紙の本
明日死ねたら楽なのに
2021/04/08 23:07
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
「明日死ねたら楽なのに」
そう思ったことのない人なんかいないだろう。
その明日が見えた時、
確かにそれが希望になる。
期限が区切られた方が頑張れる。
そんな人がいたっていい、と思わせてくれた。
紙の本
滅亡直前の世界でいかに生きるか
2022/04/23 21:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hachiroeto - この投稿者のレビュー一覧を見る
あと1か月で地球滅亡という極限状況下の家族ドラマだけど、その家族がかなり特殊でとんでもないので、そのへんのコミカルさが救いになっている。連作短篇というべきか、でも最後の章は突然、ある歌手の物語になるのが意外。
紙の本
結局は暴力
2021/09/18 11:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
暴力は言い過ぎかもしれないけど、単純に弱肉強食。
極限の世界では、腕力がモノを言うってことだね。
もちろん、そんなことが書かれてるわけではないけれど。
紙の本
ボーイズドリーム
2021/08/06 07:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ジャンク・ヘッド - この投稿者のレビュー一覧を見る
こういう話大好き。この本凄い人気。
大好きな映画監督トリアーの映画「メランコリア」を思い出した。小惑星が地球に衝突予測。人類が生き残れる確率は20%以下。
あと1か月しかなかったらあなたは何をするか?
女性の作家さんだと思いますがよく調べられてます。ヤクザの世界の話、男の気持ち、少年の気持ち上手いです。
思わず感心してしまいました。いじめられっ子の僕、ヤクザの鉄砲玉、ヤンキーのママ、憧れの美少女。歌姫のライブ。そう来たか!まさかの繋がり。
地球最後の日ネタの王道。
こんな話も面白い。意外や登場人物が繋がっていくところがご都合主義的ですが気持ちいい。
ヤンキーママの静香さんキャラを筆頭に登場人物のキャラが生き生きしてます。
読歴浅いので類似雰囲気の作家さんを思い出す。桜庭一樹さんの初期作品の印象を受けました。ゆうさんもお気に入り作家だな。
「流浪の月」読んでみたい。
電子書籍
1ヶ月……
2021/07/25 07:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
1ヶ月後に小惑星が地球に衝突すると判明したとき、あと1ヶ月をどう生きるか……。小惑星が衝突なんてあり得ないというのは簡単だけど、いつ、人は、病であと○日です、と死の期限を宣告されることか……。そう思って読みました。
紙の本
残る爪痕。
2021/03/25 17:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マツモトキヨシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
最終章を読み終わると
芸能界の闇が深すぎて
普通にテレビを見ていても
これも全部操作されているんだ!
全部整形なんだ!演出なんだ!と
とっても闇な人間になりまーす。
紙の本
表紙の赤ちゃんとスプーンの意味
2020/10/30 15:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かき - この投稿者のレビュー一覧を見る
全て読み終えると、表紙の絵が意味することが分かります。
地球に隕石衝突というSFなテーマは現実味がなく、没入するのに時間がかかりましたが、地球滅亡を前にして顕になる人間の姿はコロナ禍の今と似ているものがあると思います。
それから…義妹の名前が“真実の子”と書いて“真実子”…。藤森さんの立場からすると、これは辛すぎる…。
投稿元:
レビューを見る
途中で読むのを中断するたびに、「そうだ、世界はまだ終わらないのだ。こっちが現実なんだ」と現実の世界に安堵してしまった。
そのくらい物語の世界に入りこんでしまい、心を全部もってかれる本だった。
あと1か月で世界が終る、自分だったら誰とどんな風に過ごしたいと思うだろうかとこの物語を読んだ人は誰もが思うんだろうな。
物語のメイン登場人物に共感できて、それぞれの人生があって
ラストもあふやでなく、きちんと「絶望」と「滅亡」と「希望」を感じられるよいラストだった。
投稿元:
レビューを見る
破滅を前に破壊していく人々、その中で明日死んでもいいと思っていた人が、最後の最期まで生きようとする物語。 読者が好評価で購入したが、流浪の月やわたしの美しい庭の方が私は好き。簡単に人を殺したり、勝手な人がたくさん出てくるから苦手でした。静香と友樹、雪絵は好きだが、なんというか、世界が終わるなら何をしてもいいのかなぁ、自分の都合で人を殺した歌姫を最後にみて、それは幸福なのだろうか。合う合わないがある物語だと思う。
投稿元:
レビューを見る
「1ヶ月後に小惑星が衝突して、地球は滅びる」
タイトルの通り、滅びる迄の理想郷でした。
オムニバス連作で、章が変わる度に視点が変わり、ストーリー展開が楽しめました。
いじめられっ子の友樹、チンピラの信士、友樹の母・静香、友樹の憧れの同級生が大ファンのLoco。そして友樹の憧れの少女・雪絵。それぞれにドラマがあり、滅びる前に一花咲かせようとそれそれ模索する姿が爽快でした。
結局地球は滅びたのか?それには触れられていませんでしたが、生き残っていて欲しいです。
投稿元:
レビューを見る
よく「地球最後の日に何を食べますか?」という質問を目にする。その度にわたしは何も思い浮かばなかった。
1ヶ月後に人類が滅亡するとわかった時
わたしだったら残り1ヶ月をどう過ごすだろう。
平凡だけど平和で満ち足りた明日を約束された世界で
ヌルッと生きてきたわたしはたぶんすぐに死んでしまうだろう。
平和な世界で1人で生きる生活力はあっても
荒廃した世界で生き抜く生命力はゼロだ。
与えられた現実を受け入れる能力を持つ人はどんな時でも強い。
この作品の登場人物たちはずっと現実を受け入れながら生きてきた。不平等な世界で平等じゃないことにうんざりしながらも与えられた中で生きてきた。
いまさら不公平だと叫ぶことなく、人類に平等に与えられた1ヶ月という日々を誰よりも満ち足りて生き抜く。
上手に生きることができなかった人たちが
不器用ながらも最期まで生き抜く姿は著者の他作とも通ずるところを感じた。
今回もとても素敵なお話でした。
加筆 2023.10.11
「1か月後に小惑星が地球に衝突して、人類が滅亡する。」こんなニュースを目にしたらあなたはどうしますか。この本はあたりまえに続くと思っていた毎日に期限がつき、思い描いていた未来が閉ざされた時、この世界がどうなってしまうのかを描いた作品です。突飛な設定に思えるかもしれませんが、私はコロナ下の今と通づるものがあるなと感じました。人類滅亡を伝えるニュースを目にし、一般の人々は「きっと専門家が何とかしてくれるだろう」と考え日常を何事もなかったかのように続けていきます。しかし、テレビの番組が放送されなくなったり、スーパーから食料品がなくなり始めたりすると、学校が閉鎖され、電車や車で人々は疎開を始めます。なんとなく想像できる状況だと思いませんか。荒廃した社会の中で、高校のスクールカースト底辺に属していた友紀は、秘かに思いを寄せる少女を守ることを決めます。いい大人なのにチンピラから抜け出せない信二は、かつて愛した女性を探します。平和な社会では上手に生きることができなかった彼らは、この状況にならなければ自分から行動することはなかったでしょう。彼らの一歩はどのような結末に向かっていくのか。人類はどうなってしまうのか。物語の世界を味わってみてください。
投稿元:
レビューを見る
本屋で気づいてしまった帯の言葉…
「初回限定 今しか手に入らない スピンオフ短編付き」
買ってしまいました。
そして堪えきれず一気読みしてしまいました。
「一ヶ月後、小惑星が衝突し、地球は滅びる」
学校でいじめを受ける高校生の友樹。
ヤクザの番犬をするチンピラの信士。
暴力をふるう恋人から逃げ出した静香。
そして…
滅びゆく世界の中で「幸せ」について問う、
4人を主人公とした連作短編集です。
誰でも一度くらいは思ったことがあるよね。
「地球が爆発して人類が滅亡すればいいのに」
「明日死ねたら楽なのに」
夜寝たらそのまま朝が来なければいいのに…
私も何度も思ったことがあります。
失って初めてその大切さに気づく。
でも失う前に気づけたらいいよね。
人はそんなに弱くない。
どんなに絶望的な状況でも希望を見出すことができる。
凪良さんは優しい、と思っていたけれど、
優しい人って強いなぁ。
初回限定のスピンオフ短編もとても良くて、
読めて本当に良かったです。
読了後の印象が更にUPしました。
投稿元:
レビューを見る
1ヶ月後に小惑星が衝突し、地球は滅びる。
そうなった時、私だったらどう過ごすかな?と読みながらよく考えました。
仕事どうする?お金は?とか。仕事もお金もあってももうどうしようもなくなるのだろうし、どこかに避難すれば助かるというわけでもないのなら仕事は辞めて普通に暮らすのだろうな。
確実にその日が近づいてきたらやっぱり怖くなるんだろうな。死ぬとわかっていてもそれまではお腹も空くし眠たくなるだろうし、排泄もするのだろうし。
現実に絶対にないと言い切れないなぁと思いました。
投稿元:
レビューを見る
経験のないものを想像だけで文章にしていくことは難しいけど、「人類滅亡」ならなおさらだと思う。だけど、殆ど違和感なく物語の中に自分が入っていけるのは不思議そのものだった。文章を読みながら、頭の中で映像が途切れることなく、不自然なところがなく展開し続ける。読み終わったら、どっと疲れた。没頭しまくった。
「死ぬこと」を意識するからこそ見えてくる価値観をこんなにも突きつけられると、自分を省みずに居られなくなる。それでも、この本は「それで良いんだよ」と肯定してくれている気がする。私の命が何十年も続くという保証はない。それをしっかり見せて貰った感じがする。
二十年後に死んでも、来年死んでも、大切にしたいものは変わらない気がした。だったら、今大切にしたいと思った。
投稿元:
レビューを見る
コロナ禍で、どんどん1日の感染者数が増えていく今の状況で読んでいると、臨場感がありました。
以下、多少のネタバレがありますので、お気をつけください。
一か月後、小惑星が地球に衝突するという重大ニュースが全世界を駆け巡っている時のお話です。
突然、人類すべてが余命宣告されます。
東京などのスーパーやコンビニでは、商品略奪行為が起こり、死体がゴロゴロ転がっているような状況。
一人目の主人公は江那友樹、17歳。
父は生まれる前に病気で死んで、母の静香に女手一つで育てられた高校生です。学校ではスクールカーストの最下位層です。
そんな友樹が、全校生徒の憧れの美少女の藤森さんと広島から東京へ一緒に行くことになります。
友樹は心優しく、藤森さんを見守り、藤森さんをレイプしようとしたクラスの井上を殺してしまい…。
友樹の父親は死んだはずだったのですが、実は生きていて…。
もう一人の主人公は同じ時代を生きる日本で最後の歌姫Loco。
Locoも、恋人の大物プロデューサーのイズミを殺してしまいます。
「明日死ねたら楽なのにと、Locoだったあたしはずっと夢見ていた。その明日がついにやってくる」
「なあ、生きてるってなんやねん。あたしはその答えを、いまわのきわまでに見つけられるだろうか」
人間の正真正銘の温かさと終末の世界の燃え尽き感が同時に伝わってきました。
これから、明日が始ればよかったのに!
今までなんで、気が付かなかったのだろう。