紙の本
戦後すぐの昭和の暮らしや世相をサザエさんで読む...という読み方もあり。
2020/12/13 14:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
長谷川町子さんの生誕100年で復刻版が続々刊行されていた。これは一巻から読むチャンスと手に取った。
第一巻では、まだサザエさんが独身なのが新鮮!マスオさんやタラちゃんなしの若き日々のサザエさんはオシャレです。第一巻目は1946年4月〜8月の新聞(夕刊フクニチ)掲載分が収録。ということは、戦後すぐの日本の世相をかなり濃く反映していて、それも興味深い。全巻読み通すと、暮らしから見た昭和史を網羅できるかも...などともふと思う。
紙の本
時代を感じるが古く思わない質の高さ
2023/09/10 15:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トマト - この投稿者のレビュー一覧を見る
テレビアニメに親しんだ方には、漫画のサザエさんはちょっと違和感を感じるかもしれませんが、読み進めていくと気にならなくなります。
長谷川町子さんの世間に向ける優しくも厳しいまなざしにユーモアを混ぜ、庶民の日常の大切さを描いています。
投稿元:
レビューを見る
やっぱり原作面白い!
アニメとは違って毒や皮肉が効いてる。
時代背景か闇市に行ったり
時代を感じる服装、言葉遣い
当時を知る勉強にもなる。
投稿元:
レビューを見る
普通に面白かった!この面白さは発見でした。
昭和21年4月からスタートする本巻は、まだモデルが福岡らしく、サザエさんも未婚。(よってマスオは未登場)カツオもワカメもチビで、よくサザエがおんぶしている。
サザエは結構おしゃれで、友人のイカと洋装して肩を組んで遊びに行ったりする。
ドタバタの主題として、よく登場するのが隣組や満州引き揚げに関することで、世相もよく反映しており興味深い。
サザエはよく失敗して怒られ、恐怖に足をガクガクさせているのがちょっと気の毒だが、応援したくなる愛嬌を持っている。
一巻だけ買っておこうと思ったのだが、二巻も読んでみたくなった。
投稿元:
レビューを見る
アニメで現在放送されているイメージで読むと時代が違うようで不思議な読み心地でした。
同作者の「いじわるばあさん」と同じように少しのブラックユーモアがアクセントになっていて面白い。
投稿元:
レビューを見る
当時としてはただの漫画であるが、今としては戦後の様子や文化がよく描かれた資料である。…という話を聞いて読んでみたが、なるほど、面白い。
まず、戦後の貧困の代名詞である、闇市・闇取引や配給の様子がたびたび描かれている。サザエは着物を出して米を買ったり、節米料理を作ったりしている。
世間では引き揚げ者や戦災孤児が憐れまれており、コレラが恐れられている。
また、アメリカ文化や英語、アメリカ人への憧れがところどころで窺える。街にはしばしばアメリカ人が登場し、MP (米国陸軍の憲兵) にも触れられている。
政治的な流行りも描かれている。戦時利得者が批判されたり、「男女同權とうろん大會」(男女同権討論大会) にサザエが参加したり、壁に「立て!! ゼネスト」と書かれていたり、通行人が民主主義を語っていたりする。(なおこの通行人は女性で、これを聞いたカツオら少年は「近頃の女は生意気だね」「女らしくないや!」と話す。女性に対するこのような価値観もところどころで描かれている。)
文においても、旧字体や古い送り字が各所で使われていて楽しめるほか、「フラッパー」「シャン」といった当時の俗語も登場した。
このように、1巻だけでも見どころ満点であった。漫画としての評価ではないが、戦後を手軽に覗き見られる点で素晴らしく、おすすめできる。
投稿元:
レビューを見る
祖父が集めてくれていた、サザエさん全巻。娘も読むようになった。なんだかおもしろくて、熱中したこどもの頃。長谷川町子さん、全部読んだ。コレクター的祖父のおかげ。
わからないネタ、当時の状況や文化を親に聞きながら。私は何が伝えられるかな?