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途中まで訳のわからない不思議な物語だったが、真実を知ってからの展開はうーん、いまいち。
でも、設定や世界観はとても好きで読長町へ行ってみたくなった。
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ミステリー&ファンタジー
ファンタジー色強めで今まであんまり読んだ事の無いジャンルだったのですが、面白かったです!
特に3冊目の「銀の獣」は物語としても壮大で楽しかったです。
いまいち理解できないところもあったので、しばらくしたらもう一度読み返したいと思います。
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いつも外文のようや雰囲気で物語を書いてきた深緑さんにしては、全く違うファンタジーテイストな今回の本。
今までの深緑さんがめちゃくちゃ好きと言う人はちょっと…ってなるかもだけど、自分はファンタジー好きだからとても面白かった。
何より設定が最高に面白い!
貴重本を個人で所有している御倉館から本が盗まれると、その本にかかったブックカースと言う呪いが発動して街全体が呪いにかけられる。
おまけに本それぞれにかかっている呪いが千差万別で、その世界を相棒のシロと旅して泥棒を捕まえに奮闘する。
頭の中でこれはアニメにしたら凄く面白そう…と想像がとっても膨らんだ。
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様々なジャンルの本がギュッと詰まったような本にしたかったんだな、という作者の意図が見えるが、文章が想像しにくくて(私の個人的問題だろうけど)なかなか読みにくくて途中で数回やめてしまいたかった。
ただ、私には不向きだったんだと思う。
同じファンタジー系のジェットコースター物語なら、ムゲンのiの方がまだ好きだった、って思った。
何しろ、ハマり始めたのが残り4分の1になってから。
それでも、オチは「は?」という感じだった。
うーん、私個人的には、ね。。。。という感じ。
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タイトルが示すとおり、「本をめぐる本」の系譜にある1冊です。
本に関連する多種多様な店が立ち並び、全国から本の蒐集家が集う書店街を擁する町、読長町(よむながまち)。その真ん中に位置するのが、著名な書物の蒐集家にして評論家が建てた「御倉館(みくらかん)」。地下二階から地上二階までがすべて書庫(!)であり、かつては町の誰もが一度は訪れたほどの町の名所だったが、同じく蒐集家であった娘のたまきが引き継いだ後、その御倉館から約二百冊の書物が盗まれ、激昂したたまきにより御倉館は閉鎖されてしまう。
やがて、たまきの孫にあたる深冬(みふゆ)が小学生のとき、祖母たまきが逝去すると、ある噂が流れるようになった。それはたまきが、厳重な警備だけでなく、町の神社で書物の神様として祀られている稲荷神に頼んで、御倉館の書物のひとつひとつに奇妙な魔術をかけたというもの。
そして、深冬が高校生になった初夏。本が大嫌いで、御倉館のことも避けてきた深冬だったが、入院した父あゆむの代わりに、ひとり暮らす叔母のひるねの様子をみるために御倉館を訪れると、名前のごとく眠りこけているひるね。その手に一枚の御札を見つけ、つまみ上げてそこに書かれた文字――“この本を盗む者は、魔術的現実主義の旗に追われる”――を読み上げると、どこから現れたのか、傍らには雪のように白い髪のあどけない少女が立っていた。驚き混乱する深冬に、少女は真白(ましろ)と名乗り、本が盗まれてしまったことで「呪い」が発動した、と告げるのだった。
――「信じて。深冬ちゃんは本を読まなければならない」
現代を舞台に、現実主義的な女子高生を主人公に据えた、“ブック・カース(本の呪い)”なる超現実的な現象をめぐる冒険ファンタジー。2015年『戦場のコックたち』、2018年『ベルリンは晴れているか』と、歴史を下敷きに入念な調査の末に織り上げた重厚な作品を続けて発表したことで、ミステリファンだけでなく文学読みの人たちにも確実に認知と評価を高めてきた印象が強くあった中で発表された今作。著者ご自身も「運動神経で書いた」と述べているように、前2作とかなり趣が異なるのは確かだけれども、いやいやこれ、ものすごく愛おしくて豊穣な作品じゃないですか!
マジック・リアリズムにハードボイルド、スチームパンク的SF冒険譚と、現実の読長町を呑み込み変貌させてしまう“ブック・カース(本の呪い)”を引き起こす、1話毎に風味の変わる作中作のバリエーションの豊かさ(目次でピンときた人も少なくないはず!)に頬が緩んでいくこと必至。
初めは目の前の超常的な出来事が理解できず、「これだから本は嫌いなのに」と叫びながら真白に手を引かれるばかりの深冬が、けれどもだんだんと明らかになる本を盗んだ犯人とその理由の謎を自らの意志で追いはじめ、バディとなって疾走する深冬と真白の姿に心が躍ります。そしてその先で御倉館と盗まれた蔵書、そして真白の正体をめぐる真実に辿り着いた時に、胸を埋め尽くす懐かしさと切なさたるや。
本が好きな人はもちろんのこと、深冬のように「本なんて嫌い」という人にこそおすすめしてみたい、著者の新たな代表作だと思います。
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夢中になって読みました。すっごく、すっごく面白かった。マジックリアリズムにハードボイルドにスチームパンク、あとホラーっぽいのもあってどれも本当に自分が物語の中に入って深冬や真白と一緒に冒険しているようなドキドキを味わえました。本泥棒が誰かを推理するミステリーの謎もあって、てんこもり。こんなにも色々な物語を作り出せるなんて、本当にすごい作家さんだと思います。他の本も読んでみよっと。
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本嫌いな少女、深冬が本にかけられた呪いから街を救うため冒険に出るファンタジー作品。ワクワクドキドキが止まらなかった。本読んでてこんな感情抱くのは久しぶりで楽しかった。 様々な作品をリスペクトしてていろんな要素があり、本好きな方は読んでみて、めちゃくちゃ面白いから。
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様々なアトラクションを体験しているような感覚で、「本」としての魅力を感じました。一言では言い表せない多くの魅力が詰まっていました。
曽祖父が蒐集した館から本が盗まれたことにより、本の呪いが発動し、主人公・深冬はその本の世界に誘われます。だけでなく、住んでいる街もその世界に姿を変えていきます。
盗まれた本は見つかるのか?盗んだ犯人は?
盗まれた本は、ハードボイルドやスチームパンクといった異なった世界観であり、色々楽しめました。また、街の住民が、その本のキャストとして演じているので、その登場人物の違った一面を見ることができます。一風変わった展開にグイグイと惹きこまれました。
全体としては、ファンタジー小説ですが、家族や突然現れた少女の謎、盗まれた本の共通点などミステリーな部分もあるので、魅力がてんこ盛りでした。
また、盗まれた本を取り戻すまでのタイムリミットがあったりするので、冒険譚としても読めました。
堅苦しい言葉が多くありましたが、それとは裏腹に次々と楽しませてくれるので、読み終えた後、すごい満足感を得られました。スカッと爽やかな気持ちになった作品でした。
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この本には呪術が掛かっているのではないかと思うくらい、少し読み進めるとすぐにウトウトとしてしまい、なかなか読み進めることができなかった。
そんな状態で読んでいったので、話の展開が早くなかなか着いていけなかった。
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ファンタジーにミステリの要素を振りかけたような複雑な小説。
読長町の蔵書家が蔵書を盗まれないように本に魔法をかけ、本が盗まれたらその本の世界観に町中が飲み込まれ本を盗んだ泥棒を捕まえて町を元通りに奮闘する本を全く読まない高校生の孫・深冬、簡単に言えばそう言うお話。
深冬は一体どうなるのか?
しかし、章毎に違う内容の盗まれる本の内容が書かれて、更には読み進むうち細かな伏線も回収していく、作者の頭の中はどれだけクリアになっているのか、お見事!。
本好きな、
本好きによる、
本好きのための、
本に対する愛情溢れた作品。
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色彩描写が多く、それが変わる場面にすんなり入っていく助けになっている。
こどもの頃読んだファンタジー小説のような情景。
どんどん読み進めたい、と思った。最終章に入る前にには、もう終わってしまうのかと残念にさえ感じた。
だが、この最終章だけは色彩描写が少ない。代わって「文字」が現れることでスピード感やスリルを感じた。
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「ああ、読まなければよかった! これだから本は嫌いなのに!」
書物の蒐集家を曾祖父に持つ高校生の深冬。父は巨大な書庫「御倉館」の管理人を務めるが、深冬は本が好きではない。ある日、御倉館から蔵書が盗まれ、父の代わりに館を訪れていた深冬は残されたメッセージを目にする。
“この本を盗む者は、魔術的現実主義の旗に追われる”
本の呪いが発動し、街は侵食されるように物語の世界に姿を変えていく。泥棒を捕まえない限り世界が元に戻らないと知った深冬は、探偵が銃を手に陰謀に挑む話や、銀色の巨大な獣を巡る話など、様々な本の世界を冒険していく。やがて彼女自身にも変化が訪れて――。
「呪われて、読む。そして書く――私たちは!」
森見登美彦氏 推薦!
ファンタジーは今まで何回も挑戦してきて、何回も挫折した分野。
魔法もダメ。有名な魔法少年の映画も1で断念。
なんか入りこめない。
でも、深緑さんは違う著書で気になっていた作家。
無理だろうと思いながら読むと、短編集ということもありスラスラ。
書店の万引き被害についても書かれていて、昔を懐かしんだり、すごく読みやすかったです。
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ミステリーかと思っていたら、ミステリー要素はほとんどなく、ファンタジー要素たっぷりの不思議な話。
森見さんの世界観に似ているのかなぁ?本を盗んだ犯人を捕まえるのだけど、情景があまりにも不思議過ぎて想像がなかなかついていかない。でも、読後感はフワフワ不思議な感覚。もう少し入り込めると楽しめたんだろうけど、私の想像力が足りなかった!
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読長町(よむながまち)にある巨大な書庫の御倉館は書物の蒐集家である御倉嘉市(みくら かいち)の蔵書が収められている。その嘉市を曾祖父にもつ深冬は御倉館にはあまり立ち寄らない、なぜなら深冬は本嫌いだった。御倉館の蔵書には呪いがかけられており、本が盗まれると「ブックカース(本の呪い)」が発動し読長町が本の世界に変貌してしまう。深冬は本を盗んだ犯人を見つけ、元の世界に戻れるのか?本の世界を駆け回り、御倉家のルーツにせまる全5話。
読み始め前半ではブックカースの世界が突飛で馴染めなかったが、後半では読み慣れて最後の伏線回収は楽しく読めた。
全体的にはファンタジー、深冬が少し怒りっぽいのが鼻につく。
街中が本の世界に迷い込む冒険ファンタジー。
★★★✩✩ 3.0
「この本を盗む者は」
目次
第一話 魔術的現実主義の旗に追われる 5
第二話 固ゆで玉子に閉じ込められる 75
第三話 幻想と蒸気の靄に包まれる 149
第四話 寂しい街に取り残される 229
第五話 真実を知る羽目になる 285
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初めてこの著者の本を読んだ。この本の帯を、『熱帯』を書いた森見登美彦が書いたのも頷ける。
本に「この本を盗む者は…」ていう仕掛けがあるかと期待した。