紙の本
読んで良かった本です
2021/04/10 00:00
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投稿者:こにあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハラハラドキドキではないけれど、一話ずつ読んで良かったと、思えるお話です。しあわせって日常にある。いい人しか出てこない訳では無いけれど、ちょっと絵本のような読後感でした
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動物園を舞台にしたお仕事小説。新米園長を主とした管理職としての動物園改革の視点と、飼育員の視点。ちょっとどっしつかずなところもあるかな。作者が描こうとした地点までは到達してない感じもしました。
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いわゆる「お仕事小説」のど真ん中を行くような小説でした。
不本意な人事で市立動物園の園長となった主人公の磯貝と、素人園長に反発するスタッフたち。
ひとつひとつトラブルを解決してゆくたびに絆が生まれ、前向きなサイクルが活性化していく様子は読んでいて元気づけられますし、読後感も爽やかです。
解説でも言及されていた通り、「佐藤青南の作品に登場する数々の人物たちは、神ならぬ身ゆえに欠点もあれば失敗もする。いくら頑張ったところで、やれることには限界がある。しかし彼らは、その限界を少しでも押し広げようと歯を食いしばる。古来、”一寸の虫にも五分の魂”などと言う。……佐藤青南が生み出してきた人物たちは誰も彼もが、限界は覚悟の上で、それでもできることを精一杯やり尽くそうと奮闘する。……100点満点には程遠い。だけど、何も出来ない訳じゃない。そんな”一寸の虫にも五分の魂”が、行間から聴こえてくれるのが、佐藤青南の小説である。そんな不器用な一生懸命さに声援を送り続けるのが、佐藤青南という作家である。」という作者の魅力が存分に発揮された作品だったと感じます。
ありきたりな言葉かもしれませんが、「前を向いてを踏み出し続けること」の価値を改めて感じることのできる小説でした。
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潰れる寸前のどこか諦観なひとたちが働く動物園に新しく就任した主人公が、色々な試みを行い、状況を打破しようと奮闘。
その甲斐あって、みんな団結しだし、動物もストレスが軽減。
潰れるのはやむなしかと思ったけど、最後希望が見えました。
動物の特徴を知ることができて、久々に動物園に行きたくなりました。
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この作者も、実に多作な印象である。
いくつか「シリーズ物」も書いているが、本作のような
「独立した作品」も少なくない。
本作を読んでの率直な第一印象は、「でき過ぎ感」かな(^ ^;
市役所の開発部門から、イレギュラーな人事異動で
ある日突然市立動物園の園長にさせられた男が主人公。
当然動物に関しては素人で、「職人肌」が多い現場の飼育係からは
歓迎されるはずもなく、むしろ蔑みの目で見られる。
その逆境を、様々なアイディアや人脈、押しの強さを駆使して
少しずつ塗り替えていき、最後には動物園全体で一丸となり、
共通の目的に向かって努力していく...というのが大まかな筋。
この園長が、でき過ぎ君な印象で(^ ^;
また園長の良き相談役ともなる奥さまが、スーパーでき過ぎさんで(^ ^;
園長を敵視していた飼育係たちも、悪意を持って取材に来たレポーターも、
みなコロリと主旨替えして園長に肩入れしていくように見えるが...(^ ^;
ストーリーがさくさく進むので、読み物としてはスムーズではあるが、
勝手を言うと20%ページ数を増やして、もう一ひねりずつあった方が
リアリティも増すし、キャラに感情移入しやすくなるような気が(^ ^;
最後は、含みを持たせた終わり方なので、
続編も期待できそうである。
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あー、くそ。良かった。
もう、何となくこうなっていくんだろうな、と展開も想像つくのにな。
でも、でも、いい。
マイナスの面も、考え方も、突っぱねずに書かれており
、それらを運に乗って乗り越えて行く。運が良かったから上手く行った話、でいい。だって、登場人物たちがみんな自覚してるから。