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【哀しみがあるから人生は面白い】
課長島耕作シリーズなど数々の作品を楽しませていただいた弘兼憲史さんと、私は初めて知ることになった下重暁子さんの対談形式の著書です。
正直、最初の方を読んでいて下重さんはなんか面倒臭い女性だなぁと思いましたが、これまでの人生の軌跡を知ると、下重暁子という存在が大きく思えてきました。
特に下重さん、83歳なのに心が若くて驚かされました。年齢なんて関係ない、それを改めて教えていただくことが出来ました。
弘兼憲史さんとの掛け合いが素晴らしい著書です。
私が最も心を動かされたのは、下重暁子さんの以下の言葉。少し長くなりますが…。
『そもそも哀しみのない人生なんてない。同じように、挫折しない人もいないと思う。挫折あってこその人生です。哀しみや挫折は、決してきれいな色だけではないけれども、一種の彩りになるのです。暗くて深みのある色のない、明るい極彩色だけの人生も、それはそれでいいかもしれない。でも、やはりたくさんの色合いで織られた人生の方が、より豊かなのではないかしら。』
この挫折をどう乗り越えるかでその人生は始まる。
こんな前向きな発言、久しぶりに読みました。
悲しみではなく、哀しみ、これを乗り越えれば楽しいことが待っている。
二人の大先輩から力をいただきました!