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成功者のパターンをネットワーク科学の観点から研究しているバラバシ氏の成功の普遍的法則をまとめた本。
今年一オススメできる内容でした。
社会はネットワーク構造を成しているため成功度と人数の関係はべき乗則に従う。
パフォーマンスには上限があり、成功は青天井。これが資本主義における格差の広がり(べき乗則)の本質だろう。
スーパースターとほかのひとたちの間にはパフォーマンス的にはほとんど差がない。
では、何が効いているのか?
それは、各ノードが優先的選択を行ってしまうというネットワーク構造の性質である。
この性質によりスタートダッシュに成功したノードがスーパースターノード、すなわちハブとなる。
成功するためにはパフォーマンスを上げる必要があるがそれだけでは足りない。ネットワークをうまく利用する必要がある。
逆にそこさえ分かっていれば年齢は関係ない。不屈の精神で続ければ、(ただしQファクターを持っている必要があるという残酷な事実もある)いつからでも成功できる。
次はネットワーク科学の数理を勉強しようと思う。
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この本から、自分なりに読み取った成功の方法。
不屈の精神で挑戦
→大量のアウトプット
→どれかがネットワークに乗る(運要素あり)
→バズる
→一度成功すると次も成功しやすくなっている
→くり返しうまくいく
・・・
この序盤3つがない状態では、いくらパフォーマンスが高かったとしても意味がない。そして、いくらすごい人だとしてもパフォーマンスには上限がある。
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興味を持って読んで見たが、私の理解力不足なのか、相性が悪いのか、スッと頭に入ってこなかった。一旦時間をおいて時間の余裕がある時にでも読んで見ようと思う。
そのまま写すだけなので余り意味はないが、成功の5つの法則は以下の通り。
1.パフォーマンスが成功を促す。パフォーマンスが測定できない時には、ネットワークが成功を促す。
2.パフォーマンスには上限があるが、成功には上限がない。
3.過去の成功×適応度=将来の成功
4.チームの成功にはバランスと多様性が不可欠だが、功績を認められるのはひとりだけだ。
5.不屈の精神があれば、成功はいつでもやってくる。
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成功で重要なのはあなたではない。社会なのだ。
(定義:成功は個人的な現象ではなく、集団的な現象だ)
成功の第一の法則
パフォーマンスが成功を促す。パフォーマンスが測定できない時には、ネットワークが成功を促す。
成功の第二の法則
パフォーマンスには上限があるが、成功には上限がない。
成功の第三の法則
過去の成功×適応度=将来の成功
成功の第四の法則
チームの成功にはバランスと多様性が不可欠だが、功績を認められるのはひとりだけだ。
成功の第五の法則
不屈の精神があれば、成功はいつでもやってくる。
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法則や規則がなさそうな事象に対しデータ解析結果などからこうなのでは?との検討結果を述べたもの。なかなか面白かった。能力と収入は比例しない。収入の上限はないとのこと。
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久しぶりに読んだバラバシの本。ネットワークサイエンスでは著名な学者で、いつも広範囲に応用が効く話を提供してくれる。着眼点が面白いと言うか、学際横断的なテーマを深掘りしているというか、色々な意味で社会に直接的なインパクトを与える仕事をしていると思う。今回も成功すると言う社会的な意味について、最先端の研究を応用して、知的に非常に面白い内容だった。ただし、これを読んだら成功するというようなノウハウ本では全くない。唯一理系で若い人が読むとノウハウとしても読めるかもしれない。
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大災害の論文 collective response of human populations to large-scale emergencies
科学の成功 quantifying long-term scientific impact
成功とは、自分が属する社会から受け取る報酬。個人的な達成満足ならパフォーマンスと呼ぶ。
成功を決めるのは個人のパフォーマンスを社会がどう捉えるか
成功の法則
第1法則 パフォーマンスが成功を促す。パフォーマンスが測定できない時には、ネットワークが成功を促す。
第2法則 パフォーマンスには上限があるが、成功には上限がない。
・面接はできるだけ後に受ける。成功が成功を生む。(優先的選択)
第3法則 過去の成功×適応度=将来の成功
・適応度:競争を打ち破って人気を獲得する製品特有の能力(単なる質ではない)
・職場での意思決定には、挙手をやめ、重要な課題については、一人ひとりがメールで投票すべき。
第4法則 チームの成功にはバランスと多様性が不可欠だが、功績を認められるのはひとりだけだ。
・ギットハブでは、リーダーがこなす作業が多いほど、プロジェクトは成功していた。
・メンバーが直接交わすコミュニケーションが、チームパフォーマンスに大きく貢献している。(直接顔を合わせ、おしゃべりをする。)
・私の研究室では、新しいプロジェクトに取り掛かるたびに科学雑誌クラブを催す。重要な発見を概要にまとめて報告する。
第5法則 不屈の精神があれば、成功はいつでもやってくる。
・生産性(論文の数)と成功は関係する。
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著者のバラバシ氏が冒頭で述べているように、この本は自己啓発本ではなく、サイエンスヘルプ本である。
成功するための方法について説いていると捉え間違えて読み進めると、得るものはほとんどなく、本書の低評価とつながるだろう。
本書は現在の発展したデータ解析技術を基に様々な実験、考察を行い、成功とは何かということを科学的に明らかにしようと試みている。
本書後半で述べられているが、
成功 = アイディア値 × アイディアを昇華できる能力値
である。
これが私が思う本書の最も言いたいことの一つだと考える。
これに関連して、
基本的にどんなスーパースターでも失敗を数えきれないほど経験しているが、それが見えないのは成功が超弩級すぎるからである。
ということが印象に残っている。
成功を手にするためにはひたすら諦めず努力し続ける他にない。
ただし、間違った努力は身を結ばない。
本書は正しい努力の方向、自分のモチベーションのベクトルをどこに向ければいいかを教えてくれる。
少しでも気になったら、読んでみて欲しい。
老若男女、誰のためにもなるサイエンスヘルプ本である。
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成功に関する本ですが、モチベーションをあげるような成功メッセージ集ではなく、科学的に成功を分析した本です。
成功するには努力・スキル!と考えがちですが、(もちろん、それらは大前提で必要ですが)それだけではダメで、社会やネットワークを効果的に使わないといけません。
ワインの品評会で公正な評価がされない理由は、どれも素晴らしすぎて点数が付けれないからです。
ハリーポッターの作者の別ネーム作品が、最初は売れなかったのに、バレた途端にベストセラーになったのも、パフォーマンス以外の力が成功に働くことを示しています。
能力を磨くのみならず、プラスアルファで必要なもの、ネットワークや社会的証明等、戦略的に事業を進める必要を感じた本でした。
↓備忘メモ
【成功とは】
いわゆる成功本は、気持ちを鼓舞するようなメッセージ集、事例集でしかない
☆成功の大前提!
成功する上で重要なのはあなたではなく社会、社会がどうとらえるか
スキルを磨くか、ネットワークを磨くか、協力者を戦略的に選ぶ
ただひたすらにパフォーマンスを強化しようと呼びかける自己啓発には惑わされない
☆アイディアを形にする能力が必須(これは才能、後天的に磨けない)
成功=アイディア×形にする能力
【パフォーマンスだけではダメ】
テニス(パフォーマンスが測れる) パフォーマンス=成功
アート(パフォーマンスが測れない) ネットワーク=成功
☆夢の実現に拍車をかけるハブを見つける(アートには明確なルートがある)
ワインが品評会で賞をとるかどうかは大きく運に左右される
ワインをうまく審査できない理由は、どのワインも極上だからである
サクラの行動、社会的証明
☆ハリーポッターの作者の別ネーム作品「カッコウの呼び声」
タイガー・ウッズ効果
優秀な人には勝てないと思い込み、相手の意見に合わせた経験
成功が成功を生む、成功しているように見える人は、パフォーマンスに関係なく、ますます成功を引き寄せる
☆知識が知識をもたらす、スキルがスキルを育てる
事業において、最初の評価、がその後の運命を分ける!最初が肝心
【チームの成功】
人が生き残るためには、社会的影響が不可欠。だから、人間は毒キノコを食べなくなった
リーダーがこなす作業が多ければプロジェクトは成功する。リーダーの貢献はチームの成功に不可欠
スター選手が多いと、チームは成功しない。権力闘争に明け暮れる
重要なのは、給湯室でのおしゃべり
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多職種の膨大なデータから弾き出された成功の法則が知れ、成功に関して知見広がる一冊。部分最適で終らず成功と認められる分岐とは、その成功を掴みえる世界(方法)とは、成功が成功を呼ぶその仕組みとは、チームで成功をおさめる為に重要なものとは、成功を掴みえる有効期限とは、法則を知れば確率を上げられる?日の目を見なかった影の功労者にスポットを当ててやれることもできるかも?読んで損なし、価値ある一冊
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副題に「成功の普遍的法則」って書かれているのでさぞ胡散臭い本かと思いながらも読んでみたのですが、この本に書かれている成功の第一から第五の法則は確かに納得出来る内容でした。特に成功の第一の法則であるパフォーマンスとネットワークの重要性については、誰がその人のパフォーマンスを評価し、成功とみなすかという根本的で重要な事が著者の体験も踏まえて解説されているので導入部としては最高です。気になる方は是非、読んでみて下さい♪
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経済学(ネットワーク理論)の観点から成功のルールを説く。
1.パフォーマンスが成功(社会からの評価)を促す。パフォーマンスが測定できないときはネットワークが成功を促す。
2.パフォーマンスには上限がるが、成功には上限がない。
3.過去の成功X適応度(社会からの評価を受ける適性)=将来の成功
4.チームの成功にはバランスとメンバーの多様性が不可欠だが、功績を認められるのは一人だけ。
5.不屈の精神(とある程度う以上の適応度)があれば、成功はいつでもやってくる(若い時に限られない)。
実に興味深い。
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一見、自己啓発本に見えるが、むしろ学術的な本。
パフォーマンスは釣り鐘状分布、名声や成功はべき分布に従うという知見を基礎として考察を進めてゆく、至ってオーソドックスで堅実な内容。
本書の成功法則は、単なる個人の経済的成功にとどまらず、埋もれた天才の発掘、功績への公正な分配など、大変応用範囲の広い知識となるだろう。
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第85回アワヒニビブリオバトル「【1日目】おうち時間DEビブリオバトル」4時間目 総合で紹介された本です。
オンライン開催。チャンプ本。
2022.05.03
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この本は、まず、成功を「あなたが属する社会から受け取る報酬」と定義する。このとき、成功するために重要なものは、個人のパフォーマンスそのものではなく、その個人のパフォーマンスを社会がどう認識するかに掛かっている(例:レッドバロンと忘れられたパイロット「ルネ・フォンク」)。
個人のパフォーマンスが正確に測定できる領域(例:プロテニス界)では、パフォーマンスが成功を促すが、個人のパフォーマンスが測定できない領域(例:アート界)では、ネットワークが成功を促すことになる(例:同じようなアートを描いていたSAMOのディアスとバスキア。一匹狼であったディアスと異なり、アート界の人脈作りに積極的だったバスキアは、あるグループ展で著名アーティストと並べて作品を展示してもらったことをきっかけに成功していった。)。
プロテニス界とアート界は極端な例であるが、それ以外の多くの領域でも、パフォーマンスの高い者・物が集まると、優劣を付けることが難しくなり、様々なバイアスの下、ランダムに優劣が付いてしまうのが実情である(例:ワインの品評会、ピアノのコンクール、裁判官面接)。あるチャレンジが成功するかどうかは宝くじのようなものだと割り切って、多くのチャレンジをするべきである。そうすれば成功の確率が上がる。
ひとたび成功すると、更に成功しやすくなる。「成功しているように見える者は、パフォーマンスに関係なく、ますます成功を引き寄せる」のである(優先的選択・マタイ効果・社会的証明)。もっとも、パフォーマンスが伴わない場合には、長期的な成功は収められない。パフォーマンスに優先的選択の効果が重なって初めて大きな成功となるのである。そして、(パフォーマンスには上限があるが)成功には上限がないため、本来のパフォーマンスを遥かに超えた成功へと繋がっていく。
なお、チームによるプロジェクトでは、功績を認められるのは1人だけだというのが現実である。自分の功績が認められるかどうかに注意しなければならない。
感想:
パフォーマンスは重要であるが、それだけでは足りない。多くのことにチャレンジして、仮に偶然であったとしても何らかの成功を収め、優先的選択の効果を作動させることが成功には必要である。
優先的選択とは直接関連がないが、積極的にチャレンジを繰り返していくべきという主張は、デイル・ドーテンの「仕事は楽しいかね?」と共通していると感じた。