紙の本
訣別(上)
2019/07/31 09:03
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投稿者:J.J. - この投稿者のレビュー一覧を見る
私立探偵であり、サンフェルナンドの嘱託刑事でもあるハリーボッシュ。
ある大富豪から人探しを依頼されるが、
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ボッシュはロス市警時代の旧知の知人が本部長を務めるロス北郊のサンフェルナンドの市警察に誘われ、無給の嘱託刑事として勤務するようになっていた。一方で取り直した免許により、私立探偵として個人的な仕事を受けていた。ある日、85歳の大富豪ホイットニー・ヴァンスから呼び出され、人捜しを依頼される。
シリーズ第19作。一粒で二度おいしいストーリー。下巻に続く。
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どうなるボッシュ!?と思わせた前作から、意外に収まるところに収まっていたボッシュ。ちゃんと活躍しているところが嬉しいじゃないの!下巻へGo!
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ああ、ハリーがクリスチャン・スコット聴いてる。
クリスチャンはトランぺッターなのに。
ハリーの趣味になかなか追いつけない。
P275を参照
「政治家が人を締め出しておくために壁を建設し、(中略)そういうのはたんなるシンボルにすぎない。港の入り口にある防波堤同様、大きな波は押さえようがないのだ。」
ハリーの、コナリーの、トランプへの意思表示。
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『ナイトホークス』で始まったハリー・ボッシュ・シリーズも、主人公が60代後半に差し掛かった今、終盤を迎えつつある感がある。LA警察を退職し、サンフェルナンド市警の非常勤職員として細々と警官業を続ける一方、私立探偵の免許を再取得し、警察の事件と探偵の事件の二つを抱え込む。警察の事件は連続レイプ事件、探偵の事件は遺産相続のための古い血縁者の捜査依頼。
探偵の一件では、長らく追想されることのなかったヴェトナムでのトンネルネズミ時代が、事件とのかかわりによってボッシュの心に帰ってくる。ヴェトナムで心身共に傷を負ったボッシュは、初期作品では戦場の暗い影をひきずった刑事でもあった。そのことが書かれなくなって久しいにも関わらず、まさにシリーズ終盤を思わせる今になって、老齢に達したボッシュの前にヴェトナム時代が蘇る。
今になってボッシュという人間像の一部を象ることになったヴェトナムを、改めて当人に振り返させることになるこの事件。主人公とそのシリーズをより深部まで理解させるために重要なポイントとなり得る一冊。蘇るヘンドリックス、クリーム、ストーンズ、ムーディ・ブルース。『青春の光と影』。まさにぼく自身も、日々ギターと長髪とベルボトムで送って過ごした1970年の日々。
さらに、病院船にヘリで慰問に訪れたボブ・ホープとコニー・スティーヴンスの挿話。強風で一旦は着艦を諦めながらも、引き返して強引に船に着け、五か月前に月面を歩いたアームストロングとともに彼らが降り立った昔日のエピソード。その後、コニーとLAのシアターで再会した時の追想を共有する一瞬。心にずんと来る情感に満ちたこれらのシーンは、本書における追憶の名シーンである。
以上のことだけでも本書はシリーズにとってとても重要な意味を成すことのように思う。ましてや大学に通う娘マディとの時間の中ですら、ヴェトナムの時間が登場するようになるのである。そしてリンカーン弁護士ミッキー・ハラーとの重要な共同作業に取り組んでゆく点も含め、最新のオールスターキャストで臨む本書で、ボッシュは非常に困難な二つの事件に取り組んでゆく。
さて本作は、タイトルも重要だ。チャンドリアンである作者は、この作品に『ロング・グッドバイ』へのオマージュとも取れる名をつけた。"Tre Wrong Side of Goodbye"。矢作俊彦の二村刑事シリーズ『ロング・グッドバイ Wrong Goodbye』を想起する人もハードボイルド・ファンであれば、少なくないに違いない。
LA市警を追われたからのボッシュの今後が気になる。一作毎に急変を遂げつつ、それらのバリエーションのなかで、一歩も譲ることなくハイレベルのストーリーを編み続けるコナリーの手腕に市警の仲間たちとともに、高らかなスタンディング・オベーションを送りたい。
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新天地で、ボッシュが始動。
結局、LAPDとは喧嘩別れっぽいですね。その代わりと言っては何ですが、SFPDで、無休ではあるものの刑事を続けている様です。
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ハリーボッシュ・シリーズの最新作。本当に相変わらずとても面白い。前作よりも面白かった。作者のマイケル・コナリーのクォリティの高さには驚くし、信頼を深めるのみ。どの作品も本当に面白いので、是非とも読んでもらいたい。
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刑事ハリー・ボッシュのシリーズ、第19作。
ロス市警は退職したが、ロス郊外のサンフェルナンドの市警察署に誘われ、無給の嘱託刑事となっています。
私立探偵の免許も取り直し、それぞれの立場で事件を抱えることに。
根っからの刑事が警察を辞めてどうなることか、と思わせたが。
サンフェルナンド署は小さくて人手も予算も足りないが、ボッシュの能力を認め、力を貸してほしいと言ってきたのが嬉しい。
ボッシュにとっては、警官の身分を維持していられるのも、ありがたいところ。
ある日、かっての上司に呼び出され、大富豪ホイットニー・ヴァンスからの依頼があると伝えられます。
ボッシュを名指しで、若い頃の恋人かその子孫に遺産を譲りたいので探してほしいという内容だった。
莫大な遺産を巡って、妨害が出る可能性があるため、極秘の捜査となる。
ボッシュの娘のマディは、大学生。
調査には、異母弟の弁護士ミッキー・ハラーも協力することに。
私立探偵としての仕事はやはり、私立探偵ものの雰囲気が出てくるのが面白いですね。
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ボッシュシリーズ最新刊
予算が切り詰められた小さい署で無給の刑事と私立探偵をやっている66歳のボッシュ。
娘は大学生、家を出て一人住まい。
ある日かつての嫌いな上司の天下り先に呼ばれたボッシュ、嫌々訪問する。
元クソ上司から大富豪からの依頼を紹介され翌日に赴く、この辺はチャンドラーの「大いなる眠り」っぽい話になるかと思ったが、大富豪との会談はあっさりしたもの。
10代の頃、妊娠させた女性が居るので係累を探して遺産を相続させたいとのこと。
いつものようにボッシュは他にも事件を抱えていて、それは連続強姦犯。
どっちも精力的に追っかけて行くのだが、職場の嫌な上司、意欲的な女性相棒、無能な同僚など周りのキャラも相変わらず多彩。
連続強姦犯がまたやらかして、何気ない目撃情報からの推理で周辺のゴミ箱を3っつひっくり返して証拠を漁る。
すげえ執念のボッシュ、無給なのに。
探し人の方も目鼻が付きそうなところで大富豪の訃報が、下巻に続く。
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言わずと知れたハリー・ボッシュ。
どうも前回のラストが思い出せないが、
ボッシュがロスとは別のところで、ボランディアでとはいえ、
「警察」を続けていてほっとした。
しかも、私立探偵の免許も持っているとは、
ミステリーとしては素敵すぎる。
権利の濫用にならないよう苦労しているが。
またもや家族の再会を期待してしまった
大富豪の子供探しだが、
早々に大富豪が死んでしまう。
一方、警察としての仕事は連続婦女暴行事件を追う。
(下巻へ続く)
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安定の面白さゴミある。今作のボッシュはストーリーが変わって新鮮味がある。私立探偵としての後継探しの依頼と嘱託刑事で殺人事件ではない婦女暴行事件の捜査が同時進行する今作がこれまでと比べ新鮮味がある。捜査における詳細の社会描写と警察組織の具体的な描写は今作も健在で非常に良かった。依頼人が死亡するという驚きとともに終わる上巻、下巻も楽しみです。
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ボッシュシリーズ、やっぱりおもしろい。無給の刑事(?ちょっと訳わからないけれど)と私立探偵でもある。大富豪から依頼された人探しと警察の事件の行方。
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大傑作の予感。
複雑なプロットと魅力的な登場人物、富豪からの捜索依頼と連続暴行犯が最終的にどのように絡むのか?
直ぐに下巻を読み始めた。
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LAPD(ロス市警)退職後、探偵稼業を始めたボッシュに大富豪から私的な調査依頼が舞い込む。アマゾンが製作するシリーズのスピンオフ第一作の原作だが、ドラマの肝になる"マネー"チャンドラーや「警官」になったマディはいない。