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「教師がモデルとして読むことを示すためには、まず教師自身が本を読まなければなりません。」
「なかには、ブックトークについて二つのことを恐れている生徒がいるものです。すなわち、読むことと人前で話すことです。本について話すのが当たり前だという感覚を生徒がもっていると、私は思っていません。なぜなら、彼らの多くは、教養の高い大人が自分の読んだ本や経験について話している様子を見たことがないからです。」
教師が本を読み読書家となることが何よりも大事だと感じた。
生徒にとっての身近な大人が教師なのだから、読書家のモデルとして、今、何の本を読んでいるのか、何の本を読み終えたのか、何の本を読むのを途中で止めたのか。そういうことを授業の5分や朝のSLRの5分でも使って、生徒に伝えることで、読む文化を醸成するための土壌をつくることに繋がるんじゃないだろうか。
仕事をしながら読んでいけるかな……
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教育者の第一目標は「読むことが好きになる気持ちを育てていくこと」。
つまり、生徒を「読書家」にすることである。
そのための教師の役目は、生徒が読書家としての自己イメージを形成できるようにすることである。
これらが本書のメインテーマであるが、その機軸となるものは、授業では生徒はそれぞれ自分の読みたい本を持ち寄り、「ひたすら読む時間」を設けるというもの。
これを実現するためには、今の授業に対する考え方を根本から変えなくてはならない。つまり授業の概念を「ハック」する必要がある。
本書は具体的な方法をいくつも提示してくれる。
その中で印象に残っているものが「ラウンドテーブル」と、本書で紹介されているオープンエンドの評価方法。
一つ目の「ラウンドテーブル」とは、生徒たちはある一つのテーマに関する別々の本を読み、その後テーマについて話し合うというもの。
二つ目は「週に一回、読んだ本いついて理解したことを示す何かを提示しなさい」という評価方法。
いずれも取り入れたら、生徒は目を輝かせて授業に取り組むだろう。
学習指導要領の国語科目標なんて、主体的な読書なしでは絶対に到達し得ない。その意味では、最も現実的で合理的な教育方法だ。
国語の授業を「ハック」する。その手立てと勇気を本書から与えてもらった。
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やはり読む時間を授業内に作ることは大事だ。読書家を増やすにはカンファランスが重要だ。実行するのみだ。
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読書家を育てるための方法。
学校が舞台で、どう子どもたちを本好きにするか、読む習慣を身につけさせるか、読書家にするかということが書かれていますが、家庭でも参考にできることがたくさんありました。
本を読む習慣、文化を身につけるには、環境を整えることが大切。
本を読みなさいと言うだけで、子どもが本を読むようにはならない。
そして、大人も読むことが大切。
という部分に、なるほどと思うと同時に共感。
読書の枠から外されがちな、コミックやファンタジー小説についても寛容で、そこから読書の世界が広がる可能性を示してくれていることが個人的に嬉しかったです。
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「本書原著の副題を直訳すれば「教室を読書家の文化(a culture of readers)に変える五つの方法」となります。教室が「読書家の文化」となるのを阻んでいるのは何か。著者のドーソンさんは、①教師が教科書をカバーすることばかり気にかけていること、②教師が文章に対する生徒一人ひとりの反応に目を向けていないこと、③教室での話し合いや様々な情報源から集めた事実や考えをコピーする力ばかりを重視していること、をあげています。本書は、教師がこのような事態を「ハックする」(修繕する)ことによって教室が、読むことの好きな生徒に満ちた「読む文化」になると主張しています。
生徒たちが自分の好きなことに熱中するのは「当たり前」ですが、教科書教材に読むことは生徒の皆にとって「当たり前」ではありません。皆が読むことを好きになるには、つまり教室を読むことが当たり前の文化にするにはどうすればよいか。どのようにして自分がひたすら読み浸ることのできる本を見つけることができるようにしていくか。ひたすら読み浸り続けることのできる環境をどのようにつくっていけばいいのか(アナログでもディジタルでも)。そして生徒が読書家になる道を歩むのに私たちはどのように伴走していけばいいのか。本書はこうした問いに正面から取り組み、教室を読むことが当たり前になる「読む文化」とするための五つの取り組みやすい方法を示した本です。」