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家族である前に、みな一個人である。
家族を守ることができなければ、
それぞれが自分を守って
生きていくしかない。
それでも最後には
ひとつになれて良かった。
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んー、なんで今まで寺地さんを知らなかったんだろう。この本も、なんだか題名が某お笑い芸人の本のタイトルに似てんなと思いつつ買ったんだけど。午後から本屋に行って、しばらくは寺地三昧になりたいなと。
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嘘をつくことで家族のバランスをとっているんだなと思った。これはどの家でもあることだと思う。家族の縁はどんなに嫌でも切れないのだから。
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すごいヘビーな話だと思うんだけど、淡々とまるで他人事のように物語は進んで、何も解決せず、何かが変わるきっかけも事件もなく、許しが与えられるわけでもない。ただ、たくさんの時間をかけて、ゆっくりと怒りや悲しみがが擦り切れる事や、思いが育まれるさまが、かかれている。
不思議な作家さんだなぁと思う。
猫はでてこない。
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家族のそれぞれが好き勝手に生きているようななかで迷いながら生活している山吹。歳を重ね家族の本当の姿、想いを知った後に感じるもの。なかなか上手く付き合えなくても大切なことは事実で、目に見えないものも存在として確かにあり自分を支えてくれている。身近にある感情だったり何かに対する疑問だったり寺地さんの作品はそこを掬い取ってくれる。だからこれこらも読んでいきたいと思える。
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山吹くんの少年時代から大人になるまで。
こんな壮絶な家で育って、やさしい心を持っている山吹くんは、すばらしい。
山吹くんと頼ちゃんの関係も、なんか好きだな。
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羽猫家は、みんな「嘘つき」である――。これは、破綻した嘘をつき続けたある家族の素敵な物語。寺地はるなの人気作、遂に文庫化!〈解説〉彩瀬まる
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どうしてもわからない事は、わからないまま受け止めておくことも出来る。その存在を、認めることは出来る。
良い悪いではなく、在るものとして受け入れて、それぞれが生きていく話。
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人生に絶対的な幸せも、正解もない。そう思うと、少し生きるのが楽になる。
最後に刊行記念エッセイとして書かれた言葉は、物語を紡ぐ人たち全てが抱いている矜持だと思われ、物語に救われている者として、深く共感する。
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よかった。家族揃って遊園地へ行き、家族写真を撮ることができる家族になった羽猫家の人達。嘘をつくわけは色々あるけれど、そのままでいつかわかりあえたらいいのかもしれない。
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雲のようにふわふわとした母と、浮気中の父。夢ばかり追いかけている祖父と、噓はつくけれど比較的まともな祖母。そして、自分の気持ちに正直な姉。
そんな破綻した羽猫家の、長男山吹の成長を、5年ごとに追って書かれていた。
大人たちはいったいどこを向いて生きているのだろう。
だけど、心にポッと灯がともるような一文が見つけられる。
何か大事なことがたくさん隠されているような気がして、さーっと読み飛ばすのがもったいないと思ってしまった。
山吹のつく噓は優しさに満ちている。
世の中は、親という肩書きを背負って、きちんと立っていられる大人たちばかりではない。人間の正直な気持ちを、きれいごとで覆い隠すことなく書かれていて、気持ちがよかった。
みんなそれぞれに自分の物語を生きていて、愛せなくても、その存在を認めることはできるのだから。
みんなが幸せになれてよかった。最後まで読んでよかった。
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(山吹や紅ばかりでなく)破綻した家族からこぼれ落ちた人たちがどうにかこうにか居場所を見つけてそれぞれそれなりに納まっていくお話。
架空の犬は何度が登場するけど、嘘をつく猫って何だろう?小さいころからその場しのぎの嘘ばかりついていたというお父さんの淳吾のこと?怪しい店をやっている澄江お祖母ちゃんのことでしょうか?
何となくほのぼの終わった感じがしますが、個人的には(多分当人たちにとっては大きなお世話なんだと思いつつも、)西と東の魔女が哀しい話だったなぁ、というのが感想です。
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頼ちゃん好き。紅ちゃんも好き。全員辛いし全員悪くないし、だからこそ辛い。誰も責められないのが1番辛い。けど幸せになれてよかった。
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【父はいないし、母はずっとあんなふうだし、祖父は目の前にいるが、心がここにない。祖母は、と訊ねるまでもない。しばらく留守にしているのだ。】羽猫山吹8才から、39才。1988年から2018年。章と章。行間に横たわるのは年連のヘンテコでも欠けていても紛れもなく愛がある【家族】の物語だ。【山吹は、知ることができない。母の心の変遷を。祖母の思いを。】【それでも、かかわることはできる。寄り添うことも。どうしてもわからないことは、わからないまま受け止めておくこともできるのだ】
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バラバラな羽猫家は六人家族。それぞれが嘘をつく。でも読み進めるうちに時間はかかったが家族になった。途中、やり切れない思いもあったが結局は嘘がやさしさだったのかも。