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好評を博している宝島の「証言」シリーズ。
今回は黎明期の総合格闘技に出場したプロレスラーと、
その関係者たちへのインタビューで構成されている。
登場するのは高田延彦・田村潔司・アントニオ猪木・榊
原信行・中邑真輔・藤田和之・佐藤大輔・川崎浩市・島
田裕二。UWF関係者は高田と田村だけなのにタイトルに
UWFが付く。販売に影響があるのかなぁ、UWFの冠が無
いと。
物心ついた頃からずっとプロレスファンだった僕は、今
でも「プロレスこそ最強の格闘技である」という思いが
消えない。時代は変わり、今プロレスと格闘技を一緒に
語る人はほぼ居ないと思うが、田村・中邑・藤田の3名
はそういうプロレスファンの最後の熱い思いにある程度
応えてくれた名選手たち。彼らが語る「総合格闘技」と
いう未知の領域へ踏み込んだ思い出は、非常に重く、そ
して興味深い内容であった。
もう一つ懐かしかったのは、PRIDEで審判部長まで務め
た元バトラーツのレフェリー、島田裕二氏の記事(ター
ザン山本との対談)があったこと。僕は島田レフェリー
こそPRIDE躍進の立役者だと思っていたのだが、アレ以
降の消息を全く聞かず、かなり気になっていた。今は別
分野で成功しているようで何より。
証言シリーズもこのテーマを出してしまったら、少なく
ともUWFに関する書籍は終了だろうなぁ、と。編集部に
はUWF以外に僕らを惹き付けるテーマを模索して欲しい。
このシリーズ、非常に良いと思うので。