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ミステリーかつホラーなお話ということで、表紙のコワさにもそそられながら読みましたが…まぁそれなりに面白かったですが、過去に関わりのあった人物にすべて持っていかれる展開にしてはその辺りの書き込みが足りないというか、ページ数の都合もあるのかも知れないですがちょっと物足りない感がありました。ていうか、初めから主人公・雄司の存在感の薄さが気になりながら読んでたんですが、なるほどああいう結末だと仕方ないか…的な(^^; にしても、夕里子にとってはどちらの人生が良かったのかしら…。
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久喜貞市の戦時中の日記が見つかったことから始まる怪異の数々。インパクト大な表紙の火喰鳥が意味するものとは。ラストにタイトルの意味することが分かる小説はままあるが不気味さは際立っている。中盤以降は物語の展開が「あ、こっちの展開?」という流れになり、ミステリーとホラー要素が薄くなるのがもったいないが個人的にオチは好み。蒸し暑い日に読むと不快感もMAXで作品の読み心地が変わってくるかも。意外に淡々と進む内容ながら読ませる力はあり、新人の方ながら次の作品も読みたい。
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前半は面白かった。
しかし、前半の恐怖は極限下の日本兵が
ベースなので著者の力ではない。
最後の著者の考えたヤンデレキャラは、前半の恐怖に比べると薄っぺらくアンバランス。
前作も思ったけど、既存のものを使うホラー作家。
上手に料理してほしい。
ただ、日本兵の悲惨さを使って、このオチ。
著者の限界を見た気がする。
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途中まではじっくり落ち着いた雰囲気で安定して読めていたけど、後半に差し掛かってからいきなり無理矢理感が出てきた。
ラストの結果問わずそこがもっと丁寧に書かれていたなら、もっと面白かったと思う。
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主人公雄司は南方で戦死した大伯父久喜貞市の日記を手にする。読み進めると死者の日記に籠る執念が生と死を裏返し現実の世界を侵食する。死者の生存に不都合な人間が次々消えていく狂気の世界。
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太平洋戦争末期に戦死した大伯父の日記が発見され、同時期にその大伯父の名前が刻まれた墓石が何者かに削り取られる。
だんだんと消えていく登場人物がなんともじんわりと怖い。ミステリでありホラーでありパラレルワールドなSFでもあるような。うまく落とし込んだ作品だなあ、と。
ただ、なんとも読後感がよくない。好みじゃない。イヤミスならぬイヤホラー?まあホラーでハッピーエンドってのもなかなかないんだろうけど。でもホラーな厭さじゃないんだよな。生々しい寝取られ不快感。
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表紙を書き下ろした、もの久保というイラストレーターに惹かれ購入し積読にしてしまっていたのを後悔した面白さ
コインの表裏 現実ともうひとつの現実 出だしから騙されていたのかそれともこれもまた異なる面での現実なのか。
そんな感じの妙な、得体の知れない毒気に溢れた虫が這ったような感覚を味わえた為星5
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信州で暮らす久喜家に起きる二つの異変。一つ目は先代の墓が何者かによって傷付けられていたこと。二つ目は戦時中に書かれた大伯父の日記が突然届けられたこと。日記に込められた生への執着、密林で見かけた火喰鳥に関する謎の記述。故人の遺志が現実を侵食し始めた・・・。
なぜか統合された横溝正史ミステリ&ホラー大賞の令和2年大賞作。話の引き込みはものすごく良かった。日記に書かれたヒクイドリを巡る記述から、やがて現実にヒクイドリの影が見えてくる恐ろしさは素晴らしい。一方でミステリー要素はや薄めで謎解きらしい謎解きはあまりない。明らかに異質な存在に対して巻き込まれ抵抗していく主人公たちを描くパニックSFの要素の方が強く感じられた。
勿論終盤でこの物語に仕掛けられた裏の様相が提示はされるのだが、中々飲み込みにくい内容だった。ヒクイドリというモチーフの不気味さが最高だっただけに残念。
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日記への「籠り」によって人が影響を受けて、世界がどんどん改変されていくところが面白い。多次元世界ホラーって感じか。残酷なシーンがあるので、映画では見たくない。
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う〜ん…
前半はどうなるの?どうなっちゃうの?って期待して読めたんだけど、最後は読みが足りなかったのか理解できなかったなぁ…パラレルワールドなの??
ミステリー&ホラー&SF的な感じなんですかね
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表現力はあると思うが人物像が薄い。奥さんを筆頭に話の展開に都合よく人物解釈が変えられていく感じがした。その分後半から終わりまでが何だかなあ。アワアワすんなり流されて終了な印象。
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「お前の死は私の生」。ミステリかホラーか…と読み始めたら、世界を改変する生存競争になるとは。
一気読みでした。
貞市側に付いた彼の目的は明らか過ぎるのだけれど、それでもラストのいけしゃあしゃあ感は物凄かったです。
愛する人でも、「この世界の彼女は間違ってる」と思ったら躊躇なく消してしまえるの怖いな。
死者の「生きたい」という執念が現実を侵食して塗り替えていく。北斗の能力が、貞市の念を増幅して現実を改変する力を与えたんだろうか。つよい。
貞市が死者であるという現実を持つ人が一人一人と失われていくけど、どの時点で?とか、元から居ないことになってる??となるのはとても怖くて、凄惨描写よりもこの欠けていく方にゾッとしました。
貞市が復員するなら、藤村さんも伊藤さんも復員しない。藤村さんの火事描写は怖かった。
結構早い段階で、貞市の弟・保が「もう遅い」って言ったの、これから起こることの予測がなんとなくついていたんだろうな。
保は戦死した長男の代わりに家を継いでいた次男、だけれど長男が生存しているなら復員しているんだろう、それなら家長は長男になるだろう…。これまでの人生は戻って変えられるんだろう、兄の日記に文字が追加されていくように。。
ヒクイドリ、縄張り意識が強くて、侵入者には蹴りで闘うそう。
貞市は「私が生きている現実」を縄張りとして、邪魔なものは排除していたんだろう、夢や現実で。
反貞市たちは懸命に抗ったけれど、現実は貞市のものになってしまった。その世界には反貞市の残滓みたいな悪夢や幻覚はあるけれど、貞市と北斗には敵わないということか。
「私は守る」。キツい。
装画がもの久保さん。「不穏な田舎」な世界の絵、好きでした。素敵な装丁に寂しい気持ちになってしまいます。
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幽霊的な怖さより生きてる人間の方が怖い。
奥さんはあれで幸せになれたのか気になる。
奥さん側の物語が読みたい。
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うわぁ……。(←読み終えた感想)
妖鳥モノといえば10年以上前に読んで忘れられない「神鳥」というホラー小説もかなり印象的だ。神鳥を読んでから攻撃的で大きな鳥がひどく苦手になった。本作は鳥の描写がやや少なめなので、もっと鳥の怖い描写が欲しかったかも。
ホラーのようで途中からミステリっぽい謎が気になり始め、明言はされていないが「ヒクイドリ」がなんなのか、と考えて読むと胃のあたりがつらくなってくる。
それだけでなく後半はSF的な恐怖が押し寄せてきて、これもまた私にとってはとても好きな要素だからたまらなかった。鈴木光司のループを思い出した。存在がなくなる恐怖。世界が反転してしまう…その辺の怖さを妄想したしたことがあるひとなら壮大な恐怖を感じられるかもしれないけど、ひとを選ぶ作品である気もする。
前半はテンポが遅く、終盤は早すぎた。
読み終えてしまうと物足りなく感じるのでもう一度ところどころ読み直したら色々合点がいってすっきりした。
また鳥が出るSFホラー読みたい。
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pixivでイラストを見てジャケ買い。
ホラー味は薄いと感じた。
最終的に重なるふたつの現実の概念バトル。FGOでやったところだ!
「私」の世界は剪定されたんだね、かわいそうに…