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どうやったら本が売れるのか。本作りに関わる様々な人たちを巻き込んで試行錯誤していく。
読んだことのある本のプロットを見れるのも新鮮で、ここからあの物語に発展していったのかと思うと面白かった。
最後の一文には元気がもらえる。
本が売れ、本屋も残って、これからも面白い物語がたくさん紡がれる世の中であってほしい。
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【「売れる本」の作り方を作家みずから取材】W受賞デビュー後二年で、初めて初版部数が減る、という事態に直面した作家自らが「売れる本」の作り方をスペシャリストに取材。
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著者は作家。
編集者、書店員、などなど、
本を巡る各界のトップに
本を売る方法について、
インタビューしていくお話。
どこかのマーケティングの教科書に
書かれていたようなことも出てきますが、
各界の個性的なクリエーターたちの
仕事に対する取り組み方を読んでいくと
著者と一緒になって勉強することができます。
本が作られ、売られていくプロセスも
ざざざーっとではありますが
触れられています。
楽しく読むことができました。
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小説家と担当編集者が「売れる本」について取材し試行錯誤するルポ。色々な時の人に話を聞いていて興味深かった。当たり前だけどどの本も誰かが一生懸命書いて面白い!って思って世に出してるんですよね。昨今厳しい業界ですが頑張って欲しいです(タスキメシ好きです)
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本はたしかに売れなくなっているけれど、人が「物語」を欲するのは変わりない。紙の本がなくなっていくのは寂しいけれど、その先を見ている者こそが本の救世主なのだと思いたい。
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読書会の方から頂いた作品。
凄く面白かったです!!
読書が好きで、日々当たり前のように読んでいる「本」。
わたし達の手に届くまでにどれだけの工程を踏み、どれだけ沢山の人々が関わっているのか、その裏側を知ることができました。
特に最近は装画、装幀が売れる第一歩になっているようです
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鳴り物入りで文壇デビューした所謂ゆとり世代の著者が初版部数下落の危機に陥り、売れる本とは一体何ぞやと各分野の達人へ会いに行くルポタージュ。本が作られる流れは大まかに理解していたものの、校閲者が作中の描写にまで干渉するのを初めて知る。各人が口を揃えて『内容が面白ければ自ずと売れる』と断言するのが実に痛快。諸々のアドバイスに従った著者渾身の一冊が結果を伴ったことを鑑みると、作家志望者一読の価値アリではなかろうか。キャラクターイラストの表紙に食指の動かない私はマーケティングの対象から真っ先に外されるでしょうが。
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様々な視点から、本を売るために尽力している方々のプロフェッショナルさに感動。
額賀澪さんはこの本で初めて知ったが、大変好感を持った。(その後額賀さんの別の本も買いました)
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2021年5月
キャッチーなタイトルのわりに、額賀さんも担当編集のワタナベさんも普通の人で、キャラクターが弱い。(ふむ、ラノベっぽさはないな…笑)それなりに面白くて最後まで読んだけれども、もう少し毒を吐いてよかったと思う。
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どうすれば本が売れるか。若手作家が、敏腕編集者、スーパー書店員、Webコンサルタント、映像プロデューサーに取材したルポタージュ。こうすれば確実に売れるなんてそんな魔法みたいな方法はなく、至極、真っ当な結論に至っている。当たり前といえば当たり前だけど、シンプルなことほど実行は難しい。書き手が胸を張って面白いと信じることができ、かつ多くの読み手に届く本を生み出し続けることの大変さがよくわかる一冊。
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◎ ブクログ春の特別対談 さて子 × さてさて(にわか読書家)
(ღ*ˇᴗˇ*)。o♡ウットリ♡ × ( ͡° ͜ʖ ͡°)✧キラッ
小説を愛し小説家を愛する、ブクログきってのにわか読書家にして感想家でもある一般人・さてさて氏をお迎えして本への熱い想いを語っていただこうというこのシリーズ企画。今回は、2015年に『松本清張賞と小学館文庫小説賞』をダブル受賞されて作家としてデビュー、『陸上と料理を題材にした青春小説』の「タスキメシ」でも有名な額賀澪さんが書かれた「拝啓、本が売れません」というノンフィクション作品についてその思いの丈を語っていただこうと思います。お話の相手はブクログ編集部から、さて子が担当させていただきます!では、早速いってちょんまげ!
さて子 〈さてさてさんお久しぶりです。毎週三冊の定期更新でレビューを上げていらっしゃるので、あまり久しぶりという感じでもないのですが〉
さてさて〈こちらこそ、さて子さんにまたお会いできて光栄です。はい、さてさては皆様に愛されるレビューを目指して日々精進しております。私のなが〜い、レビューをご贔屓にしていただいて感謝感激雨霰、おまけに雪と雹もつけちゃいましょうか。ハハハ〉
さて子〈…。えっと、ブクログ編集部には、さてさてさんのレビューを読むためにユーザー登録をしているという声がたくさん届いているんです。編集部を代表して改めてお礼申し上げます〉
さてさて〈あ、そ、そうなんですね。いやあこんな嬉しいことはない。僕にはまだ帰れるところがあるんだ。嗚呼、苦労してレビューを書いている甲斐があるなあ。んだんだ〉
さて子〈(相変わらず面倒そうな人だ…)〉
さてさて〈何かおっしゃいましたか?〉
さて子〈い、いえいえ。さてさてさんはやはり良い方だなあって〉
さてさて〈ありがとうございます!いやあ、今日は早起きして編集部までお伺いして良かったです。今年も良いことありそうだなあ〉
さて子〈あ、はあ。で、では、本題に入らせてください。今日は、さてさてさんもレビューを書かれていらっしゃる額賀澪さんが2020年に文庫として刊行された「拝啓、本が売れません」についてお話をお伺いしたいと思います。最近お読みになられたとお聞きしていますが、実は、私はまだこの作品は読んでいないので、是非さてさてさんのお話をお聞きできればと思っています。よろしくお願いします〉
さてさて〈はい、こちらこそ。実は私、”女性作家さんの小説”しか読まないと決めて読書をしているんです〉
さて子〈はい、知ってます。プロフィールにもお書きになられていますよね。でも、年明け早々に乾くるみさんの作品を読まれてレビューを書かれてましたよね〉
さてさて〈バレちゃいましたかって、さて子さん編集部の方だから当然バレちゃいますよね。あれは、痛恨のミスでした。”くるみ”って名前で、まさかの男性って、そりゃないでしょ。誰だって間違えちゃいますよ〉
さて子〈実は私も乾さんって女性だと思ってたんです〉
さてさて〈ですよねぇ。まあ、乾さんには何の罪��ないわけですが、それにしてもすっかり騙されました。それで、こんな話をしたのはもう一つあって、私は”小説”しか読まないので本来なら額賀さんのこの作品も読まなかったはずなんです〉
さて子〈はい。すみません。編集部で対談企画をするためにお願いして無理して読んでいただいたんですよね〉
さてさて〈はい。方針を曲げて読ませていただいたわけです〉
さて子〈ありがとうございます。それはわかっておりますので、本日のギャラは弾ませていただきますので〉
さてさて〈さすが言いたいことを先回り。さて子さんもよくわかっていらっしゃる。今日は安心してお話ができそうです。ギャラがさらにいただけるよう精一杯頑張らせていただきます!〉
さて子〈(なんてちゃっかりした人だ…)〉
さてさて〈何かおっしゃいましたか?〉
さて子〈いえいえ。そ、それよりすみません、今回もここまで行数が無駄に使われていますので先に進めていただけますか。この作品でさてさてさんが気に入られた箇所などお願いします〉
さてさて〈はい、失礼しました。この作品は『みなさん、初めまして。私は額賀澪といいます』という自己紹介から始まる作品で、額賀さんが作家さんとしてやってこられたことを説明されながら、『本を売る』ということの大変さについてインタビューをされたりしながら額賀さんなりの答えを模索される様が描かれています〉
さて子〈なるほど。さてさてさんは、普段、読まれる本はどうやって手にされていらっしゃるんですか〉
さてさて〈私はほぼ100%本屋派ですね、実際にはAmazonでポチが大半です〉
さて子〈図書館は利用されないんですか〉
さてさて〈私の場合、その時の感覚で読みたい本を選んでいくので、順番を待てなくて…〉
さて子〈そうなんですね。私もそれに近いですね。編集部に勤めているので、最新刊を読む機会が多いです。『プルーフ』も読むことがあります〉
さてさて〈『プルーフ』ですか。私、『プルーフ』って言葉、最近まで知らなかったんですよ。この作品ではそのことにも触れられています。『本が完成する前に作られる見本のこと』なんですね。確かに私も『どうして今日発売の本なのにもう感想が書かれてるんだろう?』と思うことがありました。『事前にプルーフを書店向けに配り、書店員さんに読んでもらって感想を募集している』という記述を読んで、とてもスッキリしました。色々と知らないことがありますね〉
さて子〈それはそうだと思いますよ。例えば『単行本と文庫の違い』ってご存じですか?〉
さてさて〈それもこの本に書いてありました。単行本は、『値段は高いが、作品が発表されてすぐに読むことができ』るというメリットがあるもので、それからしばらくして『廉価版として売られる小型の本』が文庫、簡単にはそういうことのようなんですが、とても興味深いことを額賀さんは書かれています〉
さて子〈単行本の方が印税収入が入るはずだから、文庫が出ると残念…とかですか?〉
さてさて〈いえ、逆なんです。『文庫が出るのをデビューから二年間、ずっと待ち望んでいた』とおっしゃるんです〉
さて子〈予想外ですね〉
さてさて〈はい。それは、『特に新人作家の本は、安価な文庫本になってやっと、多くの人へ届く』ということのようです。確かに知らない作家さんの『面白いかどうかわからない単行本に一五〇〇円』は出せないけど『文庫の五〇〇円なら払ってもいい』、この感覚は確かにそうですね〉
さて子〈そういう考え方もあるんですね。外の世界からは見えないことが多いですね〉
さてさて〈はい、私のレビューだって、大変なんですよ。一冊のレビューを書くのに最低でも3時間はかかっていて、それから書き上げたものを最低でも10回は読み直して校正して、さらに一定期間寝かせて熟成させた上でブクログに投稿してるんです。こんなに苦労して書き上げていることって、知らないでしょ、ブクログ編集部の方でも〉
さて子〈(聞いてもいないのに、また勝手に喋り出したよ、この人、めんどくさいというか…)〉
さてさて〈何かおっしゃいましたか?って、この繰り返し、今日、多くないですか?同じパターンでオチを入れると読んでる方もいい加減飽きて画面を閉じちゃうじゃないですか!編集部の方なんだからオチの入れ方には工夫してくださいよね〉
さて子〈も、申し訳ありません。さてさてさんの熱意にはいつも恐れいります。でも、恐縮ですが、そもそもこんな関係のない話で脱線ばかりしていたら行数が長くなって、それこそ皆さん画面を閉じてしまいますよ!そういうこともあって、ブクログの次のシステム改修でレビューの文字数に上限を設けようって話が出ているんですから…わかりますか!あなたが悪いんですよ!…あ、ヤバ、な、なんでもないです、やばい、言っちゃった〉
さてさて〈え、レ、レビューに上限を設けるっておっしゃいましたね。それはダメだ、それは、やっちゃあいけないことだ。嗚呼、言論弾圧だ。戦後70数年、私たちの自由なこの国はどこにいくのだろう。嗚呼、子供たちの未来はどうなってしまうのだろう。嗚呼、地球の温暖化はどうなってしまうのだろう…嗚呼…嗚呼…嗚呼。き、今日はもう帰らせていただきます。そして、明日から”読○メーター”に乗り換えさせていただきます〉
さて子〈す、すみません。た、大変申し訳ありません。伏してお詫び申し上げます。私の存在意義にかけて、全力でレビューの上限規制に反対しますから。それと、本日のギャラを三倍にさせていただきますから、許してください。お願いします〉
さてさて〈さ、三倍。ニヤリ。じ、じゃあ、まあいいか。最近、単行本を買いすぎて金欠が半端なかったのでね。ありがたいです。世の中、先立つものは金だよなあ。今日はやっぱり良い日だ。ハハハ、ヒヒヒヒ、ホホホホホ〉
さて子〈(やっぱり単純で変な奴…楽で良いけど)〉
さてさて〈なにか…〉
さて子〈だから、同じオチはやっちゃあダメなんでしょ!そもそも、さてさてさんが、”○書メーター”に乗り換えるって、あちらはレビュー上限255文字ですよ。たった255文字。さてさてさんは絶対に耐えられないです。キッパリ!さてさてさんの良さはブクログでこそ発揮できるんです!ご自身の活躍の場を間違えてはいけません!〉
さてさて〈あ、ありがとうございます!やっぱりブクログが一番だなあ。心のふるさとだよなあ〉
さて子〈あのお、行数が本当にヤバイのでもう少しこの作品について真面目に語っていただけますか〉
さてさて〈はい、失礼しました。私がこの作品で一番読んで良かった!と思ったのは〈作家と編集者〉についてまとめた章ですね。『作家は編集者がいなければ本は出せないし』、『編集者は作家がいないと仕事にならない』というその関係を『ビジネスライクをちょっとだけ越えた、打算含みの親しい関係』と額賀さんは書かれています〉
さて子〈編集者って作家先生の秘書みたいなものなのかと思ってましたがそうじゃないんですね〉
さてさて〈『作家はやりたくないと思ったことは「やりたくない」と言う』、その一方で『編集者も「これは駄目だ」と思ったら作家にストップをかける』んだそうです〉
さて子〈単に締切を催促するだけの人じゃないってことですね〉
さてさて〈そのようです。それでこの作品には、一冊の小説ができるまでの流れが、編集者さんと文字通り二人三脚で作り上げていく過程がとてもわかりやすく説明されているんです〉
さて子〈作家さんが書いて終わりじゃないということですか?〉
さてさて〈そうです。こんな流れがあるようなんです。”①プロットを書く”、これは『額賀さん、恋愛もの書いてみませんか?』というような感じで編集者から提案を受けた作家さんが『小説を書くための設計図』をまず書くんだそうです。この作品には実際に刊行された額賀さんの「潮風エスケープ」という小説の『プロット』が掲載されているんです〉
さて子〈面白そうですね。普通、設計図なんて絶対見れないですよね〉
さてさて〈書名もまだ「潮風エスケープ」になっていないし、この作品未読なんですが、読む楽しみが増えました。そして、次に”②執筆する”。これは『ひたすら作家が頑張るだけ』といういかにも作家さんらしい世界ですね〉
さて子〈なるほど。でも作家さんてペンで書いたりしてるのかしら〉
さてさて〈いい質問ですね。それもこの作品で額賀さんが明かされています。額賀さんは『秀丸エディタ』を使われているんだそうです。これにはちょっとビックリです。私も愛用している可愛い奴ですからね。でも、レビューはスマホですけどね〉
さて子〈さてさてさんって、スマホであの長文レビューを打ってるんですか!ビックリ。ブクログ読者の皆さんが知ったら腰を抜かすと思います〉
さてさて〈まあ、私のことはいいとして、それでその次、”③改稿する”。額賀さんは『私の場合は、第一稿はとてもじゃないがお金を払って読んでもらえる状態ではない』と書いてらっしゃいます。編集者さんとの二人三脚で練り上げられていく過程のようですね〉
さて子〈さてさてさんも先程自分のレビューは10回は読み直すっておっしゃってましたよね。書いて一発で世の中に出るわけじゃないんですね〉
さてさて〈まあ、私と一緒にするのは額賀さんに失礼極まりないので置いておくとして、『もっとわかりやすく』とか編集者さんに指摘されるそうです。そして、”④ゲラ刷り”。これは『DTP の専門職に預けて綺麗に体裁を整えてもらう』という段階。ここがすごいんです。なんと額賀さんの代表作である「タスキメシ」のゲラが掲載されているんです。絶対こんなもの見れませんよね。こんな風に”直し”が入っていくんだという生々しい過程がまさか見れるなんて!この掲載内容は本が好きな人は必見だと思います〉
さて子〈それ、私も見たいです。「タスキメシ」は読んだことがあるので是非見てみたいですね〉
さてさて〈そして、まだ続きます。”⑤装幀を作る”。これは『本の外見をどういったものにするか』というものです。『特にカバーは大事だ』と書かれる額賀さんの言う通り私も”ジャケ買い”した作品があります〉
さて子〈外見は大切ですよね。Webサイトも同じです。ブクログは、”読書○ーター”よりもデザインが良いってよく意見でもらいます〉
さてさて〈私もブクログのデザイン、スマホもPC用もどちらも好きですね。ただレビューの”いいね!”をしてくれた方のアイコンをPC版から消したでしょ。あれ、元に戻してくださいよ。すごく不便で意味不明です〉
さて子〈そ、それには色々理由がありまして…モニョモニョ〉
さてさて〈何だかよくわからないですがお願いしますね。”読書メー○ー”に乗り換えちゃいますよ〉
さて子〈先ほどから微妙な伏せ字を使われていますよね。それじゃあ、伏せ字の意味がない気がしますが〉
さてさて〈バレましたか(笑)。この伏せ字の使い方は、私の敬愛する三浦しをん大先生がご自身のエッセイで使われている手法です。ちょっと真似させていただきました(笑)…って、話をそらさないでくださいよ〉
さて子〈バレましたか…ご、ご意見については編集部で検討させていただきます。いえ、いただくかも、いえ、いただく可能性も…もしかし…〉
さてさて〈何言ってるんですか。人に行数がって、あなたが無駄に行数使ってるじゃないですか〉
さて子〈し、失礼しましたっ!では、装幀の次のお話をお願いします〉
さてさて〈はい、これが最後です。”⑥『いよいよ本は書店に並ぶ』”ということで、『一冊でも多く売れるよう』にと、色々な部門の人が動き出すという段です〉
さて子〈いよいよ私たちが手に取れるわけですね〉
さてさて〈それが、ここからも大変なようなんです。『書店の棚は戦場だ』という言葉が出てきました。『隙があればあっという間に他の本に場所を奪われてしまう』と本を棚に並べてもらうだけでも一苦労なようです〉
さて子〈なかなか大変なんですね。ところで、よく初版本とかって言い方されますよね。初版って何冊くらい刷られるんでしょうね〉
さてさて〈またまた良い質問をありがとうございます。行数がなくなってきているのがわかるので、我々も作家さんと編集者さんの関係のように連携が大切ですね〉
さて子〈はい、でも油断するとさてさてさんは危険な方なので、注意は怠りません〉
さてさて〈し、失礼な。そんな言い方するんなら、”読書メ○ター”に…〉
さて子〈さてさてさんっ!同じオチはいい加減飽きられますよ。さ���き、私に言ったじゃないですか!それに、255文字のレビュー制限じゃあ、さてさてさんは生きていけないって言ってるでしょっ!〉
さてさて〈すみません。反省します。えっと、なんの話でしたっけ、そう、初版のこと。額賀さんは、『私が出した単行本の初版部数は、どれも一万部以上』と書かれています。それが『七冊目「ウズタマ」の初版部数は、ついに一万部を切って八千部になった』と嘆かれています。なかなか厳しい現実もあるようですね〉
さて子〈どの世界もそうですが、その仕事で生計を立てていくって大変ということですね〉
さてさて〈この作品には『毎年百人を軽く超える新人作家が生まれ、五年後はほとんど行方不明』という衝撃的な記述もあります〉
さて子〈えっ!絶句…〉
さてさて〈ところで、この作品を読み終えて一つ分かったことがあるんです。お話していいですか〉
さて子〈なんでしょう、お願いします〉
さてさて〈この作品は2018年に単行本が刊行されていて、その時には巻末に「風に恋う」という額賀さんの小説の最新作の第一章がまるまる収録されていたようなんです。それが、この文庫本ではザックリ削除されて、その代わり同作が実際に売れたのかどうか?そして、そもそもこの作品「拝啓、本が売れません」という作品自体は売れたのか?という後日談が書き下ろされているんです〉
さて子〈じゃあ、かつて単行本で読まれた方はもう一度文庫を読むのも面白そうですね〉
さてさて〈だと思います。私は「風に恋う」は今回、文庫を買って読んでレビューもしますので、そちらも是非お読みいただくと、理解が深まると思います〉
さて子〈さてさてさん、サラッとご自身のレビューの宣伝をするなんて、ニクイね、このー!〉
さてさて〈当たり前じゃないですか。利用できる場はなんでも利用しないと!〉
さて子〈はあ。えっと、では、そろそろ行数が限界なので、いつものごとく最後はさてさてさんにおまとめいただけますか〉
さてさて〈はい、この作品は『本好きにとって、本屋は当然楽しい場所だ』と思われていた額賀さんが、作家としてデビューされた後は、『本屋に行くたびに、楽しさと同じくらいの恐怖を感じるようになった』と、自らの本の売れ行きを意識せざるを得ない、言わばプロであるが故の視点で見る本の世界、出版の世界、そして『売れる本』とは何かについて記されていました。『面白い本を作っても、売れるとは限らない。それでも《面白い本》ではないと絶対に《売れる本》にはなれない』という現実。そんな中、『私は小説の作り手として地道に《面白い本》を作って、本を売ろうとしている人達と「本を売る方法」を考え続けていきたい』とおっしゃる額賀さん。そんな額賀さんは『それを楽しみながら、私はこれからも小説家をやっていく予定です』と続けられます。私の好きな作家さんの一人でもある額賀さん、そんな額賀さんが『あんな爽やかな青春小説書いてる人がこんな毒吐いてる!』というような記述含め、小説家として生きる中での真摯な思いを綴ったこの作品。小説の世界を愛する方には、とても興味深いその舞台裏を垣間見ることのできるこの作品。小説���作っていく側の世界を知ることのできたとても印象深い作品でした。…こんな感じでいいですか?〉
さて子〈あ、ありがとうございます!いつもながらのさてさてさんの最後のまとめに感激です!”生”さてさてさんとお会いできるだけでも編集部の面々から嫉妬されているのに、感動的なまとめを聞けて、さて子は幸せです!〉
さてさて〈そんなこと言われると照れるじゃないですかあ。参ったなあ〉
さて子〈あのお、すみませんが、サインをいただけますか〉
さてさて〈サイン?えっ、参ったなあ。私、一般人だから、サインなんて作ってないからなあ。いやあ照れるなあ〉
さて子〈お願いします〉
さてさて〈わ、わかりました。色紙はお持ちですか?〉
さて子〈色紙?〉
さてさて〈はい、サインが欲しいっておっしゃいましたよね〉
さて〈はい、今日のギャラは現金で今お支払いしますので、その受け取りのサインが必要です。ここにお願いします〉
さてさて〈…〉
さて子〈何か?ご不満でも?〉
さてさて〈い、いえいえ、ハハハ。今日はいい天気だなあ〉
さて子〈雨が降り出したみたいですけど〉
さてさて _| ̄|○ガックシ・・
さて子〈それでは、皆さん、今回の対談はここまでとさせていただきます。さてさてさんもこれに懲りずにまたよろしくお願いします。またねっ(*ˊᵕˋ*)੭ ੈ〉
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どうすれば「売れる本」が作れるのか?
その答えを探し、著者は旅に出たーー。
答え:面白い本を作ること!
ウン!知ってた!それが出来たら苦労しないよね!
でもそこに全力で向かっていく額賀さん、すごいです。
編集者、書店員、映像プロデューサーなど色んな業種の方に話を聞いていくという流れの本。とても興味深く面白かったです。
1冊読み終えたら、誰かの言葉がささったり、その人なりの「売れる本」の答えが見つかるかもです。
わたしは「どうしたら売れるか?を考え続けること」だとおもいました。
本に限った話ではなく、何かを売るすべての人に当てはまる言葉だし、今後意識していきたい言葉です。
風に恋う、まだ購入してないので近いうちに絶対読みます!!!「拝啓~」に出てきた人達を思い浮かべながら…。
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小説が書店で販売されるまでの流れや小説の販売に携わる人々に著者がインタビューしていく話。
小説はこれまでたくさん読んできたが、どのようにして小説ができるのか、また編集者や書店などがどの様にして本を売ろうとしているのか知らなかったのでとても勉強になった。
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「ヒトリコ」「さよならクリームソーダ」の額賀澪さんによる、出版業界と作家を巡るルポルタージュです。
読んでいて感じたのは、「おまけ」で著者自ら述べているのと同じく、「売れたい」という焦りが全面に出ているということ。目を爛々と輝かせ、作家として地に足をつけるべく、目標を立てて取材をする……そういう著者の姿が(見たこともないのに)目に浮かぶようでした。
内容で面白かったのは、装幀のところと書店のくだりでした。
確かに最近の本の装幀ってイラストが多くて鮮やかな、構図も工夫されているものが多いなー、とか、業界に関わった人しか知らない「プルーフ」にまつわる色々な話など、読んでいて楽しかったです。
作家志望もそうでない人も、さらっと読めて軽く楽しめる内容だと思います。
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2022/5/8
売れる本を作るためには一体どうしたらいいのかという、出版社や本の原作者にとっての永遠の課題となるこの問いを、著者が自らが色々と検証していく、出版業界の裏側や、本が書店に並ぶまでの細かな過程、書店に並んでからの本の扱いについてなど、出版というものの全体について知ることができるものです。
出版業界で使われる用語も丁寧に解説してくれていますし、著者の自らの出版経験がベースとなって実際の資料なども使いながら、どういう形で本が出版されるのか、出版された後重版になるにはどうなったら良いのか、文庫と単行本の違いは何なのか、帯コメントの書店員のコメントなどがどうやって集まるのか、そもそも小説ってどのようにしてできあがっていくのか、ライトノベルと文芸の違いって何?など、言われてみれば確かにどうなってるんだろう?みたいなことが丁寧に解説されています。
業界の流れを詳しく知ることができると思います。