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江戸落語が中心ではあるが、端的に落語の成り立ちから代表的な噺、落語家が紹介されており、読みやすい。
教養のためだけでなく、純粋に落語を楽しむための入門書としてうってつけ。
落語はかしこまって聞くもんでもないし、ましてや教養のためのもんでもない。
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落語に通底する情念と、落語界の基本的な仕組みを学ぶことができた。
とりあえず実際に落語を聞いてみたいと思います。
自分が20年かけて経験的に学んできた人間の性質、思考の間隙を縫う識閾下の共通認識というものが、300年も前に研究され尽くして見事に言語化されてるという事実に泣けるな。
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落語の本に深みを求める、それは野暮なハナシで。
そんな気分でさくさく読めた。
後書きのゼロ成長時代の話しに考えさせられた。確かに、落語には資本家やベンチャー社長はあんまりでてこない。ミニマリストたちの日常の中のおかしみ、心地よい。
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「落語とは人間の業の肯定である」(立川談志)
著者は慶応大学卒の元ビジネスパーソンという経歴を持つ。
日本の伝統芸能の落語こそ現代人に必須もののであり、時代を生き抜くカギなのだと力説する。
落語に出てくる人たちは失敗ばかりしている。
欠点ばかりが目立っている。
でも、落語はどんなでも人を否定しない。
だからいいのだと。
白か黒か。
正義か悪か。
そんなことばかりでは疲れてしまう。
ま、そんなもんだよ。
どっちもどっちだよ。
処世術が身につき、毎日が楽しくなる。
落語は、日本人の叡智を積み上げた重大な資産。
吉田茂も渋沢栄一も、好んで聞いていたという。
巨大な地下資源が埋まっているようなものであり、それを活かさないのはもったいないのだ。
志ん生。
文楽。
小さん。
談志。
志ん朝。
粗忽長屋。
芝浜。
らくだ。
明烏。
はてなの茶碗。
Youtubeにはたくさんの宝が埋もれている。
早速、談志と小さんの粗忽長屋を聞いてみた。
知っている話なのに、抜群の面白さ。
噺家が違っても、それぞれが醸し出す味わい深さ。
そして、圧倒的な馬鹿馬鹿しさ。
興味を持ったものから聞いてみる。
再生回数の多いものもオススメだとか。
歩きながらや家事をしながらでもよい。
落語が染みこんで「落語脳」ができればしめたもの。
こんな楽しみがあるのなら、STAY HOMEもわるくはない。
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実はよくわかっていない落語の入門書。現役の落語家による落語の楽しみ方、落語界の成り立ちなどをわかりやすく紹介している一冊。
寄席に行った事がある程度だったので、勉強がてら購入。目的だった落語の概要理解にはぴったりだった。個人的には、落語の登場人物やオチの構造を体系的に理解できた。
タイトルがミスリーディングな点が気掛かり。ビジネスエリートが落語を教養として備えている記載はない。むしろ従来から庶民の娯楽であったはず。落語入門書的なタイトルがよかったのではと思う。
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2020年5月24日読了。
昨年のNHK大河ドラマにて古今亭志ん生の半生が描かれてから、今までよく知らなかった落語に興味を持ち、今回本書を手に取った。歌舞伎や能、狂言とは異なる落語の歴史、有名な落語家、落語の風情等、初心者にはとてもわかりやすく纏められている。
ただ、ビジネストークとして使える内容が描かれているわけではないためタイトルとの齟齬が気になったし、「はじめに」で引用されている吉田茂氏の逸話のほうが強烈であり、自分が期待していたストーリーが読み進めても出てこないことに多少拍子抜けしてしまった。
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これから落語を!という人への教科書みたいな本。
とりあえず道筋を教えてくれる。
あとは自分が落語に触れてどう感じるかでしょうね~
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なるほど、落語は仏教由来だから「業の肯定」をするのだ。落語の成り立ちを理解すると、今までよくわかっていなかった「講談との違い」が明らかになった。
「落語は上手に負けたり、引き分けという話がほとんど。互いに小さな迷惑を「シェア」し合いながら、皆がやんわりと幸せに生きる」
そんな内容をあとがきのなかに見つけた。
なぜ人が落語に癒され、今こそ聞きたいと感じるのか、これに集約されるのではないだろうか。
自分も含めて人間完璧ではない。
仕事はまあ失敗するけど愛嬌があって憎めないやつ、仕事は出来るけど酒や異性問題で失敗するやつ、口が達者で気立てがよいがからっきしのやつ。
隣にいたらちょっと面倒だなぁと思う人にも、少しだけ優しくできそうな気がする。なんなら自分も誰かにとって面倒な人なのだ。
YesNoの二択、勝ち負け、白黒をはっきりさせることに一体何の意味があるのだと、みな薄々と疑問を抱き始めている。限界を感じ疲れきっている人もいるかもしれない。落語は、互いの弱点をシェアしながらも幸せ生きる余地があるのではないかと確かに思わせてくれる。
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古典落語はその名の通り「古典」なのであって
知っているのと、知らないのでは会話も弾まな
い事は明らかです。
要はその古典の話を知っているというのは、あ
る種の教養とも言えます。
昨年開業した高輪ゲートウェイ駅の名称公募で
第3位に入っていたのは「芝浜」です。
結果はご存知の通りですが、ネットでは「やっ
ぱり夢だったか。芝浜だけに」と多くの人が書
き込んだといいます。
落語演目の「芝浜」のオチを知らないと何のこ
とだか分からないですよね。
今、落語はブームです。落語だけではないです。
講談や歌舞伎だって盛況なのです。
この本では落語というものが、日本の古典芸能
の中でどういう位置づけであるのか、歴史から
学ぶことができます。
つまりネタを知ることだけではなく、まさに落
語のすべてを教養のごとく学べる一冊です。
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落語の本質は人間の業を肯定すること。
寿限無、まんじゅうこわい、時そば等。
「人として共感できるかどうか」という指標で笑いの価値を測る。
物事は必ず裏側からも見る。
落語がなぜ、現在も続いているのか。
人殺し、いじめの要素がなく、古典落語をただ継承するだけでなく現代、大衆、古典をつなぐアレンジをそれぞれ独自に加えている点。
弱物、愚か者を否定するというのではなく肯定している部分に人の温かみが感じられ、それが人から愛されてる要素なのだろうか。
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落語を全く知らない人のための入門書。ある程度知っていて歴史など深く知りたい人にはちょっと物足りないかも。
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2020年やりたいことの一つに寄席に行くだけど、まだ行けていない。が、行く前にこの本に出会って落語の幹というか、土台の部分を学べてより一層落語に興味を持つことができた。早く寄席に行きたいー。
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寄席に言ってみたい、落語を聞いてみたいと思えるようになりました。
すぐに結論を求めたくなる日々に対していいスパイスになりそう。
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全くの落語初心者におすすめ。何が面白いのか、落語とは昔はどの身分が楽しんでいるものなのかがよくわかり、他の日本芸能との比較をされているのでどういう目線で落語を楽しむのかがわかる。
著書にもYouTubeで簡単に見ることができると言っているほどに、生で観なくてもその良さを伝えられているのでハードルが下がって楽しむことができる。
日本人の嗜みとして必要だし、落語を深く知ることによって知的な冗談を言うことができるかもしれないと期待している。
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これを読んで落語の知ったかぶりはできないけれど、落語聞いてみたいという気持ちを高めたくなる本。この本の上澄みをすくって、有名な話の名台詞を会話に混ぜたりするようではウザい上司になりかねないので注意(笑)。有名な話をかいつまんで説明してくれる章や、落語以外にも日本の伝統芸能をさらっと説明してくれる章、さらには有名な落語家まで紹介してくれて導入には最高。