紙の本
背伸びの冒険
2021/02/18 03:11
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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸を舞台に空見の特技を生かし兄弟倹しく暮らす少年の大一番を描いた、高揚感溢れる歴史アドベンチャー。天気予報一つ、遠出一つとっても何とも効率の悪い昔と今を比較し考えさせられる作品。ちょっぴり背伸びの冒険だが子供ながらに使命感を携え困難に立ち向かう少年の姿に勇気が湧いた。所々挟まれる挿絵がとても可愛く、想像の幅が広がった
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「空見」をする少年の物語。
空見=天気予報が難しかった江戸時代、
空見が大好きな少年が、
黒船来航を予測するために空見をする、という
一世一代の大役を担う。
児童書版「天地明察」のよう。
少年ならではの挫折や悩み、友情もあり、正義感があり、とても面白かった…!
黒船来航、江戸幕府、貧しい武士の少年。
これらを児童文学にしてくれるとは!
小・中学生の歴史ものへのハードルを低くしたいとずっと思っていたのですが、
この作品は表紙、挿絵のイラストもとっても素敵で、
内容もわかりやすくて、オススメしやすそう。
主人公の男の子が炭治郎のように素直でいい子だったので、そこがまた良いですね。
読み終わったあとに清々しい気持ちになれるお話でした。
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空見の得意な少年、嵐太郎。今は当たり前に天気予報を見てるけど、昔は違ったんだよなあ、というのと、天気に影響をうける仕事ってたくさんあるんだなあというのを改めて感じた。
登場人物みんな良い人で、嵐太郎もまっすぐな少年でとてもよかった。
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最初に手に取ったときは、時代物だしあまり読まれそうにないと思って読まなかったけれど、読書感想画指定図書になったので改めて読み始めたら、面白いだけでなく、心に響く箇所も少なくありませんでした。
空見の力を買われて奉行所から仕事を頼まれたものの、期待、不安、意気ごみといった感情に押しつぶされそうになっている嵐太郎に寺子屋の恩師、天庵先生は
「これまでためておいた知識を総動員して、事にあたること。自分の力を信じて、信じて、信じぬくこと。そして、引き受けたからには、なにごとにも誠実に。誠実、これに勝るものはない」
と助言する。
そして、
「この世には、どうしようもない大きな力があって、ただじっとがまんするしかないときもあるのです」
と姉に言われてじっとがまんするしかないなんて、そんなのみじめすぎる、と思った嵐太郎の気持ちには強く共感。
歴史の勉強と合わせておすすめしたい。
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令和3年度読書感想画 高学年(4,5,6)指定図書。
表紙のタイトルから「とっぴんぱらりの風太郎」をイメージしてしまい、正しいタイトルが覚えられなさそうな本。黒船がくる時代に天気を予報する空見師の仕事を独学で覚えた嵐太郎は、とある目的の為、幕府のある役所にスカウトされる。才能はあっても人生の経験が少ないため、精神的なダメージを受けたりしながら嵐太郎が成長するお話。
時代設定の割には読みやすく、多くの小学生にも大丈夫そう。光村五年「たずねびと」のめあてにも合致する本。でも、読書感想画にはあまり向いていない印象を受けた。画力があれば、面白いものも書けそうだが…。
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ペリー黒船来航、その日を予測する空見の嵐太郎。
気象予報士の先駆け。
歴史を垣間見ることができるフィクション。少し辻褄合わせ的な描写もあるが、スッキリ爽やか子供が読むのには適していると思う。
#中高生