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あんまり面白くなかった。
一般読者向けに構築しているわりにはERP/ERFのグラフなど判別・解釈や意味が分かりづらいことに時間を割きすぎじゃないか?
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脳科学・情報科学に基づいた創作における脳活動のモデル化と、創造性を育むための具体的な方法論。音楽や機械学習の話題が多く、バックグラウンドが近いため興味深かった。デジタル・ヒューマニティと呼ぶらしい。
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大脳皮質の一次聴覚野まで来た音情報
腹側路(空間情報)と背側路(種類情報)の2つの経路をたどり前頭葉へ
即興演奏では前頭葉の実行機能が抑制されアルファ波が増加
短期記憶 いT度に覚えられる マジカルナンバー7±2
作業記憶 ワーキングメモリー
長期記憶 数十億 短期記憶がリハーサルで長期記憶へ
睡眠中に新たな情報をシャットダウンして選別、海馬から大脳皮質へ
情報圧縮して余裕が生まれ、未知で不確かな情報から新たな発想が可能になる
エントロピー
情報集合体から導き出される確率分布
音楽家は統計学習能力が高い →潜在記憶へ
意味記憶(フレーズ)→エピソード記憶(ストーリー)→
想像は知能との協力体制
準備期 :論理的・収束的思考
あたため期:潜在的・直観的思考:マインドワンダリング =心ここにあらず
ひらめき期:偶発的な答えのひらめき
検証期 :収束的思考
潜在学習
聴覚に刺激する 言語、音楽能力が高まる
コミュニケーションがモチベーション 孤独は死亡リスクになる
先入観や錯覚が人を天才にする
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著者はケンブリッジ大の神経科学者。ピアノ演奏者としても相当の腕前を持っており、実際の演奏はYoutubeでも視聴することができる。脳科学者でありながら芸術にも通ずるという稀有なキャリアを持つ著者が、潜在学習(統計学習)メカニズムと創造性の脳科学的な解釈について、神経科学の最新の成果を交えながら解説する。
音楽家は長期間の音楽訓練により、外界から得た音楽の統計的構造を脳内でモデル化し、その複雑性(≒エントロピー)を下げ、様々な音楽に対する予測をしやすくすると同時に脳の負荷を下げ、他者と共有可能な「意味記憶」を蓄積している。しかしこのような脳内モデルの最適化が進むと、対応可能な刺激全般の幅が広がる一方、新たな刺激からの驚きも減少し内発的報酬が得られなくなるため、意味記憶を一定のまとまり(チャンク)ごとに圧縮して、よりパーソナルな「エピソード記憶」として統合することにより、敢えてモデルのエントロピーを上げて新たな芸術の可能性を探るのだという。
本書の脳の学習過程を扱うセクションでも触れられているが、エピソード記憶は個人的な感覚体験によって修飾されているためそのままでは他者に伝わりにくい。つまり芸術家が内部で昇華させた芸術性は一般には簡単に受容されないことになる。すると芸術の受け手側では、高い芸術性を理解するためには芸術家に近い複雑性の脳内芸術モデルを構築するか、一旦モデルのエントロピーを下げる介在者(評論家等)を必要とすることになるのではないだろうか?仮ににそうであるなら現実と極めて整合的であるように思う。
一方で、著者によれば、芸術性(癖)は、潜在記憶をコンピュータでモデル化することで客観的に評価できるというが、本書の論に沿うならそのようなモデルはそれを構築した人間にとって不確実性が低いものになるのではないかと思える(不確実性が高いことは元の芸術性を正確に移し取っていないことを意味する)。そうであるなら、そのモデルを用いて音楽や絵画などの芸術作品を可視化したとして、それは鑑賞する側がそこから内発的報酬を得られるような新鮮味を伴うものになるのだろうか。
脳科学は本当にエキサイティングな分野だと思うが、こと「芸術を科学的に再生産する」というアイディアとなるとあまり魅力が感じられない。プロセスを解明することの意義はともかく、アウトプットとしては大したものが得られないのではないかという抜き難い疑念が、この手の話を読むとどうしても残ってしまう。
帯のタレントの推薦文通り「10回は必読」かどうかは別として、脳科学の可能性と限界を考える上では示唆に富む一冊だと思う。
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創造性を脳科学的に解説していて、さらにそれを音楽と絡めているところとか、おもしろかった。
しかし、内容としての目新しさはなかった。
今までにも言われていることを違う表現で言ってるだけ、のように感じた。
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内発的報酬のところが特に印象に残りました。
「そして既に理解してしまった情報からは、これ以上の内発的報酬が得られないので飽きてしまいます。
そこで脳が次にとる行動は、まだ知らない、内発的報酬が期待できる不確実な情報に興味を持つのだと考えられます。」
「新しいことに寛容である人や、色んなタイプの人を受け入れる人は、単に器が広いというだけでなく、そこから何か新しい発見を得たいという、自分自身への内発的報酬に期待している結果なのかもしれません」
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音楽の実践者による肌感覚を神経学という科学により読み解いた本である。
絵による「技」「創造」に挑戦しているがこの本は自分の身に置き換えられることが多く参考になった。
「ヒトの目、驚異の進化」において「未来予測ができる」で紹介されている脳の処理時間をキャンセルするための予測処理が音楽の場合には「うらぎり」による驚きを産み出すので音楽に集中するのだという話が面白かった。
【キーワードのメモ】
・短期記憶と長期記憶
・潜在記憶と顕在記憶
・手続き記憶とプライミング記憶
・意味記憶とエピソード記憶(高次)
・エントロピーと脳
・音楽の数学的モデルの生成
・拡散的思考(怖れを生みやすい)と収束的思考
・内発性vs.外発性
・ワォ!効果(最適化が余白を生み創造性を生む)
→データ圧縮されると内発的報酬となる
・不確実性と創造性
・暇な時間/マインドワンダリング
・芸樹的才能・創造的思考
・外国語はスポーツのように学ぶ
・潜在学習は言語習得の王道
・マルチリンガルは潜在学習のエキスパート
・翻訳しない
などなど
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皆で共有できるような規則性を見つける行為を「収束的な芸術(≒知能)」、そして規則性から脱しようとする行為を「拡散的な芸術(≒創造性)」とし、その"ゆらぎ"を「芸術性」と捉え、脳の芸術性の普遍的法則性を探究されている本。
詳細は下記。
https://note.com/t06901ky/n/nbb87e7011583
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エピソード記憶と意味記憶の連鎖から生じる「新しいものをモデル化しようという意味記憶への欲求と(不確実性の低下)、まだモデル化されていない新しいエピソード記憶への追求(不確実性の増加)」のせめぎ合いこそが、人間らしさ、自我の認識、芸術思考といえるのかもしれません。このように、脳の進化的側面からみても「自我」という感覚は、人間が進化の過程で得た特有の機能なのかもしれません。
P92
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わからないことって魅力的❤️
今年一番面白かった本です。
作者の人間に対する愛を感じながら、楽しく読めました。2回読見ましたが、まだまだ繰り返し読みたいです。
ぼーっとする時間が大切であること、眠るとできるようになっているというのは感覚的にはわかっていましたが、科学的根拠があったことを理解できてスッキリしました。
子供には、どういった教育を勧めていくのが良いかのヒントが見つかりました。これから、いろいろ工夫して探していきたいです。
面白かったのが、共感覚について。意外にもこの感覚を持っているものが身近におりました。脳科学に興味のある方は、必読です。
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芸術をどう脳が認知しているかに始まり、クリエティブな考え、発想力を身につけるにはどうすれば良いかまで書かれた本。教育法についてが一番面白かった。
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音楽への造詣が深いらしい研究者である著者が、数々の英語論文をもとに創造性に関してまとめた本。脳の仕組み、音楽と潜在記憶や創造性との話、発想力を身につけるための方法など。
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45
脳の自由エネルギー原理
「予測符号化」仮説の拡張
90
エントロピーの揺らぎ→創造性
125
拡散的、収束的思考
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序盤で説明された脳のメカニズムを応用して芸術的創造について分かりやすく説明されていた。
情報を圧縮して生まれた空間で人は想像力を発揮できる