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少年の遺体が発見される事件が続き、死体には腹部に手術痕がある。臓器売買絡みに繋がるのだが、少年達は貧困家庭故の犠牲者でもあった。表題はカインとアベルからきていてカイン目線で考えると、なるほどと思う。
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肝臓をとられた死体が発見 10代男 中国人
中国の実家を訪問 養子にだした息子の死
仲介した男が内臓売買ブローカー
10代男 母子家庭 母親が内臓を売ったのを知っていた
10代男 自分の学費の為 肝臓を売った 値段を釣り上げ殺される
葬式を覗いた男 中国人留学生 医学部 縫合の手伝いは殺人罪にはならないと自白を誘うが翌日、死体で発見
医大に容疑者がいる 肝臓の取り出しをした医師三人を特定
黒幕は会長 孫娘の移植
刑事が呼び出された 移植が国内で出来ないせいで死ぬのは刑事達のせい
ブローカーが逮捕され内臓を売る貧困層は売値が叩かれ、ますます不幸になる
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子供の臓器が奪われ死体となって発見される。それはもう人間の臓器ではなく部品のような扱いで臓器売買が行われていた。その子供たちに共通してある貧困、親の身勝手さ、そして富裕層の傲慢さ。とにかく読んでいるとどんどん気が重くなってしまった。毎度ながら犬養さん、大変だよなぁと思いつつ。わりと話はスムーズに解決へと進んでいき、どんでん返し的な要素もあるのだが最後の最後にう~んとうなってしまった。犬養さんがそこまで十字架を背負う必要ってあるのかなぁ。読後、スッキリしなーい!と叫んでしまった。
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中国人を含む4人の子供が肝臓を切り取られて遺体として発見される。4人に共通するのは貧困。更に中国人医学部留学生が殺される。犬養刑事は臓器売買が裏にあると捜査し、大学医学部の巨大組織に挑む。中国人の臓器ブローカーと医学部長の逮捕、理事長が多臓器不全を患っていることを突き止める。この辺りで話が見えたかと思ったが、やはり中山さん、最後にえっと思わすどんでん返しが仕掛けられていた。中国の死刑因からの臓器提供の実態、日本の脳死基準の法整備の遅れや貧困など問題提起。事件の皮肉な結末に犬養の心情が悲しい。
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臓器売買のお話。
法律で縛れば縛るほどブラックマーケット化していくという臓器売買。
合法にしたところできっと上手くいかないのは目に見えているわけで・・・
IPS細胞なるもので再生医療が可能になれば解決するのでしょうか。
本作で、ドンなる者が登場します。
あなたの余ってる莫大な資産を使って再生医療のお手伝いをなさったらいかが?と言いたくなるストレスあり。
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傲慢、の意味が最後にわかる作品。
でも、私は、傲慢ではないと思うし、傲慢なのは陣野の方だと思う。
自分の孫娘のために、人を何人も、しかも他人に殺させたやつが、犬養に放つ言葉ではない。
今回は犯人がクソだった、に尽きる。同情の余地はない。
2021.3.17
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シリーズ化されてるんですね
「切り裂きジャック」や「ドクター・デス」など随所に以前あった事件がちらほらしますが、読んでなくても問題なく読めました
…が、読んでいた方がもっと楽しめた気がします
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貧困による臓器売買がテーマとなっている作品
臓器移植に対するアメリカや中国と日本の考え方の違い
倫理観や死生観を考えさせられる
「命の値段は時と場所によって違うんです」というセリフが印象に残ります
貧困ゆえ自分の臓器を売る少年達
その臓器を買う富裕層
だからと言ってWIN-WINとは言い難い
自らも病児のいる犬養刑事の刑事としての立場と父親としての立場の狭間で苦悩する姿が痛いほど分かる
私ももし我が子が臓器移植さえすれば助かる状況だったら法を犯してでも買いたいと思っただろう
行動に移すかどうかは別として
・
「大どんでん返しの帝王」と呼ばれる中山さんのことだからラストでガツン!とかましてくれるんだろうな!とワクワクしてましたが、ガツン!!というほどでもなかったかなー
期待が大きすぎただけかも
それでも驚きの展開はちゃんと用意されてました
犬養刑事シリーズ読んでみたくなりました
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臓器移植・売買をテーマにした物語。
この題材や問題は数多くあるが行き着く先は臓器移植が医療行為なのか倫理観上のタブーなのかの対立で他国はこの問題に向き合って答えを出している、もしくは答えを出そうとしているのに対し、日本は常に先送りしていることが1番の問題だということを示している作品。シリーズで尊厳死を扱っているものもあるが根本的なものは日本政府の棚上げ、事勿れ主義に由来する問題。
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埋められていた少年の遺体には臓器が無かった
そこから始まる闇の臓器売買の話
日本の臓器移植や貧困などの問題提議
考えさせられる事が沢山
でもどんな理由があってもドナーに対する仕打ちは傲慢としか思えない扱い方だった
犬養さんは何も悪くないのに、辛い
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図書館で借りた本。
ある日緑地で少年の死体を散歩中の犬が発見した。この少年は裸で、臓器が一部切り取られていた。第二、第三の被害者が発見され、操作がすすむにつれ貧困少年の臓器売買問題に発展する。
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一気に読み終えたけど、この終わり方はどうなのかなぁ?
臓器移植と脳死のルールについては軽々に言えないけど、何ともスッキリしないラストの描写だ。それだけ「答えはない」ってことですかね。
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色々と考えさせられる話。日本の制度では臓器移植が行われることが少なく臓器移植を必要とする人にドナーが現れない。それにより貧困層が自分の臓器を売りお金を得る。その過程で死んでしまったことを解明しようとした物語だった。 途中で出てきた自分の家族が臓器移植を必要としていてカネを出せば罪に問われずに移植できるとしたらどうするかというのはもし自分の家族だったらすぐに否定できないと思った。ただ犬養は間違っていないと思う。 とても読みやすく面白いと感じたが、最後の巡査部長がレシピエントだというのはある程度予想できた。
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何とも言えない後味。
ちょっと都合よく犠牲者が出すぎだし、利己的すぎる大人たちの物言いにかなり辟易させられて疲れたけど、巧いよなぁと思うのが、社会の闇となってる問題を一方的に糾弾するのではなく、それぞれの立場からの正義だったりさらにその先に生じる問題をがっつり突きつけるとこだな。
人身売買はタブーでも臓器移植はなぁ…人の生み出した技術であり人の叡智による医療なんだからあんまり人道主義によるのもどうかなと思うし。
チャイナビジネスはこんなもんじゃないやろとも思うし。
それでも、明日香が一貫してずっと怒ってくれたからよかったよね。
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面白いけど、重たいです。
臓器売買に貧困。ターゲットにされるのはいつも弱者。特に何も現状変わらないところは実社会にも通じそうなのがまた重いです。
犬養シリーズはスピード感があって面白いですが、だんだんと犬養刑事が追い詰められている感じがして心配です。
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面白く重たい。いい意味で後味の悪い小説。臓器売買、ブローカー、これらは完全悪なのか。必要悪なのではないか。