紙の本
中国の時代
2021/04/02 09:30
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投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
近い将来の中国の力がよくわかり、よかったです。世界の中での中国の存在感に気を配りながら、付き合っていく必要がありそうです。
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もう25年以上は追いかけていますが、中国事情にも詳しい副島氏による最新本(20212発行)です。米国大統領選挙の予想は外してしまったようですが、これはコロナの勃発や、米国内でのマスコミやIT業界の民主党への肩入れが効果的だったのかもしれないなと思っています。
中国の発展を疑問視する本が散見される中で、副島氏はずっと中国は発展し、いずれは米国に代わって覇権を取ると主張しています。今まで米国で勉強し働いていた中国人が帰国を始めていて、中国の発展に寄与しているとのことです。GDPで米国を抜いて世界一になるのもそう遠くないようです。中国が日本のGDPを抜いたのがつい10年ほど前だったと記憶していますが、すごい勢いの中国には目が離せませんね。
以下は気になったポイントです。
・YouTubeの親会社はグーグルである、グーグルは、GAFA+MS、すなわちビックテックと呼ばれる巨大IT企業5社の一つである。彼ら自身が大新聞を資本所有している。ニューズ専門の放送局「MSNBC」はマイクロソフトがNBCを持っていることを示している。ワシントンポスト紙はアマゾンが買収(p6)
・中国はドイツから買った2隻の当時の最新鋭の大戦艦である「定遠」は撃沈され、もう1隻の「鎮遠」は日本軍に拿捕、この後、日本海軍に編入されて日露戦争の日本海海戦などに出撃した(p45)
・アメリカ国防総省は6月に人民解放軍と関係が深いとみなした中国企業20社のリストを公表、8月後半に11社、12月には4社を追加、さらに12月8日には、商務省が中国企業59社をブラックリストに追加した(p53)
・私たちが常に掲げるべき標語は「アジア人同士戦わず」である、「何があろうとアジア人同士で戦わない、戦争だけはしてはいけない」である(p66)
・おそらく2024年には中国は超大国アメリカのGDPを追い抜くだろう、2020ねんにはアメリカの8割程度(16.5兆ドル)まで追いついてきた、日本は2010年に抜かれて、5兆ドルである。中国の特色ある社会主義とは、資本主義の仕組みと金融市場での資金の作り方を、硬直した社会主義(生産財の私有の禁止)の中に嵌め込んだもの(p79)
・コーポラティズム(開発独裁)こそ、今の中国で採用されている制度思想である。商品価格や労賃の決定も、市場原理半分、統制半分で実際にはできている。資本主義的欲望を野放しすると、過度の金融バクチに見られるごとく必ず株価の大暴落のようなものを引き起こす(p83)商品の価格が統制されて、かつ自由な競争から生まれる価格体系を中国は併用して維持している(p84)人間の能力はけして平等ではない、ことを鄧小平は理解したのが、中国が今の大成長を遂げた真の理由である(p87)つまり、剰余価値(付加価値)を生み出せるのは、有能な人間だけであり、大多数の人間は価値を生まない(p90)
・日本のスズキが偉かったのは、ずっと中国にくっついて一緒に小さな自動車づくりを中国でやった。だから中国はスズキを大事にする。トヨタは80年代に逃げたので、もう一回中国に進出するときに非常に苦労した(p119)
・これからの時代は、暗号通信に���量子力学と、それを応用した量子コンピュータと量子暗号の技術が欠かせない(p132)量子コンピュータは「同時に0と1の状態で作動する」ことができる、忍者のような計算方法をとる。量子が「粒子であると同時に波動だから」(p135)
・2012年に権力を握った習近平は、人民解放軍を解体、再編した。そして中国はアメリカ(2020年)よりも早く、宇宙軍を作り全土にある核兵器の集中管理と運用権限を握った。それまでの7大軍区から、5戦区に陸軍を再編したときに権力を奪い取った。宇宙軍の上に、サイバー宇宙軍(通信ハッキング)を作った。2012年3月に起きかかった薄熙来クーデターを叩き潰した。(p140)
・IT企業大手の百度も、EV車産業の方に舵を切った。中国政府も環境汚染対策でEV車を強力に推進している、おそらく都市部のバスやトラックのような大型車をEV化することが先行するのではないか(p159)
・2022年の第20回党大会にて、習近平は3期目(さらに5年)をやり、デモクラシーに移行する計画を立てる。アメリカでは2022年に株暴落が発生し、ドル支配の弱体化が起きて、2024ねんにドル世界体制が崩壊し、2026年にはアメリカは国家分裂となる。(p208)
2021年2月13日作成
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<目次>
まえがき
第1章米中のあいだで今起きていること
第2章中国は自立、独立路線を走り続ける
第3章本気でアメリカを追い落とす中国の最先端技術
第4章新たな火種を抱える中国金融内乱
第5章中国の未来に巻き込まれる世界の今後
あとがき
中国に関しての記述は正しいと思っている
この200年くらいは欧米の時代であったが
中国人に言わせれば、3000年は世界の中心で
あったというし、今後はそうなると思っている。
30年前に初めて中国に行き、そこから毎月のように
出張し、駐在もして、肌感でわかる。
パックス・チナの時代は、あと数年後である。
(パックスなのか。。?)
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中国の成長、特に社会主義国でありながら民主主義的な考え方を組み合わせている点でうまくいっていることはわかった。
が、いまのわたしには難しくて何度も寝落ちしながら…なんとか最後まで読み終えた