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体調が悪く、あまり読んでも頭に入ってこなかった。また、作者の軽妙なジョークがあまりなじめず、最初は読むのが大変だった。
4章以降は、興味深く読んだので、体調の良いときに改めて読んでみたい。
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入手困難になっていた良書『目からウロコの幸福学』(2007,原書は2006)の復刻で、それはめでたいのだが、最初に解説がついていて、これが微妙。ていうか、この監訳の先生誰だろう。いったいなにが起こったのだろうか。訳文も変更されているのかどうかまだチェックしていない。→ 見出しをわかりやすくして、改行を増やしたようだ。
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p008 人はお金持ちになりたいのではなく、他人よりお金持ちでいたいだけだ
P261 今日では書籍、雑誌、テレビなどを通して、60憶人の人口の世界で最も美しい人々、最も才能ある人々、最も成功している人々が常に目に入るようになりました。つまり、自分がいかに特別なことをやっても、それ以上にうまくやれる人が必ずどこかにいるということです。
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幸せとは何か?幸せな人とはどんな人か?世界各国の研究データを踏まえ、幸福の正体、そして、自らの幸福を手にするためのヒントを示した書籍。
幸福度は、健康と関係している。ポジティブな感情志向が心身の健康につながることを示す研究は、数多い。
生活を自分で管理できることは、幸福感を高める。英国の調査では、貧しくても自由を得ているグループは、裕福だが自由がないグループに比べ、高い生活満足度を示した。
経済学者ロバート・H・フランクによれば、財は「地位財」と「非地位財」に分かれる。真の幸福は、非地位財がもたらす。
・地位財 :他者との比較で満足できるもの。所得、車など。
・非地位財:他人が何を持っているかとは関係なく、喜びを得られるもの。健康や自由など。
恐れ、心配などのネガティブ感情は、生命が常に危険にさらされていた石器時代にプログラムされたもので、人間の適応にとって不利な状況への、緊急的な反応。このプログラムのせいで、人は不必要に恐怖や不安にさいなまれる。
今日、物質的な豊かさは向上した。だが、幸福度のレベルは上がっていない。その理由は、次のようなもの。
・通信手段のグローバル化で、多くの“比較対象”が目に入る比較対象の広がりとともに、消費財のあふれる現状が、私たちの欲望にますます拍車をかける。
・幸せへの期待が高くなりすぎた
社会が豊かになり、職業の選択肢が増え、様々な生き方が可能になった。だが、選択肢が多いため、どこかに“完璧な幸せ”があるはずだという期待を抱かせることになる。
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よくある「幸福度アンケート」では、回答者は無意識か意識的にか自己評価を高くしているらしい。つまり、自分の幸福度を高く見積もっているのです。それは、自分をよく見せたいという誘惑から生じる『印象操作』とのこと。とりわけ、書面での調査に比べ、面接形式や質問者が異性の場合はこの傾向が強く出るのは納得できる。その割に、日本の国民満足度が低いのは不思議であるが、それは『他者との比較』から判断しているのかもしれません。私は幼少期に、嫌いな食べ物を残すと、家族から「世界には毎日三食食べることができない人がいるのよ」とよく言われましたが、そうした洗脳も、その一因になっているのかもしれません。
でも、幸福度や生活満足度の判断材料は、そのときの本人の気分が左右していることも多いとのこと。
本書でこうした事例や分析結果を知り、自分を含め他人の感情を気にしすぎるのはどうかのかな、って考えられるようになりました。
あと人間の脳は、幸福になるための努力を続けさせるようプログラムされています。だから年収が少し上がると、短期間的には幸福感を感じるが、また更に昇給を望むようになります。物欲がいい例です。こうしたことを把握しているだけで、自分は不幸な気分になるのを回避できると思いました。
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貧乏は正体的なものである。
収入が上がると、日常の小さな幸福を感じられなくなる。
収入を対数で示せば、収入と幸福は直線的に上がる。
ウェーバーの法則=弁別閾は、原刺激の大きさに比例している。差が大きくならないとわからない。
アメリカの独立宣言=ジェファーソン、生命、自由、幸福を追求する権利。
人は今より将来の自分が幸せだと思っている。
社会が裕福になったからといって、より幸せになるわけではない。
将来の出来事についての幸せへの認識は常に間違っている。
レベル1の幸せ=一時的な喜び、楽しさ
レベル2=充足感、生活の満足度
レベル3=善良なる生活、美徳、潜在能力の開花
功利性とは、レベル2の幸せ、レベル3は客観的にはむしろ幸せには見えないかもしれない。
フローは幸せというが、価値はあるが、そうとは限らない。自己目的な生活は幸せか。
幸せかどうかの判断は枠組みによる。銅メダルのほうが銀メダルよりも幸せと感じる。
幸せかどうかを尋ねると、だれもが架空の町レイク・ウォビゴンにいるかのように人並以上の幸せと答える。=レイク・ウォビゴン効果=自分の不幸を見せたい人はいない。=周りのだれもが幸せに思えるときは、他人は上手に幸せなふりをしている、と考える。
つねに不満の余地は残されている。=人間はより幸せになる方法を常に探している。
修道女の集団調査では、ポジティブな感情表現が多い人は、85歳まで長生きした人が多かった。
自主性は所得以上に幸福につながりやすい。相関関係は20倍。
結婚しているほうが幸福度が高い。逆に言うと幸福度が高いほうが結婚できる、のかもしれない。外向きの人のほうが結婚しやすく、幸福度も高い。
地位材では幸福は得られない。健康、自主性、社会への帰属、良質な環境、が真の幸福をもたらす。
外向き=外交的なほうが幸福になりやすい。
『すばらしい新世界』ソーマがマインドコントロールしてくれて幸せになれる世界。
完璧な幸福など達成不可能で、かつ唯一の大切な目標でもない、ことに気づくこと。
チーターとガゼルはどちらが早く走れるか。死に直面しているガゼルは必死。この非対称性のために、人間はネガティブな感情に支配されやすい。石器時代の緊急事態に対応するネガティブ感情プログラムのせいで、不必要に恐怖や不安におびえることになる。
生活の中でほしいと思うものは、進化した脳が欲しがるもの。幸福とは関係ない。
マインドフルネス瞑想の勧め=幸せ以外のものに集中すれば幸福が手に入る。幸せか、と自問すると幸せではなくなる。
「生涯続く幸福。これは耐えられない、地獄だ」バーナードショー。フローが欠けているから。フローは高揚感を伴う。客観的には達成しつつあるだけだから幸せではない。満足感は、そこに至る障壁が基盤にある。深い満足感を得たければ失敗や挫折は受け入れる必要がある。
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「幸福」とは?というあまりにも漠然とした命題に、様々な角度から切り込み、その”意外な正体”を定義していく。
哲学的なテーマながら、様々な心理実験の結果を検証しながら話が進むので読みやすく仕上がっている。
リチャード・ドーキンズ的な進化論から、マーティン・セリグマン的なポジティブ心理学まで、様々な学説も網羅されていて興味深く読めた。
ただ、長々とした序文には違和感を感じた。
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幸せをガチで研究し抜いた書籍。
結局のところ、幸せは得られなくてそれを追求している状態こそがベスト?らしい。
幸せは結婚や社会的地位ではそこまで変動が大きくなく、周りと比較することの影響の方が大きい
また自らの性格の明るさや暗さに比例するとこも大きい
あとは女性の方が落ち込みやすいけどその分、幸せも得られやすい。心の感度が男性より高めなのかなと
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幸福について様々な調査や実験に基づいた考察がされており、筆者の意見には客観的な説得力がある。
幸福は追い求め続けざるを得ないものであり、決して満ち足りるものではないことが理解できた。
また、遺伝が大きく影響しており、思い悩むことは徒労であるとの説明は自分の心を落ち着かせる。