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日本犯罪史に残る殺人鬼が現世に蘇り、再び殺戮を繰り返すという特殊設定でありながら犯人当てミステリー、そしてファンタジーとして楽しめました。
ちょいグロな独特の表現も新鮮。タイトルの意味は想像してたものと違って驚きました(笑)。
シリーズ化されてほしいです。
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津山の三十人殺しがモチーフになり、そこで起こった殺人事件に、名探偵と助手のはらわたが、解決に乗り出します。
推理も二転三転しますが、ついに解決に。
しかしそこからが、新たなストーリーの始まりでした。
名探偵vs歴史的殺人犯の宴。
いやはやそう来たか、と驚きます。
奇想天外な展開がすごい!
「このミステリーがすごい」では8位でしたが、もっと上位でも良いのではないかと思います。
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なんともスプラッタを連想させるタイトル、しかもこの作者さんだし、ってので警戒してしまいましたが(苦笑)。案外と今までの作品ほどにはえげつなくない……ような気がします。でもやはり普通じゃなかった! 地獄からよみがえった殺人鬼たちと名探偵のくり広げる戦いは、やはりそれなりに壮絶です。数々の有名な事件をモチーフにした、鮮烈でシュールな連作ミステリ。
最初の「神咒寺事件」はミステリとしてけっこうまっとうな……と思っていましたが。そのラストでとんでもない展開に! そしてその後はどんどんこの特殊状況を踏まえた謎解きに翻弄されっぱなしでした。「農薬コーラ事件」の犯人が消えた謎なんて普通じゃ絶対に思いつけません。この状況があってこそだけれど。いやそれでも思いつけなかったわ……。そして犯人がどういった犯行を目指していたかに関しても絶句するしかなく。これは完敗。あーやられた。
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かつて世間を震撼させた殺人鬼たちが、ある方法で現世に蘇るという設定が好みすぎる。
実際の事件を参考にした箇所もあり抵抗なく物語の世界に入り込めた。
連作短編もので多重解決ミステリーでもある。
相変わらず癖のある登場人物ばかりだけどグロくない白井作品は新鮮だった。
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現代に蘇った日本犯罪史上の犯罪者たち。迎え撃つはこちらも歴史上の名探偵。現在進行形の事件を追いつつ、過去の犯罪の隠れた真実にも迫る、一度で二度おいしい構成。特殊設定を活かしたロジックも見事。同著者の既刊と比べ、正統派エンタメとして大いに楽しめました。
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アレ⁈随分まともな話だな…と思ったのは最初から100ページ辺りまで。その後の展開は本領発揮の白井ワールド。虚実取り混ぜた特殊設定がゾクゾクさせる。とは言えエログロ度は(筆者にしては)かなり控えめ。今作も手掛かりは全て示した上で謎解きする極めてロジカルな本格ミステリになっていた。今後も我が道を行く“鬼畜系”から目が離せない。
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日本の犯罪史に残る殺人鬼が地獄から甦り、凶悪事件が次々に発生する。
特殊設定が利いてて面白かった。こういう本格ミステリ大好き。
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特殊環境設定のミステリ。
過去の犯罪者が地獄から復活。現世の肉体を乗っ取り、過去に起こした犯罪と同じような犯罪を繰り返す。
モチーフにされたのは、「阿部定」「帝銀事件」「津山事件」となっている。
この事件を解決するため、名探偵が復活する。その助手の「原亘」が略されて「はらわた」となって、タイトルに被る。
謎の提示がイマイチぼやけていて、驚きもない感じでいまひとつ。
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面白かった。めちゃくちゃな話だが、続きが気になり、一気に読んでしまった。全ての人鬼を始末してないので、続編があるということでしょうね。杖は絶対に仕込み杖だと思ったけど、はずれた。登場人物の名前が難しくて覚えにくい。見慣れない漢字も多い。浦野が死ぬ時、屍人荘を思い出したのは私だけではないはず。
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ファンタジー要素が有りつつも推理としては疑問を持つことなく理解できるのがよかったのと展開を予想出来ないのが面白かった。
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はらわたって、原田亘(わたる)の略の意味があるのね。日本の伝説的な猟奇事件をなぞらえたお話で、探偵も蘇ったりします。でも、幾つかしか解決できなかったので、後半ありそう。
凄く面白くなりそうな要素あるのに、昔の事件(過去の事実)とこのお話のロジックを理解しようと考えて読んでると難しくて一度寝落ちしてしまった。もう少しスルスル読めるレベルにかみ砕かれたら万人受け、あ、猟奇的なのが大丈夫な人達には受けそう。
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タイトルからしてグロい予感しかないと思ったけど、はらわたは腸ではなく、原田亘(はらだわたる)の略でした。表紙の銃を持った女の子は内容とはあんまり関係ない感じ。
昭和の時代に起こった有名な事件の犯人が召儺という儀式によって現世に蘇り、その犯人たちをぶっ殺して地獄に送り返すために、昭和の名探偵古城倫道も現世に蘇る…というストーリー。面白い設定だったけど、謎解き部分がどうもしっくりこない部分もあり、いまひとつだった。しかしゲボという表現はどうにかならないものか。ゲロじゃだめなのか。
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「本格ミステリベスト・テン2021」3位、「このミステリーがすごい!」8位。作者はグロめの特殊設定を織り込んだミステリが売りだそうだ。私は初めて読んだがざっとタイトルを眺めると「人面瘡」だの「結合人間」だのなかなかこれは…あの昭和っぽいというか(読んでないし偏見だしまず作者平成生まれだし)。
本作ではそれこそ昭和の有名犯罪の犯人が7名、「召儺」の儀式によって蘇る(これが最初の事件)。事件自体は実在の事件の名をちょっぴり改変しているが、元になった事件は見ただけで全部わかった(Wikipediaおたく…)。
タイトルは(最後に出てくる)「死霊のはらわた」の捩りであり、そして本作の探偵助手(から従者から同僚)の渾名である。
設定は奇抜だが、随所にロジックをきっちり配したなるほどミステリですね、という作り。そして史実の事件の「中身」も捻っている(これは史実で不明とされている部分を逆手に取っている)のも妙手。
そして、多分元々筋が良かったのであろう「はらわた」こと原田くんの成長譚でもある。助手が成長するタイプの探偵ものは実は少ないので、その構成自体が面白かった。端々に巧く「効く」台詞が配置してあって、タイトルの意味も得心し、最後綺麗にまとまった…
ように見えるが、7人蘇ったのに解決したのは3件じゃないですか。これは続きがあるんですよね?というか残った事件は一筋縄では調理できなさそうだが…。四葉銀行人質事件(実際は三菱銀行人質事件)とかどうすんだろ…。
あとまあ、対決するのが人じゃないだけあって解決方法は乱暴ですよね(だからこその周辺人物設定なんでしょうけども)。
ちなみにエピグラフは「都井睦雄」。なるほどと思った。
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いつもの作品よりグロ少なめ。タイトルも腸かと思ったら名前(原田亘)でした笑
設定はいつものごとく、召儺の儀式で蘇った殺人鬼たちが同じ事件を起こしまくるというトンデモなのだけど、そんな状態でも推理はかなりロジカルなので面白かった!
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かなり突飛な設定だが、通読するときちんと成長譚になっていて、題名の謎も2重の意味で回収されて気持ちがいい。