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日本におけるキリンの飼育数は約150頭、600頭弱を飼育するアメリカに次いで世界第二位だという。日本人は昔からキリンが好きなのか。しかし、2015年世界の野生キリンは10万頭ほどで、過去30年で4割ほど減少。キリンは絶滅危急種に指定されている。
そんなキリンを日本で、もしかすると世界で一番多く解剖しているかもしれない、という著者。大学時代に研究テーマとしてキリンを選んでから10年、クビに注目して、一つの発見に至るまでが著されている。
周りにキリンの研究者はいなくても、多くの人の協力を得て、研究を続ける姿、そして周りの人や、何よりも縁があったキリンやオカピに感謝する姿勢に好感が持てる。
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幼い頃にキリン好きであった少女が長じたのちふとそれを思い出し、それをきっかけにキリン研究者になっていく様子を描いた自伝作品。著者はキリンの首の骨について縷々書き綴っているが読者としては徐々に研究者として悩みつつも熟成していく様子に心踊る。好きなことをして生きていく、の純粋な実録として読み応えがある。
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解剖学を専攻しキリンを解剖し、たぶん日本で唯一のキリンの研究者。平成生まれの彼女はキリン博士としてがんばる!
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19/08/14読了
去年のバッタに続いての良書。熱烈な愛を持ったひとのはなしはなんでこんな面白いのか。
好きなものを見つけて好きでい続けられること自体が才能なんだろう。
『私の成功の秘訣が1つだけあるとすれば、ずっと子供の心のままでいたことです』というものがあります。私も郡司さんも、子供の心のままで大人になれて、幸せですね」
博物館に根付く「3つの無」という理念と関係している。「3つの無」とは、無目的、無制限、無計画、だ。
たとえ今は必要がなくても、100年後、誰かが必要とするかもしれない。その人のために、標本を作り、残し続けていく。それが博物館の仕事だ。
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子供の時の好きをそのままに大人になってまっすぐに向かう情熱とパワーの対象キリン。郡司さんのキリン愛に圧倒されました。そして、もちろんキリンについてもよくわかりました。
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会社の後輩ちゃんに勧められたキリン解剖学者の8番目首の骨を見つける奮闘記。同じ名字なので応援。子供の心のまま大人になるって素敵。解体・解剖の失敗がありながら、首の可動域(木の葉・水)を得られる進化を見つけた過程は自分も興奮した!郡司さんの次書にも期待!
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キリン女性研究者、解剖し続けて長い首の謎を解く!
毎年のように年末年始はキリン解剖……そんな研究者の大発見とは!?
書評が話題です。
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図書館で借りた本。東京大学在学中に子供の頃から好きだったキリンに携わる仕事をすると決意し、キリンを30頭も解剖。そしてキリンの8番目の首の骨を新発見する事に。哺乳類の頚椎数は7個しかないのに、例外はナマケモノ、マナティだけらしく、そこにキリンも入る事になるのかな。まだ20代の女性の解剖専門の方の発見は、キリン愛の情熱の賜物でしょうね。
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好きこそものの上手なり
だっけかな。そんな言葉を言われた事があったと、思い出した。
その、言葉を人に向かって言ってないなと。
言われる人になりたいな
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面白かった。さっぱりした分かりやすい文章で、すごく読みやすい。キリンのことも少し勉強できた気がする。
あと終盤に出てくるお母様の手作り「死臭が消える線香」というのがめちゃめちゃ気になる。スゲエ。
博物館の話も出てくるので、読んでてよかった「へんなものみっけ!」。
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動物園のキリンって思ったより多く死んでいるんだなっていうのが素直な感想
学者や博士になるためには、多量の努力と、挫折しない心と、子供のように何故?と思い続けることが重要なんだと改めて思う。いや、何者になるにしても、か。
文章力もさることながら、笑える場面もあり、キリンを見る眼が変わる一冊だった。今度動物園に行ったときは、第一胸椎がありそうな部分を気にして見ることにしよう。
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自分の好きなこととか、やりたいことに取り組むことで自分の人生を自分自身の選択で豊かにしていきたいと思った。
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子供のときからキリン好きな著者が、キリンを研究し、キリン博士になるお話。主にはキリンの第一胸椎が可動域を持ち、8番目の頚椎のような役割を果たすのではないかという研究について書かれています。
キリンについての知識と愛に溢れているので、読むと動物園に行きたい、キリンに会いたいって思います。
また、「好きなことを好きだということの大事さ」についても書かれていて、自分の好きなことって何だろうとモヤモヤしている人にはいい刺激になると思います。
あとがきにある、博物館に根付く「3つの無」、無目的、無制限、無計画も話も個人的にはなんとなく感動しました。「たとえ今は必要なくても、100年後、誰かが必要とするかもしれない。その人のために、標本を作り、残し続けていく。それが博物館の仕事だ」。
むっちゃステキ。
ああ、博物館も行きたい。
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キリン好きな少女が研究者となり、あの長いクビの秘密を巡る大発見をする、まるで小説のようなエッセイ。
夢を追う若者に居場所や、研究材料を提供する環境が素晴らしいと感じた。
学者ではないが、学者と同じ姿勢を持つお母様もステキ。
博物館の「3つの無」、無目的、無制限、無計画。
南方熊楠の膨大なノートを思い出した。
ムダを恐れない心が科学には大事。
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キリンが好き、から、キリンの研究者を志し、キリンを数多く解剖して、キリンの「8番目の”首”の骨」を見つけるまでの自伝。
自伝といっても著者はまだ若手の研究者で、これが研究の集大成、というよりは、研究者になるとはどういうことか、という旅の記録、というように読んだ。
それにしても、キリンの解剖機会の頻度が思った以上に多いことにびっくりする。その多くのキリンを集中的に解剖するために、キリンといえば、と自分をブランド化していく過程も興味深い。研究者として成果を上げるためには、自分のブランド化も欠かせないということがよくわかる。
そして解剖といえば、”解剖男”遠藤秀紀教授…と思っていたら、まさにその遠藤教授に師事するのだった。遠藤秀紀教授の本が好きな人は、そのお弟子さんの本としても楽しめそうだ。