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来たー
研究も啓蒙もできる大竹先生の!
「入門」じゃなく「使い方」ってところに強い主張を感じるよね
もう論じる(だけの)ものではなく使うものだものね
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224p
「人間の行動特性をふまえ、自由な選択を確保しつつ、より良い意思決定を促し、より良い行動を引き出す知恵と工夫」
それをナッジといいます。
今の仕事をしてると合理的な選択が正しいとは思えないことが多いです。
より良い選択のためにいかにデフォルトを用意するか今やらなあかんことがあります。
ナッジは作れるんやと思います。
人の行動に非合理的な部分があるようにミスマッチのまにしておくのは合理性が無いと思います。
「行動経済学的に分析する」
他人の行動が自分の行動に影響を及ぼす「社会的選好」は重要やと思います。
「利他性」他人の利得から効用を受ける
「互恵性」親切な行動に対し親切な行動で返す
「不平等回避」不平等な分配を嫌う
これらは自分にも当てはまります。
著者は阪大で行動経済学を医療に活かす研究をされてるそうです。
ちょっとまとめてみて先生にアプローチできないか考えます。
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行動経済学的な「考え方」を政策的な「使い方」として例示している。生活者としての個人が応用できるような「使い方」に関しては、同じ現象も、表現方法で違って聞こえるので、「間違わないようにしましょう」、「だまされないようにしましょう」といった受け身的な使い方での指南書である。読み物として、面白い。
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第1章 行動経済学の基礎知識
第2章 ナッジとは何か
第3章 仕事のなかの行動経済学
第4章 先延ばし行動
第5章 社会的選好を利用する
第6章 本当に働き方を変えるためのナッジ
第7章 医療・健康活動への応用
第8章 公共政策への応用
著者:大竹文雄(1961-、宇治市、経済学)
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意思決定には様々なバイアスが存在する。その歪みをより良いものにするのがナッジである。
災害時の参照点がどこにあるかで、避難するかしないかが決まる。考え方ひとつで何千人というひとの命を救う可能性もある。
バイトのシフトの組み方で仕事ができるひとを入れると、それ以外のひとの仕事の効率が上がるけど、できるひとの効率は上がらない。
男は女よりも自信家のひとが多い。
軽減税率が所得の低いひとよりも、高いひとが特をする。生活必需品は金持ちも買うから。
行動経済学は取っつきにくいイメージがありましたが、身近な事例も多く分かりやすく読めました。
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話題になって久しい行動経済学。何冊かこのジャンルの本は読ませていただいていますが、今回は新書にて。
新書ならではの分かりやすさが、私にとってはとてもありがたかったです。
第2章のナッジに関する記述と、第7章の医療・健康活動への応用が私にとっては特に有用な内容でした。
一連のコロナ騒動においても、おそらく随所で行動経済学の知見が取り入れられているのでしょうね。
巻末の「文献解題」が充実しており、さすが学者の方だなぁと。
付箋は24枚付きました。
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人々の行動をどのように変えるか…?
・法律で行動を規制するか。
・補助金で金銭的インセンティブを作るか。
・教育で価値観を変えていくか。
・ナッジで行動を促すか。⇨注目。
第1章で行動経済学の基礎理論を紹介し、第2章でナッジの作り方を紹介、3章以降は具体例、という構造がとてもわかりやすく、ビジネス書のように具体的な方法論として読め、また行動経済学への入門書としても読める本でした。
【OECDが提案する「BASIC」の概念の正確な理解】が、この新書の本質だと感じます。
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人間が、どんな先入観をもって選択を行うか、具体的事例が満載で、理解しやすかった。自分の職場で、研修業務を行うことがあるが、それが本当に功を奏しているのか、行動経済学の視点から検証してみよう、などと早速アイデアが浮かんできた。
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はじめに
第1章 行動経済学の基礎知識
1 プロスペクト理論
リスクのもとでの意思決定/確実性効果/損失回避/フレーミング効果/保有効果
2 現在バイアス
先延ばし行動/コミットメント手段の利用
3 互恵性と利他性
社会的選好/互恵性
4 ヒューリスティックス
近道による意思決定/サンクコストの誤謬/意思力/選択過剰負荷と情報過剰負荷/平柊への回帰/メンタル・アカウンティング/利用可能性ヒューリスティックと代表性ヒューリスティック/アンカリング効果/極端回避性/社会規範と同調効果/プロジェクション・バイアス
第2章 ナッジとは何か
1 ナッジを作る
軽く肘でつつく/行動の特性を考える/行動変容を本人が望んでいるか/ナッジの選び方
2 ナッジのチェックリスト
Nudges/EAST/MINDSPACE
3 ナッジの実際例
老後貯蓄の意思決定/自然災害時の予防的避難/ナッジは危険なのか?
第3章 仕事のなかの行動経済学
1 三つの例から
バイトのシフトをどう入れるか/タクシー運転手の行動予測/行動経済学で解釈すると/プロゴルファーの損失回避
2 ピア効果
優秀な同僚が入ってきたら/スーパーマーケットのレジ打ち/競泳のタイム決勝
第4章 先延ばし行動
1 賃金について考える
参照点による効果/伝統的経済学による年功賃金の説明/行動経済学による年功賃金の説明
2 バイアスに着目する
失業期間を短くする/長期失業を防ぐナッジ/社会保障給付申請の現在バイアス/長時間労働と先延ばし行動
第5章 社会的選好を利用する
1 贈与交換
贈与交換で生産性は上がるか/負の贈与の影響/贈与のイメージを意識させる
2 昇進格差はなぜ生まれる?
競争選好に男女差はあるか/マサイ族とカシ族での実験
3 多数派の行動を強調する
女性の取締役を増やすナッジ/無断キャンセルを減らすナッジ
第6章 本当に働き方を変えるためのナッジ
1 仕事への意欲を高める
際限なく続く仕事/「シーシュポスの岩」の実験/意味のある仕事
2 目標と行動のギャップを埋める
達成できない目標/実行計画を書き出す/量ではなく時間で/合理的行動の落とし穴/習慣化できるルールを作る/次善の策がベストの策
第7章 医療・健康活動への応用
1 デフォルトの利用
ナッジで変える健康活動/大腸がん検診の受診率向上ナッジ/ワクチン接種率の向上ナッジ/オプト・イン/終末期医療の選択
2 メッセージの影響を考慮する
利得フレームと損失フレーム/治療法の説明
3 成果の不確実性を考慮する
ダイエットのナッジ/ジェネリック薬品への切り替え
4 臓器提供のナッジ
イギリスでの実験/日本での実験
第8章 公共政策への応用
1 消費税の問題
重く見える消費税負担/同じ税負担でも消費行動が変わる/誤計算バイアス/軽減税率はなぜ好まれるのか/軽減税率は補��金と同じ/軽減税率の行動経済学
2 保険料負担の問題
一般の人の理解/伝統的経済学での理解/現実はどちらか
3 保険制度の問題
公的年金・公的健康保険の必要性/モラルハザード/法案提出と損失回避/少数派として意識させる
4 O型の人はなぜ献血をするのか
血液型性格判断/献血行動と血液型/血液型の特性に着目する
おわりに
文献解題
https://www.iwanami.co.jp/book/b473156.html
http://blog.livedoor.jp/yamasitayu/archives/52259826.html
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テレビにも良く出演している先生の著書で手に取った。文章は思ったよりも学術的だか、行動経済学の基本を網羅している。ざっと眺めたい人におすすめ。
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■行動経済学の基礎
・人間の意思決定は、合理的なものから予測可能にずれる。
・ナッジとは、行動経済学を用いて人々の行動をより良いものにす
ること。選択の自由を確保すること、金銭的なインセンティブを
用いないことが要件。
・プロスペクト理論
- 確実性硬化
不確実な利得よりも確実な利得を好むこと。
- 損失回避
損失が確実になる安全な選択肢よりも、リスクはあるが損失
が不確実な選択肢を好むこと。
・現状維持バイアス
現状を変更するのが望ましい場合でも、現状維持を好む傾向。
・保有効果
所有しているものの価値を高く見積もる特性。
・現在バイアス
現在の楽しみを優先し、計画を先延ばししてしまう特性。コミ
ットメント手段が有効な対策である。
・コミットメント手段
先延ばししないように、自分の将来の行動に自分自身であらか
じめ制約を掛けること。
例えば、最初に将来の選択をコミットさせて変更できないよう
にしたり、締め切りを細かく設定した具体的計画を立てたりす
ること。
・社会的選好
- 利他性
- 互恵性
・正の互恵性:親切な行動に親切な行動で返すこと
・負の互恵性:例えば最後通牒ゲーム【要注意】
- 不平等回避
・ヒューリスティックス(直感的意思決定による近道)
- フレーミング効果
損失を強調することにより、損失回避行動を促すこと。
- 選択過剰負荷
対策:選択肢を減らすことにより、選択行動を促進する。
- 情報過剰負荷
対策:重要な情報を分かりやすく提示する。
- 利用可能性ヒューリスティックス
正確な情報を利用せず、身近な情報をもとに意思決定するこ
と。【例:迷ったら他社の事例を踏襲したくなる】
- アンカリング効果
無意味な数字でも、最初に与えられた数字を「参照点」とし
て無意識に用いること。
- 極端回避性
松竹梅の真ん中を選ぶ傾向。絶対的な水準で選ぶことが難し
い場合に両端のものを避けて判断する。
- 社会規範
同僚や隣人の行動を見て自分の意思決定をする傾向。【例:
迷ったら他社の事例を踏襲したくなる】
・デフォルトの選択肢:デフォルトに従う傾向をもつ。
■ナッジの設計フロー
(1) 意思決定のプロセスを理解
(2) 行動経済学的なバイアスとその影響を推測
(3) ナッジの候補を選ぶ
・ナッジを選ぶ際は、どこにボトルネックがあるのかを明らかにす
ることが重要。
- 自分が本来すべき行動を知っていて、達成できない場合
→自制心を高めるナッジが有効(コミットメント、具体的計画
を立てやすくする仕組みの提供など)。
- 望ましい行動そのものを知らない場合
→デフォルト設定、社会規範、損失協調などが有効。
■印象に残ったナッジの事例
・釜石市の防災教育
「率先避難者たれ」が東日本大震災の津波の際に効果的だった。
自分が避難すればほかの人の命を救うことになる。自分が避難し
ないとほかの人の命を危険にさらす。
・贈与交換は正の互恵性を期待できる。この際、贈与として認識さ
れやすくする工夫があると効果的である(例:単に金銭を渡すの
ではなく、折り紙にした紙幣を渡す)。
・「○○できていない人がxx%もいます」という注意は逆効果であ
る。それが社会規範であることを伝えてしまう。行動経済学的に
正しいナッジは、「○○できている人が多数派である」と伝える
こと。
・現在バイアスを克服するtips
- 計画を立てる:複雑な課題を特定の行動(何をいつやる)に分
解する。これにより、どのように行動すべきかがあいまいであ
るというボトルネックを解消する。
- 習慣化できるルールを作る:現在のインセンティブを得ること
ができ、かつ、思考費用を節約できる。これにより、現在バイ
アスというボトルネックを解消する。
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行動経済学は人間の意思決定には、伝統的な経済学が想定しているような「合理的な選択」から「系統的に」ずれることを組み込んだものである。
合理的な選択からの差については、今までは僅かなものであるとの認識だったが、確かな社会的な影響をもって現れてくるということが様々なデータから示されており、非常に説得力があった。
自分の今後の意思決定においても、念頭に入れておいたらきっと役に立つであろう考え方が大いに吸収できたと思う。
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ファスト&スロー 読み物として面白い
行動経済学入門 筒井 入門 こ
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今日から使える行動経済学 わかりやすく紹介
世界の行動インサイト ナッジの例 け
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「医療現場の行動経済学」で医師や患者の意思決定において行動経済学の考え方が使えることを述べた著者の入門編。入門編だけあり分かりやすい。行動経済学の基本理論として、プロスペクト理論、現在バイアス、社会的選好、ヒューリスティックスについての分かりやすい説明、そしてより良い行動を引き出すナッジの作り方と、その応用である、仕事や健康、公共政策についての具体的応用例について解説されている。わかりやすい半面、新しい理論的用語が中々なじめないのが困ったところである。
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読みものとして中々面白かった。行動経済学というか、ナッジの使い方の簡単な事例集というイメージ。前半の用語や概念の説明はあんまりぴんとこないというか、定義の仕方が曖昧だったりしてあんまり良い印象はなかった。
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