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一通り目は通したのですが、本来は積読カテゴリに入れるべき本です
というのも、この本は本文を裁断して豆本を作るために出来ているので、その肝心の工作はやってないからです
少し前に読んだ漫画で、作中で豆本を作るエピソードが出てきたので、豆本を作るってどんなもんかと購入しました
この本から作れる豆本は実に17種にも及び、折本、糸綴じ本、表紙つき本、箱入り本と多岐に渡ってます
本文を含めすべてが印刷されているために、この本だけですぐ豆本を作ることができます
パプリックドメインの小説などから本文は引用されているので、それを参考にして自分の好みの作品を引用しなおして作っても楽しそうですし、豆本の構造を知るレシピ本としても使いやすいはずです まだ作ってないですが
以下、この本とはあまり関係のない二次創作です
閲覧にはご注意ください
(設定、施川ユウキさんの『バーナード嬢曰く。』7巻の豆本を作ったエピソード後に、神林とさわ子が文学フリマに出店して安全ピンの話を領布したとして、さらにその後日の話)
長谷川「あの、すみません、ちょっと見て頂きたいものがあるんです…」
神林「? どうしたの?」
長谷川「このサイトなんですが…」
(小説などを投稿し発表できるサイトの二次創作カテゴリで、某小学生探偵の作品の小説を指す長谷川)
神林「これは…」
長谷川「や、やっぱり、そうですよね…あの頂いた豆本の、安全ピンの作品が…引用というか、設定がそのままと言うか、盗作かも知れないです、よね」
神林「う、うーん…そ、そうかもね、でも、あの博士の発明のピンバッチになってるし、こっちにはないエピソードも書かれてるけど、どうかな…」
長谷川「で、でも、記憶の取り扱いや、涙を流すところなんか、そのままじゃないですか?」
神林「そうかも知れない…うーん、でも、こういう、なんというかグレーな場合って、どうしたらいいのかな?」
遠藤「どうかしたの?」
長谷川「あ、遠藤さん、実は…(ごにょごにょ…)」
遠藤「ううーん、オレも豆本は読ませてもらったけど、この投稿を見る限り、ネタだけでなく、うっすら神林さんの、なんというか文体とか似ちゃってる感じがするんだよね、変えてるけど似てるっていうか」
長谷川「分かります! コナンがどこかフェミニンというか、愛らしいというか」
神林「(ひそかに赤面)」
遠藤「こういうことを相談する窓口って、投稿サイトだったらあると思うんだけど…」
神林「…うん…」
長谷川「神林さん…」
(図書館の扉が大きく開く)
さわ子「おー、おのおのがたお揃いで~」
遠藤「あ、大変なんだよ、実は…」
長谷川「え! あ、遠藤さん…」
さわ子「…どうしたの?」
(さわ子に事情を説明する遠藤、さわ子は激怒した)
さわ子「許せない! 何なのコイツ! 神林がめちゃくちゃ頑張って書いたのに盗作なんかして! どこに通報すればいいの!? 警察!? 裁判所!? 訴えればいいの!?」
遠藤「(やっちまった…という顔)」
長谷川「(遠藤さん迂闊でしたね…という顔)」
神林「…お、落ち着け」
さわ子「落ち着いてられないよ! もういい! わたしが通報するから!」
神林「え、あ、おい、待て!」
(校庭を走るさわ子、追う神林)
さわ子「ぜえぜえ…」
神林「……はあはあ、落、ち着け…」
さわ子「ど、どうして、神、林はそんなに、落ち着いて、いるの!?」
神林「どうしてって…」
さわ子「だって~! あんなに、あんなに一生懸命書いてたじゃん! 悔しくないの!? わたしは悔しいよ!」
神林「………ああ、そうだな、分かった」
さわ子「え!? 何が!?」
神林「…想像するんだ、あの豆本の安全ピンの小説は、お前が書いたものなんだ」
さわ子「……へ?」
神林「いいから、想像してみろ、
お前が書いて、私が製本して、2人で、文学フリマに出した」
さわ子「………、………え?」
神林「そして、今日、ひょっとしたら、その小説を盗作したのかも知れない作品を見つけた、お前が書いた小説が…そしたら、どうする?」
さわ子「………だ、だって小説書くなんてできないし、できたとしてもうまくなんか書けないよ、だから…だから、そんなの盗作する? ホントに、私のかな~って、思う、かも」
神林「そうだよな、そして、私はめちゃくちゃ怒る
お前が頑張って、頭を捻って書いた小説を、勝手に盗用なんかされたら、断固怒る、何するか分からないくらい」
さわ子「……うん」
神林「だからな、今回の件は、あの小説はお前が書いたものだと思って待っていてくれ 私は、お前の小説が盗用されたと思って、ちゃんと怒って、対処するから」
さわ子「……神林……うん、わかったよ」
(その後、投稿サイト内の通報機能に相談した結果、盗用の可能性がある作品は、投稿者が自発的に削除をしたようだった
そして神林は重ねて「ほんとに今度はお前も書けよ」とさわ子に言うのだった)
(バーナード嬢曰く。二次創作小話
『さわ子としおりが校庭で』)