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米中ソに翻弄されたアジア史 カンボジアで考えた日本の対アジア戦略 みんなのレビュー

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紙の本

アジア戦略に必須の一書

2021/12/17 08:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:浦辺 登 - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は江崎道朗氏、福島香織氏、宮脇淳子氏の三者が、令和元年(2019)12月にカンボジアを訪れた際の紀行であり、各氏の専門分野における東南アジア論でもある。第一章の歴史編を宮脇淳子氏、第二章の政治編を江崎道朗氏、第三章の国際関係編を福島香織氏、そして、第四章は三氏による鼎談という構成になっている。
 本書を読み進むにあたって、筆者は第四章の「鼎談」から読み始めた。カンボジアの気候風土を含む現在の姿を見ることによって、各氏が述べる立体的な論が際立ってくると思ったからだ。単なる、物見遊山ではない、日本の対アジア戦略を構築するための旅だけに、各氏がどこに焦点をおいているのかも興味深い。
 鼎談に続いて、第一章の歴史編を読み込む。ふと、カンボジアに特化した歴史を通読するのは初めてであることに気づく。従前、大東亜戦争(アジア・太平洋戦争)でのタイと日本が独立国であり、他の国々は欧米列強の植民地であったという理解に留まっていた。しかし、独立国のタイといえども、イギリスとフランスとの緩衝地帯でしかなかった。その事実に複雑な感情が沸き上がる。ふりかえれば、欧米列強によるアジア侵略、植民地支配が今日のカンボジアの悲劇の源にあることを知らなければならない。
 次に、第二章の江崎道朗氏の政治編。大東亜戦争後に独立したカンボジアといえば、シアヌーク殿下は外すことはできない。ベトナムを巡ってのフランス、アメリカ、中国、ソ連(現ロシア)の武力の均衡を図るため、シアヌーク殿下が政治の舵取りにおいて泥沼を招いた。その中で、大東亜戦争後、カンボジアに残留し、道立運動を支援した旧日本軍の只熊元(陸軍大尉)らが紹介されていることに、一服の清涼剤を得た思いだった。
 更に、第三章での福島香織氏の国際関係編では、中国共産党の一帯一路政策により、東南アジアで繰り広げられる「民族戦」の現実を知る。国境など無視し、東南アジアに土足で侵入する漢民族に、国の根幹が翻弄されている事を知る。もし、これが、日本で起きているならば、日本国の存在はあり得ない。新型コロナウイルスのワクチン接種に翻弄される日本だが、産業情報漏洩問題、外国人による重要拠点の土地の買い占め、半導体工場誘致における水源地の買い占めなど、腰を据えて議論しなければならない。しかし、国会で議論される風もないことに、慨嘆。
 本書の帯にあるように「それは、日本にとって決して他人事ではない」の通り。「侵略」といえば、武力による地域支配しか日本人は想起しない。しかし、砂糖に群がりくるアリの大群のように「民族戦」「歴史戦」という中国共産党の侵略が進んでいることを強く認識しなければならない。その問題提起が本書である。手もとに置いて、折々、読み返すことになるだろう。

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2021/03/14 17:49

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2020/11/20 13:29

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2020/11/10 12:59

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2020/11/19 08:57

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