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神様が子どもっぽくて、はじめは何なの?というモヤモヤ感はあるけれど、心の奥で本当は思ってる本音を引き出してくれる存在で、ちょっとうらやましかったりする。
高校生の直樹くんの話が好きです。
青山さんは読み終わった後、読んでよかったという幸せに包まれるから最高
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青山美智子さん作品の初読み。毎朝同じ時間にバス停で並ぶ5人の連作短編集。ある朝起きたら左手に「神様当番」と大きく書かれていて、神様のお願いを叶えるまで文字は消えない。印刷所事務のOL、弟を持つ女子小学生、リア充に見せたい男子高校生、学生とかみ合わない外国語教師、零細電気会社のワンマン社長。神様の願いは自分の願い。こう在りたい、こうしたい、こうなりたい。5人以外の脇役達もみな良い味を出していて非常に心地良い。男子高校生とワンマン社長の話が好きかな。ほっこりする気持ちの良い読後感でとてもお勧めです。
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連作短編5編
早朝のバス停で5人の乗客にそれぞれに訪れる奇跡.まず落し物,そして神様らしいようならしくないような神様が現れて願い事を言うことで物語スタート.それぞれの悩みや生きにくさが煮詰まって解けていくところが心に染みる.また神様の傍若無人なようで暖かいユーモアたっぷりの不思議さに癒される.
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図書館で借りたもの。
ある朝、目を覚ますと腕に大きく「神様当番」の文字が! 突如目の前に現れた「神様」のお願いを叶えないと、その文字は消えないようで…。ムフフと笑ってほろりと泣けて、最後は前向きな気持ちになれる、5つの物語。
神様って、自分の内なる心みたいな?
神様のお願い=自分のほしいもの、願い。
神様は、佐藤二朗さんをイメージして読んだ。
「わし、コーヒー好き」とか、けっこういい感じに脳内再生できる(笑)
今回も田中達也さんのカバー写真が最高です!
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突然現れた神様に驚きながらも、自分と向き合い成長していく主人公達に元気づけられました。
リチャードの話では思わず涙ぐんでしまいました。
疲れた時に読むと、とても沁みます。
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ある朝、突然現れた神様。気づけば自分の腕にはくっきりとした神様当番の文字。神様を満足させることができればお当番は終わるらしい。日々に疲れたOL。弟に不満のある小学生の姉。SNSに翻弄される高校生…。彼らが神様によって少し見方を変えたり、少し行動を変えるだけで、見えていなかったものが見えてくる。ああ、私もこんな風に悩んだなあ、こんな風に抱きしめられて泣いたよなあ…。そう、これは過去の私だ。私もこれから嫌なことがあったら少し視線を変えてみよう。きっと心も上を向くはずだ。読後見るカバー絵に思わず笑みがこぼれた。
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誰もいないバス停で並んでいると、今一番自分が欲しいものが落ちている。「おとしもの」とメモされて。思わず自分の物にしてしまうと、神様が現れ‥‥というお話。
とても軽くサラッと読めるな‥‥と思いながらページをめくっていると、最後の章でいきなりググッと深くなっていき、気持ちも持っていかれました。
各章の主人公たちが神様に翻弄されて意に反した行動をとってしまうのだけど、結局それは本当に自分がしたかったこと、自分自身でさえ気付いていなかったけど‥‥いや、本当は自分でも気付いていたのかもしれないこと。でも、なかなかできないんですよね、それが。ちょっとひねくれちゃったり、流されちゃったり、虚勢を張っちゃったり。
そんな自分に気付かせてくれて背中を押してくれる神様、うちの近所のあのバス停にも来てくれないかなぁ?と思っちゃいます。
‥‥結局、神様は自分の中にいるのかなぁ?
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毎朝いつもの時間、いつものバス停、いつもの顔ぶれ。
ただ列に並んでいるだけで会話も無い、全くの赤の他人の5人は、突然現れた"神様"から次々と無茶振りされる。
いつもと代わり映えのしない朝?
いや違う。
同じ朝なんてない。
考え方次第でいくらでも変われる。
ただ待っているだけではだめなんだ。
昨日とは違う朝と感じるかどうかは自分次第。
青山さんらしく気持ちを前向きにしてくれる連作短篇集。
変化することに後ろ向き。
一歩がなかなか踏み出せないで、いつも言い訳ばかりしてしまう人達に前を向くためのヒントを与えてくれて、背中をそっと優しく押してくれる。
青山さんならではのユニークなキャラクターが、日々の疲れもほぐしてくれる。
今回の作品も優しさがじんわり伝わってきた。
表紙に使われている田中達也さんのミニチュア写真は今回も可愛い。
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はじめましての作家さん。気軽に手に取って、さらっと読めるタイプの連作短編。出てくる人たちが、ちょっとずつコミュニケーション取れるようになる流れが、ホッとします。
2020/9/23読了
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図書館で借りて読んだけれど この本は購入して手元に置きたいと思った
優しくて あたたかい気持ちで 「私も明日から優しい気持ちでがんばろう」と思える 心のリセットボタンになってくれるお話だ
神様のだだっ子具合がかわいい
周りの人たちが みんな優しい
そして 短編それぞれの主役達が それぞれのペースで 自覚していなかった自分の願い事を叶えていく
心のささくれをそっと塞いでくれる 神様の絆創膏みたい
文庫化されたら 鞄の中の常備薬に仲間入りさせよう
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神様がかわいい。
ワシ☓☓☓☓が好き♡ってセリフが気に入った。
短編集っぽいけど、前に登場した人物が後の物語に登場するというチェーンストーリーっぽいのもイイ。
前向きになれるストーリーで心が少し軽くなった。
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神様当番になった5人の短編集。なるほどなるほど〜と気持ちが登場人物に上手く乗る感じ。オチがよく考えられてはいると思うけど、あり過ぎな感じで、印象に残らないかな。
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青山美智子さんの本は4冊目。
今回もほっこりする連作短編集で、青山さんらしい作品です。
自分から勇気を出して話しかけてみるとか、ありのままの自分をさらけ出すとか、決めつけないで話してみるとか。
忙しい日常の中で忘れていた大切なことに気付かせてくれる、そんな作品です。
同じ時間に同じバス停を使う5人がそれぞれ主人公になっていますが、個人的には高校生のお話が少女漫画みたいで良かったなぁ。
優しい気持ちになれる素敵な作品です。
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ガーナのおすすめ本商会(16)
今回紹介するのは「ただいま神様当番」という本です。これはお母さんと本屋に行ったら、珍しくお母さんから「面白そうなのあったよー」と持ってきてくれたのもので、案の定、私の好みでした。
作者は青山美智子さん。この方の本をはじめて読んだのですが、雰囲気や書き方から、前にも読んだことのなるような懐かしさを感じた一冊でした。
話の内容は、OLや小学生、男子高校生などさまざまな年齢や立場の5人が、いつも同じ時間のバスに乗り合わせていて、全員がそれぞれ悩みを抱えているという設定です。そこに現れたやっかいで、わがままでむちゃぶりなお願いをしてくる神様。その神様の“当番”をすることになる話です。神様当番の期間は、腕に大きく「神様当番」と書かれます。その手が神様の意思で動き出したりすると困ることがたくさん起きます。でもそれによって新しい生き方や、暮らし方を見つけられたりもします。読んでいるだけで、世の中、自分の見方ひとつで世界が変わるんだ!と、思わせてくれる、そんな本です。
この本の鍵となるのが神様という人物です。ジャージ姿に頭の上だけハゲた落ち武者みたいな髪型なので、到底神様には見えません。そのへんてこな神様が、子どもっぽい口調や考えで、主人公を明るい方へ導いてくれます。
一番興味深い場面は、婚活や人間関係でモヤモヤしているOLの水原咲良と神様とのエピソードです。咲良はキュービックというバンドが好きなのですが、なぜか神様もそのバンドのファンで、一緒に歌ったり、バンド話で盛り上がる関係になります。とはいえ神様なので、朝のバスでいつも立っている妊婦さんを座らせるために、おじさんを席からどかそうと“神様当番”の腕が動かされる時もあります。ある日は、同僚のユイちゃんが今月で退職すると聞いた時、主人公の咲良ちゃんと一緒に落ち込みます。「なんで言ってくれなかったの?ユイちゃん嫌い!」と神様が言ったりします。この話を読んでいて感じたのは、神様の言動は、本当はやりたいけどできないこと、隠したい気持ち、そんな良いとも悪いともいえない、もう一人の自分なんじゃないかと思いました。
お話を読んでいて、作者が伝えたいことはこれかなと思ったのが、神様は普通の人と同じだということです。神様は主人公を操ったりできますが、やっている事は普通の人の自然な振る舞いと同じで、特別なことはしません。
私もすこし前に、心を閉ざしていた時期があって、図書室登校?みたいなことをしてましたが、そんな時の自分にこの本を渡したいです。どうしても心が病んでいる時は、自分の見方や、日常の過ごし方次第で、すぐにでも自分は変われるというのを忘れてしまいがちです。なので、やっかいな神様がきっかけで明るくなれる、そんなあったかいストーリーのこの本を読むことによって、気持ちも明るく前向きになれます。私も本をおすすめしたり、友だちの気持ちに寄り添ってあげたりして、この本の神様みたいに面倒くさくてお節介なヤツだけど元気をもらえる「いないと寂しいなぁ」と思ってもらえるような人になりたいなと思ったりしています。私自身の話も入ってしまいましたが、そんな前向きになれる本なのでぜひ読んでみてください!
アイルランドにめっちゃ行きたいガーナでした。
2020/12/02
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『鎌倉うずまき案内所』が良かったので、こちらの作品も読んでみた。
再生の物語という点では同じなのだが、これまた設定が面白い。
同じバス停を利用する五人の男女が、代わる代わる『神様当番』になるのだ。ある朝突然、左腕に『神様当番』という大きな文字が浮かび上がり『わし、神様』と言うお爺ちゃんが現れる。『神様』は五人それぞれにお願い事をし、その願いが果たされるまでは『神様当番』は終わらないらしい。
幸せになりたくても自ら行動出来ない女性、弟に振り回される小学生少女、SNSで繋がった女の子に格好良く思われたい男子高校生、学生たちの乱れた日本語とやる気のない授業態度にうんざりしている外国人講師、ワンマン過ぎて社員たちが一斉に辞めてしまった電気工事会社社長。
『神様』が彼らにお願いするのは、結果的には彼ら自身が望むこと。
『楽しませて』『最高の弟が欲しい』『リア充になりたい』『美しい言葉でお話がしたい』『えらくして』
もっと言えば『楽しむ』って何? 『最高の弟』とは? 『リア充』って?…という根本的な追求になるわけで、五人それぞれにとっての『楽しみ』であったり『最高の弟』であったり『リア充』や『美しい言葉』、『えらい』の形を見付ける話。
第三者から見ればささやかだったり当たり前だったり、はたまたちょっと違うかも?と思うかも知れない。でもそれで良い。幸せや楽しみ喜びは人それぞれ。大切なもの、生き方も人それぞれ。
スマートに何でもこなしているように見える人も、可愛い彼女がいる格好良い男子も、はたまたあまり関わりたくない面倒そうな人も、端から見るのとは違ってそれぞれ頑張ってるし苦手なことも悩んでいることもある。
そうした当たり前のことが描かれているのも良い。
同じバス停を使う乗客たちという狭い世界の話なので脇役に同じ人物が出てくることもある。彼らも色んな描かれ方がされていて良かった。特に喜多川葵は魅力的なキャラクターだった。
五話それぞれ何かしら共感するところや応援したくなるところがあり、ベタな展開ながら気持ち良く読めた。最後のワンマン社長など最初は嫌なオジサンだったのに、だんだん応援したくなった。
まんまと作家さんの術中にはまり軽く感動もさせられて、良い読後感となった。