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超久しぶりの綿矢作品は短編集。エッセイなのかと思わせる小説、独特の捻くれた視線が鮮やかな小説、どれも面白かった。
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がんばって読んだけどぜんぜん面白くなかった。
例えば「桃太郎」なら、桃太郎が鬼を倒しにいくはなし!みたいに、この物語はどういう物語なのかが明確なのだけれど、本作はそれがよくわからない、あるいは最後まで読まないと分からない。それが一番つらかった。
綿矢りさが書いた、という信頼があったから最後まで読もうとがんばれたけど、正直がっかりした。「ひらいて」はよかったのになあ
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みなさんおっしゃってる通り、エッセイなのか小説なのか分からない不思議な短編ばかりだった!
「こたつのUFO」にあったように、書いたものからその筆者の人柄を判断してしまうのは多かれ少なかれあるなあ、と思った
何ならその人がどういう文章を読むかでも判断してしまうこともあるし
相手のことを知りたいと思ったときに、相手がどういうものを作るか・好むかから知ろうとするのってよくないのかな
とか言いつつ「怒りの漂白剤」を読んで、そうか綿矢さんの文章から感じるエネルギーって根底には怒りがあるのかなって納得してしまった
「意識のリボン」は、ちょうど同じタイミングで読んでた
全然雰囲気の違うような2作だけど、フランクルの「それでも人生にイエスと言う」と同じようなメッセージを感じたところがあった(愛に関するところとか、その人なりの実りある人生だったっていう記述とか、意味/超意味みたいなところとか)
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やっぱり、小説なのかエッセイなのかモヤモヤして全くもって好みじゃない…
言葉選びも。興味湧きません。
3つ読んで、もうここでやめます。
人生は限りあるので。
表紙の絵が可愛いのに星一つ。
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不思議で、どこか怖さのある短編集。
昔読んだのを読み返してるけど、全然覚えていなかった。
●履歴のない女
娘と自分が、肺炎をきっかけに剥がれる。
病気になったのが自分じゃなくてよかった、と思ったと。
妻や母の役割が剥がれて、自分になるきっかけがわたしにも訪れるのかも。不思議な読後感。
●履歴のない妹
妙に魅力的な、裸の写真にまつわるお話。
本物の、生の、写真なんて私にはいらない。笑顔でピースしてる写真さえあれば良い。って言い切る潔さ、自分にはまだ無い。
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エッセイかと思うほど、リアルで感情移入してしまう。
短編集ではあるが、女性の不安に思う感情に寄り添ってくれる優しい小説だった。
最後の短編「意識のリボン」では、生死を彷徨う事故により心の余裕を得た主人公がいた。私もせかせかせず、広い心を持って人に接したい。のにそれができていない‥
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え、これエッセイ?作家が描く世界は、間違いなく彼らの周りで起こる現実世界の出来事に確実に影響を受けている。私はそう考えるから、好きな作家さんのエッセイを読むのはとても楽しくて、好きだ。
この本は、最初エッセイなのかと見紛うほどだった。そのくらい、なんだか全話に"ありそう"な雰囲気を醸し出している。数年後の自分を見ているようだし、家族の裏の顔を覗き見してるような気分にもなった。不思議な作品だ。
そしてなるほど、これが綿矢りさ作品なのかと妙に腑に落ちた読了感だった。
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読みやすかったけど、エッセイなのか小説なのか混沌して作中に入り込めなかった。
(綿矢りさに高校生の娘いたっけ?あたりで小説だと気付いた)
でも「意識のリボン」と「履歴の無い妹」は面白いというか考えさせられることが多く読み応えあった。
特にこの一文はとても好き。
“本物の”“生の”写真なんて、私はいらない。嘘っぱちでもいいから、笑顔でピースしている写真さえあればいい。人生で残しておく思い出は、安心で、たいくつな方がいい。
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2014〜2017年、4年の間に発表された9つの短篇をまとめた1冊。ずっと先、綿矢りさという作家を語る時、この短篇が重要なターニングポイントだったと語られるような気がしている。
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綿谷りささんの小説を初めて読んだ。
率直にどれも面白い。そして女性を描くのが上手い。
1番最初の話から心を掴まれた。見知らぬ展開としての面白さもあるし、地で面白いというのもある。
1番好きだったのは表題作である「意識のリボン」こんな考え方をしたことはなかったがこんな感じだと良いなと思うし、心にスッと入ってくる感じ。
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短編小説の集まりで読みやすかったが、話の内容がイマイチ理解しにくかった。
各話の最後にあとがきを読めば、内容の理解が深まると感じる。
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一見まとまりのない短編集に見えるが、収録されている作品にはさまざまな女性が語り手として登場する。独身女性、女性作家、元カノ、妻、姉、妹、母、娘。人生において私たちの呼び名は変わるけど、「私は私」ということを忘れずに生きていこうね、というようなメッセージを感じました。
特に好きだったのは最初に収められている「岩盤浴にて」。岩盤浴でリラックス&デトックスしようと思って来た語り手が、周りの人の様子や会話に気を取られて、逆にいろんなことをグルグル考えちゃう感じ、わかるなあ〜って思いながら読みました。
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エッセイっぽい小説。
割とサクサク読めたけどノンフィクションっぽい表現が多々あってイマイチ物語に入りこめず。
綿矢りささんの女性描写は本当に美しくて好きです。
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お洒落な表紙、「意識のリボン」なんてファンシーなタイトルだが、その中身はひどく人間らしい感情に溢れている。岩盤浴で見かけた見知らぬ女性二人組の間の歪なパワーバランスを外野から密かに憂慮してみたり、三十歳を迎えた女性が抱く、日に日に老い行く自らへの焦りを何気ない日常と混ぜ合わせながらユニークに表現してみたり。
綿矢さんの小説に出てくる登場人物はとにかく濃ゆい。特にそのキャラクターを表現するための容姿、性格、言動、それらの描写の細かさには毎回舌を巻くものがある。この広い引き出しは一体どこから来るのか。常日頃から人間観察を欠かさずしているのかな。より多くの人間のことを見て、知っていなければここまでは書けないような気がするのだ。
また綿矢さんは度々太宰治に触れられることがあるが、超短編「ベッドの上の手紙」の主人公である小説家の男性の卑屈さは、川端康成に宛てて書かれた太宰治の愛憎入り混じった手紙を彷彿とさせられた。「刺す。そうも思った」というかなりストレートなフレーズで有名なあの手紙である。
それから、猟奇的事件のデマに踊らされる人々を描いた「声のない誰か」は若干ホラーテイストを含む話で、結末を読むと「果たしてそれは本当にデマだったのか?」と薄ら寒く感じた。
個人的には「履歴のない妹」で登場する、過去に撮影された美しくも不気味なヌード写真を躊躇なく当人である妹が破り捨てるシーンが好きだ。「私は本物の、生の写真なんていらない。嘘っぱちでもいいから、笑顔でピースしている写真さえあればいい。人生で残しておく思い出は、安心でたいくつな方がいい」。
この本を読んだ後、改めて自分のスマホのカメラロールを見返してみた。どの写真も笑顔だった。確かにそれは生の姿でなければ感情でもない、作り物を写しとったものかもしれない。それでもこのカメラロールに並んだ写真を見ると、わたしは確かに「安心」していた。写真とは過去の記録、思い出を残す以外にも、「安心」を作り出すための媒体なのかもしれない。
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図書館で借りたこの本。まず、「意識のリボン」というタイトルに惹かれました。手に取ってみると表紙もすてきで読むことにしました。短編集でどれも面白かったけど特に面白かったのは表題作の「意識のリボン」です。