投稿元:
レビューを見る
遠藤周作と神西清の作品が素晴らしい!特に神西清の「恢復期」。サナトリウム文学というのだろうか、物語内容は違えど、どこか「斜陽」を思い起こさせる作品。日本人作家の作品に比べるとピランデッロの作品はかなり読みにくい。平仮名と漢字の使い分けがどうかと思う。著者名も「ピランデルロ」だし、母親と娘を終始「かれら」と訳してるあたり、翻訳に問題があるように思えてならない。
投稿元:
レビューを見る
シラノ・ド・ベルジュラック
日本人の「文学とは人間の真実を追究するもの」という意見に対して、フランスでは「そんなものは宗教がやってくれる」という反論に納得した。(P39)最後の先生の言葉が、先生が唯一見せた感情だと思う。(P41)
よその家のあかり
よその家のあたたかいあかりで人間性を取り戻したのに、よその家のあたたかいあかりを奪ってしまったのは悲しい。
訪問
難しい。
恢復期
幸福ではなく平静というのが印象的だった。(P102)
投稿元:
レビューを見る
ピランデルロ「よその家のあかり」は絶品。神西清「恢復期」も、乙女の日記にしては明晰すぎる気がするが、爽やかでいい。
投稿元:
レビューを見る
初読、『百年文庫』シリーズ。
一冊一冊、単漢字のタイトルが付いていて、その字にちなんだ短編文学作品が幾つか収録されている、というスタイル。
短編ゆえに重すぎず、読みづらそうな古典文学でもとっつきやすいのが◎。
それでもやはり純文学、一つの文章をじっくりイメージしながら解読していくように読まないと先に進めない。これぞ読書!という読書体験をさせてもらいました。
投稿元:
レビューを見る
ピランデルロ『よその家のあかり』
もう二度と自分が手にすることは出来なくなってしまったものは、なぜこうも美しく切ないものなのか。
他の作品も読んでみたくなりました。
投稿元:
レビューを見る
遠藤周作「シラノ・ド・ベルジュラック」、主人公のの心情を表す鋭い表現が印象に残った。ビランデルロ「よその家のあかり」「訪問」読者のまぶたに情景を描かせる文章。神西清「恢復期」療養中の主人公が感じた自分の変化。自分が気付かない変化をよく文章に表せるものだ。
投稿元:
レビューを見る
遠藤周作『シラノ・ド・ベルジュラック』
ピランデルロ『よその家のあかり』『訪問』
神西 清『恢復期』
投稿元:
レビューを見る
『シラノドベルジュラック』遠藤周作
人間観察を好むいやな主人公のはなしだけど、小説自体はなぜかそんなきらいじゃないな。
シラノって、聞いたことある。戯曲、有名なんだな、読みたいな。
『よその家のあかり』『訪問』ピランデルロ
明るい向かいの家を見つめる。死んだ女の訪問、白い胸元。二作ともいまいち
『恢復期』神西清
日記形式はどうも好きでないよう。
投稿元:
レビューを見る
「シラノ・ド・ベルジュラック」
まさに「学者」といったウイ先生。
文学はレトリックである。
純粋に文学を味わうためには、作品の言葉のみを素直にかつ正確に受け入れていくべきだ、ということなのかな?と思った。
私も、作品の時代背景や作者の人生・人柄、事実も加味して作品を味わいたい、と思ってしまう。
そちらのほうが、より深く作品を感じることができるように思うからだ。
先生自体が、作品のような存在だ。
それだけで完結していて、生活の雑味がない。
それでも、裏には血の通った人間の苦しさを秘めている。
面白い作品だった。
「よその家のあかり」
幸せな家庭を、よくわからない男のために捨てるか?
しかし、それが恋なのだろう・・・
この男も、幸福な家庭に憧れてのぞき見をしていたのがきっかけで、女に恋をしたのに、結局はその幸福な家庭をつぶしてしまう、なんて。。。
自分たちの部屋を、男がのぞいていたら、普通は気持ちが悪い。
なのに、恋に発展させるなんて、宿屋のおかみさんと娘さんは、どんな話をしたのだろうか。。。
多分、事実を率直に伝えたのだろうけれど。。。
少し不思議に思うことはあるものの、全体としてはなんだかリアル、とも感じられるお話だった。
ニンゲンって、不思議だもの。
「訪問」
なんじゃ、こりゃ。
幻想的すぎて、雰囲気しか入ってこない。
しかし、最後の女性の言葉が、ややはすっぱすぎて、それまでの上品で美しいイメージが崩れる。。。
訳が悪いのかもしれないけれど。
幽霊と思い出の融合か?
この作品は「窓」の役割が弱いように感じるのは、きっと私の読みが浅いからなんだろうな。
「恢復期」
熱にうなされた頭の中や、混沌とした様子を描いているのだろう。
読み進むにつれて人物の設定が見えてくる。
しかし、全体を通して、非現実的な感じがして、感情移入しにくい。
しょっちゅう感じるのだけれど、男の描く女性には、違和感がたっぷりだ。
男の妄想、という風に思えてしまう。
そのうえ、気どった文章のように感じた。
投稿元:
レビューを見る
遠藤周作『シラノ・ド・ベルジュラック』
巻末解説を呼んで、この人テレビドラマにチョイ役で出たりしていたなあと思い出す。フランスに行っていたのか
ピランデルロ『よその家のあかり』『訪問』
不思議な作風だ。覗き見・胸元チラ見えがそれぞれ主題
神西清『恢復期』
思わせぶりというか何というかよくわからん。百合さんとお父様
投稿元:
レビューを見る
遠藤周作のシラノ、実在したシラノの手記とその研究者、そしてその私生活を眺める「私」という入れ子構造で語られる生活と文学。39/100