
レビューを見る
「行動嗜癖」という、どうして人は依存するかについて書かれている本。
企業が私たちの依存性につけ入って仕掛けた罠に掛からないためにはどうしたらいいか等が書かれているが、逆にどのようにしたら人に夢中にさせられる仕組みを作れるかというアイデアを生み出すヒントになる一冊だと感じた。
数人の部下を持つ私としては、この本の目標管理の仕方によって部下を仕事に夢中にさせる方法論の勉強になったと感じた。
投稿元:
レビューを見る
TwitterもInstagramもスマホゲームも、そもそもスマホも依存症ビジネスである。って話し。
「スクリーンの向こう側にあなたの自制心をくじくことを生業とする人が大勢いる」事実。
この手の話は今ではよく言われることで、内容はおもしろいエピソードとか実験の話があって読みやすい。が、私的には知った話も多く、また海外のエピソードばかりで(海外の本なので当然)、日本人との文化の違いとかで微妙に共感できなかったりで、あまり楽しめなかった。
こういった話に触れたことない人にはとても良いと思います^^
でも。スティーブジョブズは子供にipadを絶対に使わせなかった。この事実だけでも本当に恐ろしいものがありますよねw
投稿元:
レビューを見る
【用語解説】
行動嗜癖…行動の依存症のこと。嗜癖とは、害があり、それ無しでいることが難しくなった体験にみずから強く執着することだ。フェイスブックをつい覗く、何度もメールをチェックする、買い物依存症など、強い心理的欲求を短期的に満たし、その一方で長期的には深刻なダメージを起こす行動に抵抗できないとき、それを「行動嗜癖」と呼ぶ。酒や薬物と違い悪影響を隠すのが簡単であり、それゆえに根深い。
【本書のまとめ】
①行動嗜癖は環境によって引き起こされる
行動依存症(行動嗜癖)の一部はテクノロジーの発展と社会の変化によって広がった。最近の研究によると、最大40%の人が、メール、ゲーム、ポルノなど、ネットに関連した依存症のいずれかを抱えている。2008年の集計では、成人が携帯電話を使う時間は1日平均18分だったが、2015年には、これが2時間48分になっている。
ネット関連の依存症は、本人だけでなく子供にも悪影響を及ぼす。
幼児は本能的に親の目線を追う。しょっちゅうスマホに目移りしている親は、知らず知らずのうちに視線のパターンを子供に教え、子どもを集中できない人間に変えてしまう。そうした子どもは大人になり、対面でのコミュニケーションが苦手となり共感力が下がる。
研究によって、依存症は身体的な反応ではなく、環境に左右される精神的なものであることが分かった。
ベトナム戦争で麻薬依存症に陥った米兵たちが、ベトナムから本国に帰還した途端依存症が治った。これはベトナムという麻薬が蔓延する特殊な環境から断絶されたことが原因と考えられている。
逆に、大半のヘロイン常習者がクリーンでいられないのは、依存症のときの友人関係や家、地域に留まり続け、再発する環境に身を置き続けるからだ。
これは薬物による依存症の例だが、行動依存症(行動嗜癖)も、脳内の同じ報酬中枢を刺激する。二つの違いは刺激の強さだけであり、扱われ方は同じである。
以上を考慮すると、行動依存症の中でも「ネット依存症」は相当厄介な病気になる。薬物や酒と違い、ネットを使わない環境に身を置くことはほぼ不可能だからだ。
依存症とは、本人がそうなりやすい性格かどうかというだけで語れる問題ではない。多くの場合は不運からなるものであり、環境や関係者との関わりによっても引き起こされる。
依存症を引き起こす物質とされているのが、報酬中枢から下されるドーパミンである。このドーパミンが強く生成され続けると、脳に耐性がつき、より強い快楽を求めるようになる。この繰り返しが依存症だ。
しかし、ドーパミンの多寡だけで依存症になるかどうかが決まるのではない。依存症を決めるのはドーパミンを放出するに至った状況だ。何らかの物質や行動自体が人を依存させるのではなく、自分の心理的な苦痛をやわらげる手段としてそれを利用することを学んだときに、人はそれに依存する。
依存症は身体だけの反応ではない。「心を落ち着かせるためにその薬物が欠かせないのだ」と脳が学習することがなければ依存性にならない。依存症とは、人物と体験との関係性の中で発生する。
薬物に対する「好き」と「欲しい」は全く別のものである。依存症患者というのは、摂取している薬物が好きな人のことではなく、むしろ生活を破壊する薬物への嫌悪感をつのらせながらも、たまらなくその薬物を欲しがる人のことだ。人間は好きよりも欲しいという気持ちのほうがパワフルであり、好き嫌いよりも欲望の充足のほうを優先する傾向にある。
このことは、中毒者が依存症から回復しても逆戻りしやすい理由を物語っている。人生を破壊する薬物を好きと思わなくなっても、それが過去に心理的な希求を満たしてくれたことを脳が覚えているせいで、渇望が消えなくなるのだ。
これは当然行動嗜癖にも当てはまり、愛してはいけない相手に恋をする行為や、時間の無駄だと知りながらも、かつていいねがついた快楽を求めてフェイスブックに投稿し続ける行為などが同様のものとされる。
②新しい依存症が人を操るテクニック
デジタルテクノロジーの台頭により、世には新しい依存症が蔓延するようになった。そうした依存症がどのようにして人々を惹きつけ辞められなくさせるかのテクニックを以下に記す。
(1)目標の設定
現代では人の生活が目標追求に支配されるようになった。現代における目標とは、プロセスの到達地点ではなく、目標を達成すればするほど、次なる目標を設定せずにはいられなくなるものである。
テクノロジーは目標の設定と強く結びついている。テクノロジーによって、あらゆる目標が可視化されるのが容易になった。年収、いいねの数、一日に走るべき距離など、数字として現れる目標が強迫観念の布石となっている。
目標達成→さらなる目標という循環の中では、目標がかなったと意識できる期間が短くなってしまう。まさに人生の大部分を「負け犬状態」で過ごすことにつながるのだ。
これを解消するためには、実現不可能なほどの大きな目標ではなく、こまめに手応えを与える(1日のうちでこれだけやろうという目標をつける)の繰り返しによって、日々を充実されるのが大切である。
(2)フィードバック
これの最たる例はスロットマシーンだ。当たり自体が大切なのではなく、直前のハズレから変化が起きて当たりになったという体験、自分がアクションを起こして結果を得たという実感が、人の気持ちを沸き立たせる。たとえ外れであっても当たりを予感させるような演出を組み込むことで、人はどんどん正の結果を求めて突っ走っていく。
(3)進歩の実感
これはビデオゲームの仕組みとしてよく知られている。まずはじめは簡単な段階から始まり、時間が経つごとに高難易度の敵を倒して成長を実感できるようにするシステムである。
人がオンラインゲームに惹きつけられる要因の一つは、内在する複雑な報酬サイクルが、ぶら下がったニンジンの役割を果たすことである。最初は簡単にレベルが上がり、報酬がすぐさま与えられる。次第に報酬と報酬の間のインターバルが加速度的なスピードで広がっていこうとも、人々は既にそこから抜け出せなくなっている。
かつてはコンソールを買うハードルがあったゲームが、スマホの台頭によりいつでもどこでもプレイ可能になって、依存症の危険が増した。
(4)難易度のエスカレート
最初は簡単から始まり、徐々に手ごたえを増す難易度曲線の設計であり、特にビデオゲームに取り入れられているものだ。
順風満帆な生活は表面的には魅力的に思えるが、その魅力はすぐに色褪せる。人間は誰でも、ある程度の範囲で、敗北や困難や試練を必要としている。
目の前にある試練が自分の能力をやや上回り困難すぎないとき、人は「ゾーン」に入り、時間の感覚を失って熱中する。
(5)停止規則の消失
停止規則とは、人に何かを辞めさせるきっかけとなるもの。
長時間労働は、スマートフォンやモバイルPCの発達によりオフィスと自宅が一体化してしまうことで、「仕事をここで止めよう」という停止規則が無くなってしまうことが一因で起こると考えられている。現金に対するクレジットカードも同じだ。
(6)クリフハンガー
クリフハンガーとは、「崖にぶらさがる」という意味であり、転じて話の続きを期待させるような終わり方をする作品のこと。課題が未完了の状態だと緊張状態が維持され、それを再開したいという欲求が強く残る。
「人は報酬そのものよりも報酬を追いかける過程に興奮する」という性質を活用し、物事を宙ぶらりんのままにしてのめり込ませることを行っている。
この心理を活用しているのが「ビンジウオッチング」である。ビンジウオッチングとはNetflixなどの動画配信サービスでドラマを一気見することであり、一週間ごとの視聴よりものめり込みやすいことが明らかになっている。
(7)社会的相互作用
インスタグラム、フェイスブックのソーシャル・フィードバック機能がこれを活用している。
人間には他人と比較したい永遠の欲求がある。人は自分の投稿が誰かに注目されている(恥ずかしいものであれ素晴らしいものであれ)と考えがちであるが、実際には誰もが自分自身の投稿を気にすることで忙しく、一枚の駄作など気にかけもしていない。
誰かからのフィードバックがあるということはそれだけで没入感を高める。
③新しい依存症に立ち向かうための解決策
(1)予防はできるだけ早期に
子ども時代にスクリーンを眺めて過ごす時間の長さは、その後の人生における世界との関わり方を左右する。問題は、デジタルが今の子供達にどのような影響を及ぼすかが未だに判明していないことだ。なるべくならばスクリーンに触れさせず、アナログな世界での手触りを体験させたほうがよいだろう。
しかしそうは言っても、社会でスクリーンに接することは避けられないものである。
そのため、親がきちんとスクリーンと実生活との間に介入することが大切になる。アプリ内で触れたものを実生活でも触れさせ、現実世界との橋渡しを行うことが望ましい。このようにスクリーンと現実とを橋渡しすることを「転移学習」と呼ぶ。
また、受動的な視聴だけではなく能動的な関与があるほうが望ましい。スクリーンの使用はコンテンツの中身で決めるべきであり、テクノロジー自体の面白さに流れて使うのは避けること。
軽めの依存症に対する有効な対策は、軽度・中等度の依存症を「病気」と認定することではなく、私達自身の日常生活の送り方���レベルで構造を変えていくことだ。ついてしまった悪癖を正すよりも、最初から依存症を発症しないように防ぐほうがはるかに簡単であり、対策は大人よりも子供において始めるべきである。
(2)行動アーキテクチャで立ち直る
人は純粋な意志の力だけで依存症を克服するのはほぼ不可能である。誘惑と対峙して勝とうとするよりも、誘惑の対象と向き合わないでいるほうが依存症には陥りにくい。
これに大変有効なのが、他のもので気を紛らわすという方法である。重度の喫煙者がニコチンガムで気を紛らわすように、「口寂しいという欲求」と「口に何か入れたいという報酬」は否定せず、タバコを吸うという儀式だけを変えてあげる。
他にも、シンプルかつ効果的なものとして、「物理的に遠ざける」ことが挙げられる。スマホ依存症なら、スマホを別の場所に置き去りにして物理的に触れないようにする。
また、既に身に着いてしまった依存症を解消するには、「動機づけ面接」が有効である。
これは、「行動を変える気になる要素とならない要素はどれ?」「インスタグラムは、あなたの幸せにどう影響する?」「どんなやり方なら、自分はもっと楽になる?」など、改善のプロセスの主導権は自分にあると思えるような質問を行う面接だ。
動機付け面接の有効性は、自己決定理論と呼ばれる動機づけ研究で説明されている。人は、「自分の人生を自分の意思で進めたい」「家族や友人と確かな絆を形成したい」「周囲に影響力をもっていると感じたい」と思うとき、自主的に行動を起こす。行動嗜癖におぼれている患者は、この3つのニーズのいずれかが満たされていない場合が多い。満たされているニーズはそのままに、方法だけを変えるものとして有効だろう。
(3)ゲーミフィケーション
行動嗜癖の特徴を逆手に取り、害のある行動をよい行動へと差し向ける。ゲームではない体験をゲーム化することで、楽しみながら習慣を改善できることにつながる。
しかし、ゲーミフィケーションは他の体験をつまらないものに矮小化する、との批判もある。苦痛な習慣をゲーム化して楽しくすることは、その時々では面白く感じるが、大切な動機(健康的な行動は大切だ、学習は自分の人生を豊かにするために必要不可欠だ、という根本的意識)を蔑ろにする可能性もある。
運動のテーマは健康ではなく楽しむことである錯覚してしまえば、楽しくなくなれば運動もやめてしまう可能性がある。
【感想】
依存症の誘惑は、酒や薬物だけではなく「行動」にも存在している――SNS依存症やゲーム障害など、デジタルテクノロジーの発達により、依存症とみなされる対象が広がりつつある。
本書を読んで気になったのは、依存症の定義の揺らぎである。
WHOでは依存症の定義を、「精神に作用する化学物質の摂取や、ある種の快感や高揚感を伴う行為を繰り返し行った結果、それらの刺激を求める耐えがたい欲求が生じ、その刺激を追い求める行為が優勢となり、その刺激がないと不快な精神的・身体的症状を生じる、精神的・身体的・行動的状態」としている。しかし、この定義を行動嗜癖にまで拡張してしまうと、ワーカーホリック、趣味人なども依存症患者になってしまう。
本書で���WHOの定義をより詳細に詰め、「それが自身の生活に悪影響を及ぼすもの」、よりラディカルに言えば「行き過ぎれば何でもNG」というように扱っている。仕事、ソーシャルゲーム、SNS、ランニングなど、それ自体は何ら悪ではないが、健康と生活に害をおよぼすほどやりすぎればそれは依存症ということになる。
しかしその定義を採用すれば、世の中のほとんどの人間が依存症になってしまうだろう。長時間労働は一律NGなのか?余暇時間をネットサーフィンで埋めることは悪で、同じぐらい時間をかける読書は善なのか?自身の健康に影響を来すほど育児に時間を費やすのはダメなのか?より根本的な部分に目を向ければ、「益なるもの」と「害なるもの」に当てはめて依存症を定義するのは正しいことと言えるのか?
果たして、本人が選択的に行う行為まで依存症と言ってしまっていいのだろうか。
世の中のあらゆることがネットワーク化する現代において、依存症は哲学的な問題を新たに内包し始めている。
投稿元:
レビューを見る
マーケティングや行動経済学に精通した大学准教授である著者がスマホやSNSがもたらす行動嗜癖という依存症について書いた一冊。
SNSなどが普及する中で深刻化している依存症についてそのメカニズムや依存症になった者の症状、そして解決法に至るまでを様々な研究結果などから書かれていて勉強になりました。
物質だけでなく行動にも依存症が起きることや苦痛から逃れるために依存症を発症することなど依存症についてのメカニズムを知ることができました。
そして、目標、報酬、クリフハンガーによるビンジウォッチング、他人のと比較などを駆使してネット上の様々なサービスが展開されていることも勉強することができました。
また、物理的に距離を置くことや罰を与えることなどで依存症の予防策としたりゲーム化することによって楽しく依存症から自分を改善したりと予防策も知ることができました。
スマホなど文明の発達とともにデバイスがどこであったりすることで停止規則が機能せず依存症が悪化することや怪我による慢性的な辛さを依存症の仕組みで和らげることなど依存症のメカニズムを逆手に取った取り組みなどが進んでいることも本書で学ぶことができました。
そんな本書の中でも小さいうちからiPadなどのデジタルデバイスに触れさせないことや4〜5歳でiPadなどに慣れることによって人との交流が希薄となり将来に影響を及ぼすことなどは勉強になりました。
本書を読んで依存症になっていくメカニズムを勉強するとともにSNSやゲームとの付き合い方を学ぶとともに次代の子供たちに向けての接し方も学ぶことができました。
そして、本書で学んだテクノロジーとの依存しない付き合い方を実践していこうと感じた一冊でした。
投稿元:
レビューを見る
結構前に読んだので、「依存症ビジネス」との違いが思い出せない。SNSもゲームもポルノも罠ですよ、というような内容だったはず。おそらく根本的な内容は同じ、なはずかと。
こちらの方がキャッチ―で読みやすかった印象。
投稿元:
レビューを見る
翻訳本は苦手だが、これは読みやすかった。そしてかなりタメになる本だった。
まず、2007年にiPhone、その3年後にiPadを世に送り出し世界を変えたスティーブ・ジョブズが、自分の子にはiPodなどのデバイスを使わせていなかった、というのが衝撃だった。作った本人が、デバイスが幼少期に与える悪影響や依存性を認識していたといえる。
私がこれを読んで思ったのは、自分が生まれた時にまだこれらのデバイスがなくて良かったということ。最近の子は4歳までに8割がなんらかのデバイスに接するらしく(こういったデータも各所に出ていてわかりやすい)、子育てや教育のひとつに、これらの接し方や使い方をどうするかという大きな問題がある。今の親や教師は大変だ。
そして、そんな自分でさえ、もうスマホなしでは生きていけない。運動のしすぎを誘発するというウェアラブル端末も、良かれと思って使っている。最近スマホを見る時間が増え、一つの物事(読書したりテレビを見るなど)に集中できなくなったと感じていたので、この本を読んでさらに危機感が募った。スマホはそこに置いてあるだけで、気を取られる存在であることがデータで実証されている。
今後は、さらに依存性が高いもの(それこそ現実と仮想の区別がしにくそうなVRなど)が浸透してくるだろう。それらは良い面もあるが、悪い面もある。私たちは、現実から逃げず、リアルの世界も大切にしながら、それらと適切な距離を保って生きていかねばならないのだと強く思った。
知っておくべきことが多く書かれていた良書だと思う。
投稿元:
レビューを見る
スティーブ・ジョブスもWIRED元編集長もツイッター創始者も誰も子供にiPadを使わせていない。それがどれだけ危険なことか知っているから。
依存症は記憶に埋め込まれる
元常習者の95%が再び始めてしまうヘロイン。でもベトナム帰還兵で再発したのは5%。
なぜならベトナムという環境を離れることができたから。
「ピクルスになった脳は、二度ときゅうりには戻りません」
投稿元:
レビューを見る
世の中にある依存症の事例が多く挙げられており、またそのテクニックが6つ紹介されている。
私はスマホ利用時間は少ない方と思いつつ、いくつかのアプリは無意識に頻繁にクリックし更新情報を追い、時間を無駄にしていることに気づいた。
子どもへの影響も衝撃。スマホに依存している親の姿をあまり見せるべきではないこと、テレビなど依存していないか?と常に意識すること、を学んだ。
投稿元:
レビューを見る
ゲーム、薬物、SNSなど様々な依存症について人に依存させる仕組みや人間の心理の観点から、多くの実験結果を含め多面的に解説されている。
中でも、今まであまり注目されてこなかった行動に対する依存 "行動嗜癖" が本作のテーマである。私たちにとってもっとも身近な行動嗜癖はスマホの長時間利用だろう。
本書を読んでいて、今後の未来が少し恐ろしく感じられる点も多かった。
行動嗜癖を見直し、今後も発展を続けるであろうデジタルへの付き合い方を見直すべきだ。
私自身、スマホのスクリーンタイムが6時間を越える日も多い。平均スマホ利用時間は3時間であり、明らかに使いすぎだ。
今後は週平均3時間未満になるよう調整し、何のためにデジタル機器を使うのかを再考したい。
投稿元:
レビューを見る
面白かった。
スマホ、ゲーム、SNSなど依存症は身近にあると痛感。
時間の使い方を改めて見直そうと思った。
投稿元:
レビューを見る
・行動嗜癖の6つの要素
1) ちょっと手を伸ばせば届きそうな魅力的な目標があること
2) 抵抗しづらく、また予測できないランダムな頻度で報われる感覚があること
3) 段階的に進歩・向上していく感覚があること
4) 徐々に難易度を増していくタスクがあること
5) 解消したいが解消されていない緊張感があること
6) 強い社会的な結びつきがあること
・人に行動を促したいなら、太刀打ちできない大きな目標ではなく、具体的でチャレンジしやすい小さな目標を与えるほうが有効なのだ。進歩している実感に励まされるし、ゴールラインが見えているほうが前に進みやすい
・ネットゲームでスペースキーは小さな動きではなく大きな動きに合わせる。物理的な感覚とデジタルの領域での感覚を連動させるのがマッピングの妙
・動機付けられた認知:外れが続いているってことは大当たりが近付いているサイン と認識させることではずれもポジティブに受け止めさせ続けさせる
・ダラー・オークション・ゲーム
・売れるもの、人気になるものを作ろうとするのではなく、好きになるために作ることがゲーム作りの根幹(宮本茂)
・ビギナーズラックには人を依存させる力がある。ビギナーズラックを体験したせいで、人は非現実的な野心を抱き、本来ならば熟練者にこそふさわしい高すぎる期待を抱く
・ほとんどの人間は、何もしないより何かをするほうがよいと考える。たとえそれがネガティブなことであっても。
・課題を片付けているという感覚や、自分がこれを成し遂げているんだという気持ちは、大きなモチベーションになる
・イケアの組み立て済みの収納ボックスを自分で組み立て作業をした被験者の提示した金額は、既製品を見ただけの被験者の金額に比べて63%も高かった
・スロットマシンの「惜しい」と「はずれ」に実質的な違いは何もないというのに「惜しい」を見せることで、大当たりはすぐそこだと思わせる
・現金ではなくクレジットカードを使うと、人は同じ商品が2倍高くても払ってしまう(停止規則の役割を果たさないため)
・自動再生により、「次のエピソードを見ない」という判断をする必要がある(オプトインオプトアウト)
・Facebookとインスタグラムでは予測の立たない刺激がエンドレスで続いている
・人間は肯定的なフィードバックばかりを受け入れたがり、否定的なフィードバックに対して過敏になる
・近づきやすい態度、穏やかな態度、子供の状況について知ろうとする態度、現実的な態度を取ることが親の態度として重要
・自己決定理論によると、人は3つの根幹的なニーズに関わる場合に自主的に行動を起こしやすい
1) 自分の人生を自分の意志で進めたい(自律性)
2) 家族や友人と確かな絆を形成したい(関係性)
3) 周囲に影響力を持っていると感じたい(有能性)
・「○○を考えてはいけない」といわれたときに「そのかわりに何を考えていればいいのか」というのがわからない
・習慣を構成する3つの部品
1) 合図(行動を促すもの)
2) 儀式(行動そのもの)
3) 報酬(これからも同じ行動を繰り返すよう脳に仕向けている見返り)
・自分以外の誰かを巻き込む報酬や制裁は、習慣形成において非常に効果が高い
・行動嗜癖に対するアプローチは排除するか、活用するかの2つ。活用して良い習慣にすることもできる
・体験そのものを報酬にする(英単語を学んでいるうちに、成果に応じて自動的にコメを寄付している)
投稿元:
レビューを見る
すごくいい本。孟母三遷の教えが思い出されました。なんでも抑圧するのではなく、原因を探し、工夫し、うまく活用することが大事と、たくさんの事例を交えて説明されています。コロナでオンライン化がすすむなか、人間としての感性をどう他の人たちと繋げるか、考えていきます。
投稿元:
レビューを見る
意外なところに行動素癖が潜んでいることがわかった。
自分もいつくか依存症に近い状態になっているかもしれないという気づきが得られた。
依存症とは何か深く考察することができ、どう向き合えば良いかも考えるきっかけとなった。
また期間を置いて読み返してみたい一冊。