投稿元:
レビューを見る
下半身付随、A太郎とB太郎のどっちにもなってほしくなくて苦しかった。後遺症が重すぎて、その気持ちは読了後も消えない。しかし、それぞれの道でまた空を見つけ、そこに向かっていく姿を見せつけられたのは心にくるものがあった。私にとっての空に挑戦する気持ちを味わってみたくなる作品でした。
個人的に、恋の行方のその後日談が気になる‼︎
投稿元:
レビューを見る
学生時代の思い出と社会人になった現在の時間とが交互に描かれ、話の展開がなかなか読めなかったけど物語の中盤でようやく“ある仕掛け”にはめられていたことに気づいた。そこからは物語の印象が大きく変わって見えた。それぞれに悩み、選んで今を生きている3人の幸せを願ってやまない。最後に、どうして絵怜奈と同じ思い込みをしてしまったのか不思議で仕方ない。作者の仕掛けを解くためにも再読したい。
投稿元:
レビューを見る
装丁とタイトルがとても好みで手にとった1冊。
写真家さん、ググりインスタもフォローしちゃいました。ステキ。
大学で棒高跳びをする2人の佐藤リンタロウ。
同姓同名なのでA太郎とB太郎と呼ばれる。
2人を絵画く芸術学部のエレナとの3人の物語を、大学時代とその7、8年後を交互に。
競技に挑む苦悩を交えながら爽やかに話しは進むが、A太郎かB太郎のどちらかが練習中の事故により下半身不随になってしまう。
一体どっちが、、、と思いながら読み進めました。みんな、応援したくなる。
読後感も爽やか。うん。空は逃げない。
投稿元:
レビューを見る
読後,ふと空を見上げている一冊。
人が空に憧れを抱く理由がこの本には詰まっていた気がします。
棒高跳の間,空は見えていない。でも,選手達はあのポールをこえた一瞬の間,空を体いっぱいに感じているんだろうなと思いました。
登場人物の発する言葉は透明感があるのにずっしりと胸に残る強さがあります。人生は不思議。自分の興味関心は自分でも分からない。だから寄り道してみることで見えてくるものもたくさんあるんだなと感じました。
展開の読めなさ,最後まで読みたくなるような構成も印象的な物語です。過去と現在が入り交じった構図であることに加えて,登場人物の名前を使ったトリックも組み込まれているので,最後まで読みたくなること間違いなしな一冊です!
投稿元:
レビューを見る
同姓同名、同じ大学で陸上部の棒高跳びの選手の数年間の物語。
謎を抱えつつ時系列が飛び、視点も変わるので、頭の中を整理しながら読む。登場人物がとても魅力的。
ターニングポイントとなる時間を共有し、そこから先の人生をそれぞれ歩み、再会する。
日常的にありえることかもしれないけれど、切りとり方が見事で物語にスッと入り込めた。
思うようにまっすぐに進んでいくって、やっぱり素敵だ。