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シュールで不思議な世界観。
全体を通して暗めの雰囲気で、ストーリーのテンポも緩急なくゆっくり、それでもなぜか引き込まれて一気に読めてしまった。
取調室からの回想がメインとなっているためか、実際に思い出している時に似た感覚で、一つ一つの説明が少なく解釈の余地が多い。一方でリアルなペンギンの質感まで手にとるように浮かぶのが面白かった。
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ある日起きると、祖父がフンボルトペンギンになっていた。
この異常な事態をなぜかすんなり受け入れた柊也は、ペンギンを祖父として世話をすることにする。
身寄りはなく、その上引きこもりの柊也。
誰にも相談できないまま、一人と一匹の閉じられた世界は平穏に続いて行くかに思われた。
しかし、一人の少女との出会いをきっかけに、柊也の日常にさらなる亀裂が入り始めた。
(アマゾンより引用)
面白いんだけど、説明が少なすぎるのよ。
何となくそうかなって想像に任せてる感じが微妙。
で、何で、ホントにペンギンになったの??
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カフカの『変身』のごとく、祖父がある日突然、ペンギンに変身する。現実と非現実が交錯する中で、深い闇に包まれた謎が明らかになっていく。と思ったら、最後まで謎は明らかにならず、後はご想像におまかせ。この、なんとも言えないフワフワ感、クセになりそう!
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祖父がペンギンになった柊也は,小学生晴を預かる。雨夜キャリーケースを裏庭に埋めたアパート住人菜月は消息不明。事情を抱えた人々の不穏な空気感。晴を守るため嘘を突通す事が柊也にできる唯一の事ではないか。
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警察署で取調べを受けている青年「きっかけは、祖父がペンギンになっていたことです…」?!どういうこと??から始まる物語。
「バールの正しい使い方」で青本雪平さんの作品めちゃくちゃ面白いやん!って思いめっちゃ期待値全開で一発目の長編作品を読んでみたけど面白いやん!!期待値超えてきてるやん!!意味全然違うやろうけどスキージャンプでいうところのK点越えやん!!ってテンションがあがってしまう作品やった!!
イケイケドンドンハイなテンポの作品ではないのにページをめくる手が止まらなくなる何この雰囲気?!訳ありの匂いぷんぷん丸やのにどこかいい人なんやろうな〜と思わせる登場人物たちがいい味出してるから?ペンギンおじいちゃんが愛くるしく「メェ〜」鳴くから??とにかく面白くてページをめくるめくるしてるうちに読了してて「メェ〜」って声出た。
タイトルの為の当て字やと思ったらペンギンってほんまに漢字で書くと人鳥って書くんやな〜クインテットも意味わからんかったから調べたら五重奏って意味か〜ほぅ〜。
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「ある日起きると、祖父がフンボルトペンギンになっていた。」
この物語は不可思議な非日常的な日常が少し面白可笑しく描かれるのかなと思っていたら、かなり異常な日常が描かれていた。祖父がフンボルトペンギンになった世界は異常ではある。だが、そういった物質的な異常は受け入れるとしよう。そこ以外のすごく平穏に思える日常は、よくよく考えると精神的に異常ではないか?この物語は実は描かれていない部分が多い。例えば、何が起きたのか描かれていても理由などの詳細は一切分からなかったり、何が起きたのかはっきりと描かれておらず間接的な会話や他の事実から推測する必要がある。だからこそ、想像するほどに異常性が極まっていくように感じる。
以下、少しだけ内容が想像できることを書いてしまうかもしれないので、未読の方はそっと閉じてください。具体的なことは書かない(書けない?)ので、読まれたとしても意味が分からないかもしれませんが。全く筋違いの想像していたら、なんだかすいません。
読み終えたものの、この物語で起きたこと全てをわかっていないかもしれない。タイトルに使われているクインテットも恐らくあの人物たちだろうと想像するだけである(登場人物たちの表し方を見てるとたぶんあってると思うのだが)。その人物たちがしたことや起こったことは、事実が描かれているので凡そ把握できる。その理由もなんとなく想像できる。
ただ一人を除いて。
その人物が何をしたのか描かれていない。しかし、きっかけと状況的なことから想像できる。ある人物がしてくれたことにも繋がる。そして、恐らくこのひとつではないのだろう。理由も描かれていない。ただ、読み終えて色々と想像してみると、平然とした精神性に異常を感じる。だって、おかしいよ。こわい。でも、最後には意志を感じる。変われるのだろうか?
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取調室にてシュウが事件のきっかけを話すところから始まる。
どんな事件を犯したのかとおもっていたら、
「きっかけは、祖父がペンギンになったことです」
と語りだす。
???
祖父がペンギン???
そこからは、朝起きたらペンギンになっていた祖父とそれを何故か受け入れ、世話をするシュウと、
大家である祖父のアパートの住人の娘で不登校の小学生晴と過ごす日々が綴られる。
その中で起こる殺人事件。
まあ、なにも解決しないで終わる。
後はご自由に解釈を。って事なのかな。
自分の考察としては、
シュウはマンドリルに全てを話してしまうし、祖父ペンギンはベランダから飛んで取調室の窓にアタックしてきたんだと思う。
なんのこっちゃ??っていう考察だな。
てゆーか、なんでペンギンになったんだ!!
そして祖父を知ってる人はそれをなんで普通に受け入れるのか?考えれば考えるほど謎は深まるばかり。
記憶力が低下している私の記憶に残る1冊になると思う。
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え、終わり?
なんだろ、全てが中途半端に置き去りにされた感じ。
ある日起きたら祖父がペンギンになってるし、取調室から話は始まるし、なぜこーなかったのかラストにきちんと答えがあると思い込んでいたので、モヤモヤ感がすごい笑
結局、宗像は柊也が殺して、柊也は幽霊?幻の宗像と話していたのはわかるけど、おじいちゃんはなぜペンギンに?そもそもペンギンになったの?
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祖父が大家をしているアパートに住む不登校の晴をしばらく預かる約束をしていた日に、祖父がペンギンになってしまう。祖父と二人暮らしの柊也はなんとなくそれを受け入れ、晴と一緒に世話を始める。
若干ほのぼのとしてたけど、出だしがすでに取調室で。
晴ちゃんが母子家庭で新しい彼氏ができて、母が仕事でいない間家にいるってだけでなんかもう不穏すぎて、やっぱりって感じで悲しくなってしまったし、家賃滞納してる菜月さんも男運悪くて悲しくなってしまったし。
なんでペンギンになったとかそんなこと正直どうでもいい感じになった。
民生委員のおばちゃんがいても、ダメなものはダメなんだ。
困ったことがあったら相談って言うけど、難しいよね、相談するのって。とこの本読んで改めて思った。