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面白かったわ〜。スケール大きいとこが非常に良い。
私はあんまり頭が良くないので、こういうの読めるようになってとても嬉しかった。
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本書はどこかの書評で紹介されているのを読み、ずっと気になっていた。単行本で大きいこともあり、図書館での貸し出しの順番を待っているうちに、新型コロナウィルス禍の影響で地元の通いなれた図書館も閉鎖となってしまった。そこで電子版を購入し、読み始めた。デジタルのいいところは、物理的な重さを限りなくゼロにできるところだろう。
本書は中国の作家によるSF小説である。SF小説らしく、劇中劇のような形式でVRゲームも登場する。一方で、文化大革命を背景に、実社会の混迷ぶりも緻密に描かれている。扱っているテーマは主に天文物理学に関するもので、いささかの基礎知識もないに等しいので、描かれている事象の原理の部分は正しく理解できているか甚だ怪しい。それでもSF小説としての楽しさは存分に感じられた。VRゲームの中では、時代、年代を無視するかのように歴史的な人物が同じ時間、同じ場所に登場する。物理学を扱っているので、ニュートンやアインシュタインといった高名な科学者も姿を現す。
物語は、異星文化との交流を、とあるきっかけで女性科学者が始めるところが中心だが、そこは中国でしかも時代は文革の真っ最中ということになれば、当然さまざまな陰謀が横槍を入れてくる。さらに、先のVRゲーム「三体」もそこに大きく関与してくる。そして、女性科学者のちょっとした思いつきに導かれた行動が、地球の運命をも揺さぶることとなる。三つの太陽が存在するVRゲーム「三体」の世界をはじめ、SF小説ならではの空想的科学が随所に登場するのだが、総じて物語は不思議なほどにリアリティを備えている。あたかもフィクションではないのではないか、とさえ思えるほど。ついつい読む手を進めてしまう。それほどに物語はスリリングで、楽しい。
リアリティあふれる物語を読んでいると、あるいは読後に、意識はおのずと現実社会とオーバーラップする。異星文化へのコンタクトを試みる科学者とそれを妨げる権力者という構図は、現実に日本で起きている「日本学術会議」問題を想起させる。国内外に我が国の科学者の代表機関として示され、政治家などよりも少なくとも断然に賢明な科学者が、バーコード●ゲな一首相の恣意に代表機関への加入を妨害される。過去の閣議決定という重い決議も無視し、言い訳を「説明」と置き換えることで、自らの説明責任を放棄あるいは無視する。あまつさえ、言い訳も役人に書かせたカンペをたどたどしい口調で棒読みしているに過ぎない。日本が長らく「自民党」という一党の実質的な支配の下にあったことを考えれば、『三体』の舞台である文革下の中国のその後の一党独裁体制とほぼピタリと重なってしまう。なまじ「民主主義国家」を標榜しているだけ、実は、我が国のほうが社会体制としてはタチが悪いかもしれない。
一方で、野口聡一さんらを乗せた宇宙船「クルードラゴン」が宇宙ステーションに飛び立ち、無事ドッキングに成功した。広大な宇宙から見れば、この成功は何とか大気圏を脱出したところで、宇宙規模からすれば一駅先のスーパーまで辿り着いた程度かもしれない。それでも、宇宙に飛び立つ夢を具現化し、実現して見せる科学者のストイックな意志の強靭さには舌を巻くほかない。野口さんは55歳であることを知れば、素直に頭を垂れてしまう。『三体』が描く天文物理の世界は、今はまだフィクションに過ぎないが、こうした空想を緻密に、地道に、慎重に検証を重ねて実現していくのが科学者である。してみると、素晴らしいSF作家と優秀な科学者の組み合わせは、人間社会をいろいろな面で発展させる期待感をもたらす。そこに、本来、大したビジョンも持っていない権力者が介入する余地はない。
本書で描かれる世界は、空想科学小説の名が示す通り、今はまだ「非科学的」な物語に過ぎない。それでも優れたSF小説は、読む者に大いなる夢を見せてくれる。科学的に立証されていない物語にリアリティを備えた説明をするのは、やはり優れた夢想者たる作家にしかできない仕事であろう。中国におけるSF小説は、未だ黎明の途についたばかりだという。中華SF、俄然気になりだしたキーワードだ。
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仕事で関わる機会を頂いたことがきっかけで読みました。
ページ数もあり内容も濃くて読み応えがある1冊でしたが、読み終わったすぐの感想のひと言は、これでようやく物語の始まりなんだな…でした。
中国での文化革命の異常さには恐怖を感じましたし、その後の学者たちの動きや考え方が、三体人とのコンタクトやゲーム三体の製作に繋がっていて、地球人としての絶望感には切ない気持ちになりました。
天文学や物理学など多岐にわたる専門用語が出てきて知識がないと読みづらいと感じる部分もありましたが、宗教的な洗脳の怖さや、優秀な人々を迫害すること、学者から(学者だけでなく人間から)自由に学ぶことを禁じることはどれだけ危険で愚かなことなのかと思いました。
今後、見たこともないような素晴らしい環境の地球という惑星を知ってしまった三体人と、地球人として生きることに絶望した人間との交流が始まりますが、どういう展開になるのか、続きがとても楽しみです。
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16章までは翌日があるのでなんとか徹夜せずに中断しつつ読み進み、17章以降は一気読み。ハードSF、ファーストコンタクト、VR全部のせの上での圧倒的なリーダビリティの高さ。早く続きを読みたい。
史強兄貴、最高だぜ。
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地球外生物の三体人との接触編。
SFにありそうなとてつもない技術を持っているわけではないが、地球より進んだ科学を持った三体人の地球侵略が着々と進んでいることが判明。
さてそれに対しての人類の反撃はあるのかどうか、次の本が待ち遠しい!
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物語に引き込まれてしまい、三連休の1日を潰して一気に読んでしまった。掛け値なくおもしろく、SF好きからSFになれてない読者にもおすすめできます。
おすすめできる要素はいくつもありますが、その一つはスケールが大きい話が多くビジュアルが見たいと思える作品になっていること。紅岸プロジェクトで使われているアンテナ基地やVRゲーム「三体」の中の、巨大な太陽が地平線からせりだしてくるシーン。三千万人の人間をつかってコンピュータを再現するシーンなど、脳内で想像するだけでもゾクゾクしてしまうような場面がいくつもあり、映画化やアニメ化を期待してしまいます。
ミステリー要素もあり、続きが気になるのも一気に読んでしまった理由の一つ。 主人公の一人であるワン・ミャオがカメラで撮影した写真に謎のタイマーが表示されるようになりパニックになるシーンがありますが、このような超現実的な事象がおこる理由は検討もつかず、どう物語に影響していくのか、気になって読み進めてしまいます。このような伏線はいくつもあるのですが、きれいに終盤に回収されたのも満足感が高かったです。
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面白い!ゲームの世界観が好き。パナマ運河辺りからちょと普通になってきて…でもワクワク
先が長いのにかなり待たねばならなそうなので星一つマイナス
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みなさん思ったんでしょうねぇ・・・「脱水wwww」って。
それはさておき、ストーリーのボリューム配分がなんだかおかしいし、未回収の部分も結構あるし、終わり方もなんだか変だし、読了直後に「・・・・・・は!!??」と声に出してしまった。
そして知った。三部作の一作品目だと言うことを・・・!!
というわけで感想は全て読み終えてからですね。
個人的には、文革パートを間に挟むオリジナル方式の方が(作者の意図ではないとは言え)、読み物的には良かったんじゃないかなぁと思いました。
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絶賛されすぎでは…と思いながら読み始めましたが納得の出来。
冒頭の怒涛の中国コンテキスト連打と、読みを最後まで覚えられなかった中国名さえ乗り越えられれば、あれよあれよと言う間に読み終えてしまいました。
微妙なネタバレをツイッターで目にしてしまったのですが、それがなければ純粋にもっと楽しめたであろう作品でした。
好みもありそうですが、あまり事前知識を仕入れず読むのがおすすめです。
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疑問がないわけじゃないけど、世界観としてめちゃめちゃ面白い!!
その疑問が続編以降で回収されるのか虫けら扱いされるのかはどうなんだろうね。
ともあれこんなところで終わられてリアルタイムで読んでた人はよく待ったね。そして俺は話題を避けながら全巻そろうまで読むのを待った甲斐があったよ!
明日から続きが読めるんだからね!!
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他星人、量子論、超ひも理論など、仕立てはSFの体裁を取っているが、社会批判や歴史のパロディなど、ごった煮な感じ。
3部作通読してみないことには何とも。
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なかなか難しく一度読むのを挫折したけど改めて読み直したら面白かった。コンピュータサイエンス、天文学、物理、科学、VR、宗教、世界史、異星人など、使われているテーマが多くスケールもかなり大きい。智子が作られたくだりはなにがなんだか訳が分からなかったので、映像で見たいなと思った。
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とても面白かった。
作中の謎が後半から、どんどん明らかになっていって早くページをめくりたい衝動に駆られる本だった。
VRゲーム三体のシーンなどの序盤も面白く、ダレずに最後まで読み切ることができた。
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中国の土性骨と、文明と、歴史がサイエンスと化合した希有な小説だと思う。老いた人類に活をいれる感じがします。
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豪快な妄想の物語。
そうこなくっちゃ。
特に始皇帝の人力のあれとかスライスするのが最高。
智子の振る舞いがこれからの鍵なのか、トモコ。
早く続きを読みたい