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独学をする人のための百科事典。何故学ぶのか、何を学ぶのか、どの様にして学ぶのかの構成で、わかりやすくまとめられている。ページ数は750ページと分厚く、最初は読み切れるのが不安になったが、構成が良くて読みやすく、4日間で一回目を読み切れた。人生のターニングポイントを過ぎてはいるが、死ぬまで学び続けたいと思っているので、独学大全の本を手元に置いて、何度も読み込む事で、独学を続けていきたい。
なお私は電子書籍派であるが、流石にこの本は何度もランダムアクセスをして知識を積み上げていくものになるので、紙の本をお勧めしたい。
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度肝を抜かれた
似たような本が多いので最初敬遠していたがTwitterのわたしのタイムラインであまりの絶賛に手にしたら類書とはレイヤーが違った
厚い本だが著者が完全に頭の中で整理済みなので構成・文章とも読みやすい
素晴らしいの一言
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圧倒的なボリュームで少し気後れしましたが、読み始めてみると非常に腑に落ちる点が多く、どんどんあれよあれよと一週間と少しで読み通すことができました。この壮絶な知識量は、本当に感服します。
個人的に考え深いところは、第一部と第二部のなぜ学ぶ、何を学ぶを探求する方法を提示してくれているところ。なぜ独学するのかが明確に落とし込めてない状態で挫折を繰り返し、その挫折してもそれでも手を伸ばしてしまうところに根底的な理由が内包されているのだよ、と。そして、漠然としたテーマに対して具体的な肉付けを施す過程を、その道筋を示してくれている。資料の探し方、整理の仕方といった点は、手あたり次第場当たり的に手を出している私現在のスタイルを見直すきっかけとなってくれると期待しています。
図書館で爆人気で手元に長期借り直しで置いておけないので、買ってしまおうか悩む、今後むむっと悩んでしまうタイミングで助けにすがりたいものなのです。
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星4.9 (-0.1点分は巻末の逆引きがKindle版では文字が潰れてしまっていたことによる)
物理書籍版ではなくKindle版で読んだ。Kindle版は文中に注釈が挟まる形であり、著者の提案する技法がどんな先行研究に由来するかがすぐに読み取れるという点で、固有の読み味がある。図書館学的にいうと、物理書籍版とは体現形(manifestation)のレベルで互いに異なる書籍である、と言えるだろう。
本書は図書館情報学と認知科学のパスから賦活されて現代に華々しく蘇生した現代の『論語』であり(在野性をふまえると王陽明『伝習録』の方が感触が近いかもしれない)、凡夫が愚童持斎心(via 空海『十住心論』)程度の向上心程度に留まっていたとしても、その日1日を後悔せずに学ぼうとするには充分なだけの祝福を供与すべく放たれた、惜しげないマントラである。その書き振りには、発心と知的探究を寿ぐことに特化した『華厳経』冒頭のような、尊き輝きがある。その輝きに導かれて、読み手は何度でも立志し、発心できる。だらしなかろうがなんだろうが、死ぬまで、何度でも。
実行に際してのツール面への注釈およびサポートがいささか足りないようには思う。たとえばデジタル方面ではExcel関数, PlantUML, アルゴリズム表記法, データベース的な処理, Ankiの活用, 構文解析ノート術など、『読書猿Classic』には手厚い言及があったのに今回の『独学大全』から漏れている基礎的なものが多くある。しかしそれは今後の著者および仲間のサポートがあれば問題ないだろうし、まず縦書きの熟読可能な書籍として不動の定点を打ち立ててくれたことは、何より喜ばしい。
ツールサポートはもしかすると、『アイデア大全』『問題解決大全』の前二著が担っているかとも思った。しかしそれらにもコンピュータでできる処理についてはそこまで手厚くない。独学者のためのコンピュータ活用術が、大全3部作に対応づけられる形で、(単著でもよいし、集合知的にでもいいので)注釈され続けていってほしい。そうすることで、『独学大全』含む三部作は、「古典」の地位を獲得してゆくことになるのではないだろうか。(もちろん、そうした注釈は1-2年ごとに更新を掛けなければ古びるし、一人で探査し続けられる範囲ではないことも了解しているけれども)
▼付録:技法リスト
※電書版のリストは読みづらいため、抽出した。
技法01 「学びの動機付けマップ」
技法02 「可能の階梯」
技法03 「学習ルートマップ」
技法04 「1/100プランニング」
技法05 「2ミニッツ・スターター」
技法06 「行動記録表」
技法07 「グレー時間クレンジング」
技法08 「ポモドーロ・テクニック」
技法09 「逆説プランニング」
技法10 「習慣レバレッジ」
技法11 「行動デザインシート」
技法12 「ラーニングログ」
技法13 「ゲートキーパー」
技法14 「私淑」
技法15 「会読」
技法16 「カルテ・クセジュ」
技法17 「ラミのトポス」
技法18 「NDCトラバース」
技法19 「検索語みがき」
技法20 「シネクドキ探索」
技法21 「文献たぐりよせ」
技法22 「リサーチログ」
技法23 「事典」
技法24 「書誌」
技法25 「教科書」
技法26 「書籍探索」
技法27 「雑誌記事(論文)調査」
技法28 「目次マトリクス」
技法29 「引用マトリクス」
技法30 「要素マトリクス」
技法31 「タイム・スケール・マトリクス」
技法32 「4分割表」
技法33 「トゥールミン・モデル」
技法34 「転読 Flipping」【速読01】
技法35 「掬読 Skimming」【速読02】
技法36 「問読 Q&A Reading」【速読03】
技法37 「限読 Timed Reading」【速読04】
技法38 「黙読 Silent Reading」【平読01】
技法39 「音読 Reading Aloud」【平読02】
技法40 「指読 Pointing Reading」【平読03】
技法41 「刻読 Marked Reading」【精読01】
技法42 「段落要約 Paragraph Summarizing」【精読02】
技法43 「筆写 Scribing」【精読03】
技法44 「注釈 Annotating」【精読04】
技法45 「鈴木式6分割ノート」【精読05】
技法46 「レーニンノート」【精読06】
技法47 「記憶法マッチング」
技法48 「PQRST法」
技法49 「プレマップ&ポストマップ」
技法50 「記憶術(ニーモニクス)」
技法51 「35ミニッツ・モジュール」
技法52 「シンクアラウドThink Aloud」
技法53 「わからないルートマップ」
技法54 「違う解き方」
技法55 「メタノート」
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学びの技法から、なぜ学ぶかまで問われている。
わたしの場合は言い様のない学びへの意欲がどこへ向かうのかわからないけれど、学ぶことや知ることがきっと導いてくれるのだろうと確信を持てた。
一番印象的であったのは、動機だ。なぜ学ぶか、そのきっかけを問い直したところ、尊敬や憧れや羨望、嫉妬まで自分の中に様々な感情があったことだ。
本書の魅力は機知に富んだ語りから、学びをともに模索していくという点にある。独学のサポートとして頼りがいのある一冊だと強く推す。
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勉強本。すごすぎるので必読。
何がすごいのか主だったところを列挙してみる。
ハウツーの論拠がしっかりしている。
類書にありがちな、個人的なベストプラクティスとか、ソース不明のデータをベースにした議論ではなく、古典やアカデミックなエビデンスをもって、その技術を正統としている。
網羅的。
とにかく全部入り。一人で勉強することに関して、おおよそ発生する全ての活動•全ての悩みを網羅していて、それらに対する具体的なハウツーが技術として紹介されている。こんな技術があるのかと驚く。
色々な使い方ができるように構成が工夫されている。
技術が体系化されており、本書の章立てもそれに準拠する形で整理されている。加えて、巻末にはお悩み毎の参照まであって、特定の問題の解決方法がすぐ見つかる。リファレンス的な使い方に耐える索引も充実しているが、電子書籍版の方がアクセサビリティは高いかも。
あるあるが笑える。
「考えるのが嫌なことだけはビンビンに伝わってくる」とか、私が子供と話しているときのウンザリ感を文章化するとこれ。本書の全般を通じて内容はハードだけど、語り口はマイルド。
重い
分厚くて重い。iPadより重い。電子書籍にすればよかった。
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独学を上手にやりたい人が読むべき本。
なんで勉強するの?なにを勉強したらいいの?どうやって勉強するの?分からないことが分からない。。勉強する気が起きない。。などなど色んな疑問に答えてくれます。
1~3部を読み通して、独学したい気持ちが沸いてきた。エピソードと共に独学するためのテクニックを色々教えてくれます。
また、4部では、たとえば数学を学ぶには、1~3部で出てきたこういうテクニックを組み合わせてやるよというような具体例まで出てきてて、かなり分かりやすいです。
そして、ITエンジニア向けにありがたいお言葉があったので、これを引用しておきます。
> あらかじめ学習しておくのではなく、必要が生じてから必要な学習を行うのが遅延評価学習法である。
> プログラマーたちにこの学習法が受け入れられたのは、プログラミングの世界が絶えざる学習を必要とするからだろう。
> 技術進歩の速いこの世界では、「必要な知識はあらかじめ学んでおける」という妄想を抱くことは難しい。
これを読んで思ったのは、次にやる予定の仕事・今仕掛かっている仕事に必要な知識を独学で習得するというのは当然なんですが、これまでやった仕事で実はそんなにうまくいっていなかったところも、独学で改めて学びなおしてみるというのが重要なんじゃないかなと思いました。
一方で、終わった仕事に対する学びは、できたところで誰にも褒められないし、すぐに役に立つ可能性も低いので、モチベーションが沸かないことも事実。しかし、本書には学ぶモチベーションを上げる方法も書かれているので、これを使えば出来るんじゃないかと思ってます。
次は本書で学んだことを使って実践してみようと思います。
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この本を1冊読む間に、他の本を数冊読んだ方が有益と思ってしまった。
わかっていたことだが、どのトピックも冗長で読むのが退屈だった。自分には合わなかった。
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とにかくスゴいボリュームだったが、内容が面白いのでスイスイ読めた。
独学手法で自分が気になるページを繰り返し読むのもいいが、個人的には親父さんと無知くんの会話が面白く、会話のところを何回も読み返した。
最後に気に入ったフレーズを。
「より長く学ぶことは、それだけ長く自分の頭の悪さに直面し続けることだし、より深く学ぶことは、それだけ深く自分の間抜けさと向かい合うことだ。」
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読書家であるならばみな読書に対して一家言持っているものだ。例えば本の選び方など。
しかし筆者の熱量には敵わない。
なんともカロリーの高い書籍だ。最初はその風貌から辞書のようなモノかと思ったが全くそんな事はない。学習法についての知見の広さと初学者に読めるように書き下した著者の優しさには涙が出る。そしてこれまでただ書籍を読み捨てていた自身の読書法を恥じる。
本書のレビューはまた再読した際に、記憶に頼らない方法によって記したいと思う。
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自分がこれまで読んだ本の中では過去一で厚かった(辞書レベルで厚い…)、読書猿さんによる、独学する人に向けた勉強本。とにかく「独学」に関する古今東西のあらゆる手法が全部詰まったような一冊(資料のまとめ方だったり、速読チックな本の読み方から記憶法まで全55の技法が紹介されている)。学び方がわからなくて困ったときは、最後に「独学困りごと索引」があるので、ここを見て本書の該当箇所を読めば、たいていのことは解決できるハズ。
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たくさんの手法が書いてあるまさに辞典
その中で自分の中に取り入れているのは
1日のスケジュールをアプリで管理する!
これを付け出してから
無駄な行動(ダラダラ)することが減りました。
いつでも手に取れるような位置に置いておいて
困ったときにはまた読みたい本です。
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広く独学を志す人がどのように取り組んでいくか、の方法が事細かに述べられた本。
私は緩く勉強を続けていきたいと思っていたので、本書は合わなかったかな。でも手元に置いて、学びに行き詰まった時に参考にもなりそう。
私淑、という言葉に大好きな「たとえあなたが去っていっても」という松任谷由実の曲を思い出す。独学は孤学ではない、という筆者の考えには共感する。
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初回から全部読むつもりはなかったけど、面白くて一通り読みました。読むだけで何かを学ぼうというモチベーションが上がります。
本書には独学のあらゆる段階で必要になる技法が沢山紹介されています。独学とは闇雲にがむしゃらに進めるものではないのだなと、反省しました。
書いている文章は難しくて一見とっつきにくいのですが、読み進めるうちに慣れました。
各章にある「無知くんと親父さんの対話」と、第4部の「ある独学者の記録」は話し言葉で書かれていてとっつきやすいです。前者は本書の全体像を掴むのにいいですし、後者は本書の各技法を具体的にどう使えばいいのかが分かりやすく書かれています。
何かを学ぼう!と思う人には、きっと得るものがあります。これからも読み返して辞書のように活用しようと思います。
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web版で読了。とにかくすごい本!
現時点では自分には全ての内容を理解しようとする気力と体力はなかった。
だいぶ飛ばしながら読んでしまった。
著者の方に、申し訳ない気持ちだけど、
まさに独学の辞書代わりになるような本で終始圧巻された。会話形式で進むのでサクサク読めたのは事実。
何度も繰り返して自分だけに合う方法を見つけたいと思う。
結論、自分に合う学習方法を幹として、そこにプラスアルファ加えて、より自身にマッチした生き方、学び方を追求し続けるべきだと感じた。
ただ、同時に、自分にはここまで細かなノウハウを駆使する力と意思力はないと感じてしまった。
著者の方は、1人でよく、ここまでの技法を網羅し、使いこないしているなと、本当に感心しました。
そして、本当に読者思いで、独学に対する熱意と愛情に溢れた著者だと感じました。