投稿元:
レビューを見る
手の付けられない不良中学生キーちゃんとその子分高橋が結局はやくざになり、何とかのし上がろうとするが、結局は…という、著者お得意の話。お得意であるからどうも展開がワンパターンとなるのは致し方ない。しかし、もう少し様々な方面で盛り上がりが有っても良いのではないだろうか。少年院の話を入れたり…。それにしてもやくざのしのぎでは、結局デカい一発を狙うより、金貸しや的屋や屋台とかコツコツ積み上げた方が組は成長するのが笑った。これじゃ普通の会社と一緒だ。そういう戒めを著者は言いたかったのだろうか。結末はいつもの通り。ドスを使うときに腰に鞘をしっかり着けておく理由を知った。
3-4×7月
都立進学校の野球部員(代打要員)が3年の夏の地方大会で3試合連続で大活躍し、一躍プロ注目の選手となる…という話。夢か現か幻か。表題作より面白みがある。
投稿元:
レビューを見る
中学校の入学式、喧嘩で圧倒する生徒がいた、キーちゃん。主人公・茂はそのキーちゃんに気に入られ、他クラスメート二人と共に、4人、仲良くなる。不良からチンピラ、やくざへと成り上がる少年たちの姿を描く。
モデルとなる人がいて、自伝的なものも含まれるかな。喧嘩、やられたらやり返す、暴力の嵐、悪いことばかりなんだけれど、青春の爽やかさもあり。『アウトレイジ』ほど過激さはない、懐かしき日、思い出のお話かな。
投稿元:
レビューを見る
どうしようない不良のどうしようもないストーリー。
痛い暴力場面やしょうもない生き方に、気持ちが沈んでいった。
おまけの高校野球をテーマにした短編で、スッキリできた。
投稿元:
レビューを見る
確かに『正しく生きることに疲れている』けど、ヤクザの世界には足を踏み入れたくないなぁ〜。暴力シーンの描写はさすが、北野監督。血のしぶきを感じるし自分も殴られたように痛くなる。私としては「3-4×7」の方が好き。完全にダマされた。飲み終わった後「あっはー。だよねー。」と夢から覚めてポカンと、口を開けていた。
投稿元:
レビューを見る
文章で楽しむ北野武の物語。
表紙の写真がとてもよい。市橋織江さんという方。
3-4×7月は草野球でなく、高校野球。
投稿元:
レビューを見る
表題作の中編1編,短編1編
中学で出会ってしまったキーちゃん.不良の魅力十分ながらその先はヤクザへの道が続いていた.喧嘩に明け暮れる青春ものと言えなくもないが,どこまで落ちていくのかと言うほどその場しのぎのやけっぱちな人生に怖くなった.短編は妄想の高校野球もの.
投稿元:
レビューを見る
北野さんらしい作品
わたし的には苦手意識
でもスラスラ読めて惹きつけられる、北野文学
また新しい本が出た
読みたい、図書館かな?高くて買えない
活字大好き
投稿元:
レビューを見る
北野君、巧いじゃない~足立区のマンモス中学校の入学式当日に喧嘩していたのがキーちゃんだった。席が後ろの僕は当然のように子分になり、タバコを吸い、酒を飲み、カツアゲをする日々。キーちゃんは、中学卒業を待たずに、組長をしている兄貴の子分になり、佐々木は父親の魚屋を手伝い、父親が癌で死んだ僕は都立高校に入ったが、朝と夕に魚屋のアルバイトをした。佐々木の親父の具合が悪くて、仕入れができない朝、無免許でトラックを運転した佐々木は通行人をはね、退学処分を受けた僕は少年院から帰ってきたキーちゃんの子分となって、やくざ稼業に明け暮れることになる。北千住が大きな組に飲み込まれ、更に関西から来た広域暴力団に飲み込まれ、抗争に巻き込まれ、自分らも薬中になって、元の不良に逆戻り、キーちゃんは鉄橋から飛び降りて溺れ死んだ~短編の3-4X7月も面白かったね
投稿元:
レビューを見る
北野武作品の原点な気がしましたね。
アウトレイジって、ひょっとして、この先にある別の組の話だったりするかもですね(笑)
1960年代、中学校の入学式で出会った4人。この出会いが一生を決めてしまった。放課後は北千住、浅草界隈でカツアゲ、喧嘩に明け暮れ、馴染みの喫茶店で珈琲や酒、たばこ三昧。。。この生活がいつまでも続く訳はなく、成長とともに岐路にたち、それぞれの道へ……ぐるっと回って腐れ縁ってやつですかね(笑)また、いつものメンバーで生きていくことに。楽しかったのかなぁ~彼の一生は……。
投稿元:
レビューを見る
私が武さんの本を初めて読んだのは18の時です。
そのとき読んだのは「全思考」でした。活字なんて大の苦手だったはずの自分が、使命感にも近い焦燥に駆られて夢中になって文字を追っていました。
自我も芽生えたてで、男としての自覚を持ち出したばかりの裸の自分にとって、武さんの任侠哲学は精神の土台に据えるには十分な魅力がありました。
それから今に至るまで、折を見ては著書を漁ったり、いわゆる北野映画を観たりしています。
本書を手に取ったきっかけは、武さんの約6年ぶりの新作「首」が公開されたことです。本作は武さんが2019年に刊行した同名小説が原作で、「戦国時代に織田信長の跡目を狙って武将たちがさまざまな策謀を繰り広げる一大エンタテインメント」と紹介されています。評判は相変わらず良いのにも関わらず観客動員も少なく公開期間も短いというのが、武さんの気取りない性格を象徴しているような気がします。
私の言葉遣いから伝聞の色が拭えないのは、その通り、観ていないからです笑。
興味はあったのですが、そもそも映画館に行く習慣がなく機会を逃しました。(2時間座席に拘束されることですら大儀に感じるようになってしまった自分は現代人の象徴のような気がします。)
その代わりと言っては何ですが、比較的最近の著作であった本書に手を伸ばしたというわけです。
本書のあらましを簡単に書くと、ごく普通の家庭で育った少年「茂」が、中学の入学式でヤクザの家庭で育った「キーちゃん」に出会うことで、次第にその道に魅せられていくという話です。
武さんはよく「ヤクザ」の世界を作中に描きます。生と死が常に隣り合わせにある任侠世界の潔さが、血の赤ともに良く映えます。本書も例外ではありません。
「キーちゃん」に侠気の美しさを見た「茂」がその自分の審美眼を疑わず、ヤクザ道を歩む運命に従う様を見ていると、こんな生き方ができたらかっこいいだろうなと空想してしまいます。一方、将来を投げ打ってまで任侠道に忠義を誓うバカはいないだろうとも思います。実際問題、「茂」は「キーちゃん」とは違い、順当にいけば何の不自由ない暮らしが保障されていたわけですから。
「茂」は武さんに似ています。武さんは、本書の発売記念インタビューの中で、「キーちゃん」にはモデルとなる人がいたと言っています。それを見て憧れた武さんはまさに「茂」で、だから「茂」は作中でキーちゃんの生き様を疑わなかったのだろうなと思います。
自分がその人のかっこよさを決して疑わなかったように、そして今ある自分を疑わないために。
---- 追伸----
最近ワンピースにハマっています。
ルフィーはアニメ界随一の侠客です。
大好きです。