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久々に好きな紙質。パリッとして気持ち良い。
たまに巡り合う生本。電子書籍では出会えない贅沢。
さて、チャラ男。
人の見方、とらえ方で、人間は一辺倒ではないことがこの会社の人たちの登場で浮き彫りに。
自分が考えている人の評価や自分自身なんて、ちっぽけなのです。いろんな人がいて面白いのです。
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天下の芥川賞作家、絲山秋子センセイがついにエンタメ?!
いえいえ、さすがのりっぱなお仕事小説。
今の時代の『悪女について』有吉先生の名作を彷彿とさせる構成。
最後、会社はノアの方舟?となり崩壊してしまうが現代社会のブラックな企業の有様がまざまざと。こんな会社アルアルになってフィクションと言うよりもノンフィクションかとも。
エンタメ小説にしがみつかない、奥の深い楽しめた小説でした。
尻切れトンボみたいだったので徹底的に女子目線で男どもをぶったぎれても良かったかな。
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恐ろしい小説である。章の初めからその終わりの一手前まで一人称のモノローグ的に物語は展開される。其れら語り部から発せられる人間の洞察に付いて、ほぼ全てのタイプの人としての在り方がまな板に挙げられているかのように峻別され、その業が語られていく。優れた小説(ドストエフスキーやガルシアマルケスなど)はこのように人間の業を全てまな板に上げてしまい、僕たちを身震いさせる。「これは僕のことじゃないか!」その有り様が極めてこの小説では現代的に成されるので誰もまな板の上からは逃げられない。「会社」という近現代の単位に於いて語ることにより其の舞台で作者は全ての人間を包括し、「すべてのあなた」は逃げられない。さて、あなたはどのように語られるかわかりませんが。ボクはちなみにチャラ男こと三芳だなーって思った。怖いなー。
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「御社のチャラ男」三芳部長が色んな人たちの目線から語られる。その人によって見え方がこうも違うかと驚かされるお仕事小説。チャラ男の事を語る同僚たちもそれぞれ個性があって、これがまた実際に居そうで、自分はこのタイプかもしれない、と考えながら読んでしまう。なんて恐ろしい小説なんだ(笑)会社、働く人々、チャラ男の行く末にどこかスッキリした。
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タイトルに惹かれて図書館で借りました。
チャラ男といっても色んなタイプのチャラ男がいて、人によって「チャラさ」の捉え方も違うのだと思う。
生憎、知り合いにチャラ男はいないけれど、「チャラ男って別に悪い人ではないんだろうな」という思いを持てた、この本に感謝。
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絲山秋子節、さすが。
平成から令和切り替わりの刹那、
この国はどこに向かってるんだろうというぼんやりとしたざわつき、見事表現してる、、
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チャラ男ってイメージはしやすいけどなかなか定義できない。その考察を、チャラ男に関わる様々な人間の目を通して読者自身ができるのがおもしろい。あとね、読んでて本の紙質がすごくよかったのは気のせいかな。新刊だからっていう理由だけじゃない指触り…んーわたしだけ?
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食品油を製造販売する中堅会社「ジョルジュ食品」の物語。そこで働く社員がそれぞれ主人公となった短編が連なり、ある種の群像劇スタイルで進んでいく。どの話も会社の三芳部長、通称「チャラ男」と何らかの接点を持ちつつ、当のチャラ男自身も主人公として登場しつつ、それぞれ独自に進んでいくように見えて、やがてみんな会社という一つの船に乗っているということがラストで明らかになる。とても多彩な人が登場してくるが、それぞれの人物描写も面白くて「うちの会社にもこんな人いるなぁ、あいつだなぁ」などと思いながら読めて、読みながらクスッと笑ってししまうこと請け合い。しかし、後半は結構シリアルな内容も増えてくる。戦後70年以上経ち、会社中心の日本社会も本格的に立ち行かなくなってきた感もある。会社に入って出世を目指す、という思考停止の人生を歩むのではなく、個々人がそれぞれの人生をどのように歩か真剣に考えていかねばならないのかもしれない。しんどいけど。
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おもしろかったー。職場あるあるが面白いし(「石北会計事務所」を使いたくなる),終わり方も好き。誰もあんまり不幸にならなくて良かった。絲山さんの本はしばらく離れてたけど,他のも読んでみようかと思う。
私も「どうして女のあなたが来てるの」という雰囲気を味わったことが何度かあったことを思い出した。ずいぶん減ったなぁと思う。上の世代の女性に感謝するばかり。
三芳部長が同世代という設定はショックだった。「女なんだから」なんて言う人がいるのかなぁ。いるとしたら謝りたい。
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タイトルに惹かれて読む。チャラ男中心の話かと思ったらそのチャラ男を取り巻く会社の人たちや周囲の人たちの話だった。わりとブラックに近い会社で働く人たちの仕事に対して生き方に対して将来に対しての人生模様を描きつつところどころにチャラ男の三芳部長が出てくる。チャラいっていうよりちゃらんぽらんって感じにも見えるが、チャラ男にはチャラ男なりの考えもあってなるほどなと思った。最後に色々あるがちゃんとその後を描いてくれたのでスッキリした読後だった。
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弊社にもチャラ男がおりまして、まさにチャラチャラしいウェイウェイした男の子なのですが、こちらのチャラ男は年季が入ってましたね。
そしてチャラ男の話でもありつつ仕事と会社の話ですね。
うちはこういう体制ではなく「女性の活躍推進」とか「ダイバーシティ」とか「働き方改革」とか、そういうのすすめまっせ的な会社だけど、女性男性抜きにして、みんなが出世したいわけじゃないんだよと思います。あと、自分らの仕事を「女性の活躍推進」というなのもとに我々に割り振って、私たちより先に帰る上司ってなんなんでしょうね。
話がそれましたね。閑話休題。
働くこととか、仕事とか社会とか、それぞれの立場から見られてすごく面白かったです。
お給料は我慢料らしいですしね。
頑張って我慢していこうと思います。
余談ですが、こちらの本の紙、ちょっと薄くてつるつるで、とても好きでした。
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絲山秋子さんの会社員小説が好きだ。
「沖で待つ」から読み始めたけれど、本作も期待を裏切らなかった。
ときどきニヤッと笑うような場面もあれば、ホロリと来る場面もあり、会社という組織の中で日々働いている人たちがとても愛おしく思える。
大変なことも多いし、腹立たしい人もいるけれど、長い人生のひととき、同じ場所で一緒に仕事をしたことに何か縁があったと思いたい。
本作はもう一つ、予想外の驚きもあった。
九のつく年は中国で波乱が起きるって、コロナの予測⁈ パンデミックなんて言葉も出てきてビックリ‼︎
コロナ禍の前に執筆された小説のようだけど、先見の明に驚かされた。
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図書館で借りたもの。
チャラ男って本当にどこにでもいるんです。一定の確率で必ず――。社内でひそかにチャラ男と呼ばれている三芳部長。彼のまわりの人びとが彼を語ることで、この世界と私たちの「現実」が見えてきて…。
初読みの作家さん。
タイトルからコメディっぽいのかなと思ってたら全然違った!
今の社会の様々な問題が見えてきて、印象的な言葉がたくさん出てきた。
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チャラ男こと三芳部長について、周囲の人間が語っていく。とりあえずこんなチャラ男みたいな上司の下で働きたくはないよね。かと言ってなんか憎めない。最後はなんか大団円って感じでした。
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全てのキャラクターの一部に心当たりがある。現在の市井の人達を巧く捉えていて面白く読了。俺もチャラ男なのか。