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3編からなる短編集。
一発目の「本当の旅」
これはもうホラーとしか言いようがない。
見ていられなくなるような痛々しさ。
私は1番この作品が好きだったな。
解説も作品をなぞらえて、
ウィットに富んでいて面白かった。
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身の覚えのある人間の滑稽さを、どこまでも意地悪にまっすぐ描く作品。段々と迫ってくるような気味悪さ、違和感、不快感がまるでホラーだった。
「本当の旅」はこんな40代がいるのかとファンタジーのような感覚に陥った。高校生の間違いじゃないか。これほど自分の感情も意志もなくて友人を崇拝するかのように信じきって生きている大人がいるなんて考えられない。
でも写真やSNSに現実を感じる場面はあるかもしれない。映える食べ物とおいしい食べ物、映える景色と心の中が凪のように落ち着く景色は違う。けれどSNSで見たものを私たちは実感してみたいと行動する。私たちの世代にとって行動したときに大切なことは感じることと、何より写真を撮ることだ。
この作品は極端すぎるけれど、でもそういう私たちの生き方の延長戦上にはこの作品の世界があるはずだ。
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日常から逸脱していない所がさらに不気味さを際立たせていました。SNSに夢中になるグループの話がゾッとしました。
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リアルにありそうな話で、続きが気になってすらすら読める。
リアルにありそうな話だからこそ、ラストがガクッとなる感覚で衝撃でした。
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読み進めるとちょっとずつ違和感を感じ始めて、その違和感がどんどん取り返しのつかないことになっていく、空恐ろしい話ばかり。
1話目の「本当の旅」
40代に差し掛かった意識高い系イタい3人組の話は、ラストを読んで起こるべくして起こった結末だなと自業自得感があり、登場人物の誰1人にも同情も共感も全くできず。
づっちんがフードコートで食事が出てくるのが遅いとワンオペのおばさんに激ギレし、返金させたお金を募金して、「今となってはフードコートで唐揚げ食べられなかったのも、いいことだった気がしてくるよな。あのおばさんに感謝だよな」などという件は、その人間性にうんざりしてしまった。
いちいちイタくてウザくて、描き方が秀逸。
登場人物たちがちょいちょい用いるヴァイブス、ヴァイブレーションという言葉が、自分たち仲間は人とは違う価値観で生きている、特別なんだという盲目さを象徴していて、愚かに思えてならなかった。
2話目は買い物依存の奥さんの話だったが、なぜ「奥さん、犬は大丈夫だよね」というタイトルなのかがよくわからなかった。
3話目、夫が妻をでぶと呼んでいて、最初に猛烈な違和感があった。妻がそれを許容していることにも。歯並びが交通事故にあったみたいにガタガタな妻を自分よりも可哀想な人間としてみていて、自分も同類の人間だということも自覚しており、最初は意味がわからなかったが、夫が言う「印」とは生まれながらにして自分の努力では変えられない辛い宿命みたいなものを言っているのだろうと理解し、妻の崩れた顔面を動画で発信しようという展開にものすごい憂鬱な気分になった。
読後感は総じてあまりよくはなかったけれど、一気に読めてしまった。
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でぶ、どうしようもないな。
どうしようもない人たちを書くのが上手だな。
解説も笑った。取り込まれてる感がある。
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自分もその場にいたかのような、とある場面を目撃してしまったかのような感覚。
3部どの短編を読み終わった後もゾクゾク、ゾワゾワした。この人たちは、この後どうなってしまったんだろう。
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SNS三部作!と背表紙に、わざわざ書くのがあんまりわからなかった。
でも、本谷さんの作品の何とも言えない不思議な雰囲気は好き。
「本当の旅」のあの若者感が凄く妙で、本当にいそう。その内面も上手く表されていて、すげえなって単純に思った。
「奥さん、犬は大丈夫だよね?」は、何だろ、これもまたこんな感じの関係ありそうで。
最後がこんな展開になるとは予想としてなくて…。
「でぶのハッピーバースデー」の“印”って考えは、ちょっと分かるな。うん。
何だろ、そこから逃れたいけど逃れられない。
何でも無いはずで、自分だけがそう思ってるだけで。
あと、それを言い訳にしてしまっている自分もいて。
ねぇ。
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3つの話からなる短編集
正直なところ共感だったり、かと言って反感だったりも特になく、ただ不思議な世界観の話だったなぁと言う感想。
強いてあげれば最初の『本当の旅』が、今っぽいなと。
40代の男女が旅行をするも、常にスマホをいじる。
目の前の出来事よりも、加工して投稿することに重きを置いている様はありがちかな。
何が大切なことなのか、価値観は人それぞれだけど改めて自問する作品でした。
あとの2作はちょっと私には結末がよく分からなかったです。
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共感というか、あぁという部分が何度も訪れてしまうということは自分にも当てはまる思い出される何かがあるということなのかもしれないなと。
snsというしがらみに自分も自らこうやって踏み入れているということを改めて実感して少し怖くなった
適度な距離に自分は居れているのだろうか
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なんという読了感!(悪い意味)本谷有希子の気味悪さがずっしり詰まっていて、とても今日の天気に合ってた。「可哀想だよね」が口癖の奴なんてどーせろくな生き方してない。
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初、本谷有希子氏。あっという間に集中して読んだ。
どの短編もガリっと塊でもぎ取られる感触。私、どれかに当てはまってしまってるだろうか?
SNSに振り回されてないつもりだけど、気付いてないだけかな。
そう考えること自体が意識の中に入り込んでる。と怖くなった。
また本谷氏を読みたい。
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様々なモノに依存する人々のお話。もう気持ち悪くてイタくて見てられない……!なのに先が気になってどんどん読み進めてしまう中毒性。いい意味で不気味な一冊でした。誰かの日常を盗み見たかのようなリアルな読後感です。
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凄い目線で世間を見てる人だなと思った。世界に広く発信するツールのはずが、どんどん内向きになる。SNSの嫌なとこが1冊に全部詰まってた。
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話題になっていたので読んでみた。
どの話しも胸の奥を抉られるようなちょっと苦手な読後感。
ひとつ目がSNSのイタい所をついていて1番面白いかったけれど、
ホラー映画的な?正直私はもういいかなーーという印象です。