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バッティングピッチャー。決して試合に出ない、打撃練習専門の投手のことだ。打撃投手とも呼ばれ、その多くは三桁の背番号を背負う。王貞治、長嶋茂雄、落合博満、イチロー、松井秀喜…天才バッターたちは、練習で専属の打撃投手に投げさせた。そして、試合では燦然と輝く記録を残した。今の球界の盛り上がりは、彼らの存在なくしてありえない!国民的スポーツの裏方に迫るノンフィクション。
単行本刊行時よりも、8年ぐらい経つので、今の打撃投手事情も読んでみたい。
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読みやすく面白かった。最近だとイチローや松井秀喜から古くは王さんや長嶋さんまでいろんな一流打者の、打撃投手(バッティングピッチャー)を務めた方々のお話。私は元々プロ野球が好きなので興味深く読めたけど、そうでない人だとどうだろう…とも思ったけど。
プロ野球が好き、なのに、打撃投手のことは、まるで知らなかった。本の中で数多くの打撃投手の方々が登場するが、ほとんど聞いたことない名前ばかり。
打撃投手はこのように、プロ野球ファンに注目されることも少ない。メディアにもほとんど登場しない。プロ野球選手のような華やかさはまるでない。でも日々、チームのために、練習で投げた打者が本番(試合)で結果を出せるように、陰で支えている姿勢は、選手とはまた違う「カッコよさ」を感じた。あと、打撃投手と打者とのエピソードがふんだんに散りばめられていて、そこに人の「あたたかさ」も感じた。
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職員ではなくプロなんだという意識、逆にその意識が邪魔をしてイップスになる。自らの心の均衡を保ててさらに選手の些細な状態に気付き指摘できる人が打撃投手として向いているんだと思いました。そう考えると容易い仕事じゃないことがわかりました。数年前戦力外を受けた選手を追うドキュメンタリー番組で別の球団から「打撃投手をやらないか」と誘われていた投手が居ました。その方がふと頭に浮かびました。
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一年に2万球!もしかしたらそれ以上投げてる年もあるらしく、それでいて20年も30年も投げる人がいるのだとか。プロは、影で支える人たちも契約だからしのぎを削るように淘汰されて行く…当たり前のようにコントロールを求められ当たり前のようにキレのある変化球を求められる。なんとそれだけでは何年も契約してくれない。打者との球を介した会話ができて初めて、バッピの一流になれる。
でも、腕が曲がって伸びなくなろうとも王や落合、長嶋や清原、門田や時代は下って坂本や岡本、なーんて猛者たちに投げられる人たちはやはりそれはそれで、普通の人には味わえない時間を過ごせるわけだから、野球人としては幸せだよな。