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書店関係者、これ絶対好きなやつ。
小説だったら、恋が生まれてるやつ。
でも生まれないやつ。
書籍への偏愛と異文化コミュニケーションとオタク同士の拳での語り合い。
選書って異能力だと思う。もっと誇って良いしもっとお金取っていいしもっと使われて欲しい。
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面白い…!
まず私がまだ産まれてない時に出版されたこの本を、増補版として世に出してくださった方に感謝したいです。
翻訳の妙もあるが、著者のユーモアが素晴らしく、時々ふきだしながら読んでいたのが、終盤の急展開…
良くできた小説が伏線を回収するが如き"イギリス文学はここにあるのです。"に涙がでた。
映画化されないかな。
と思ったらされてた。やっぱりな!
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会わずしてここまで交流できるとは。お互い共通の興味の対象(本)があってやりとりが手紙ってのが大きいと思う。近すぎず遠すぎず。相手を気遣いながら。人と人の仲っていうのはこうやって深まっていくのだなとその過程が見える。こういう繋がりを持てるのはすごく豊かだ。ライブで知り合った人との関係に近いなと思った。折々で思い出したり気にかけたり時々やりとりをする感じが。
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ロンドンの古書店に勤める男性と、ニューヨーク在住の女性脚本家との二十年にわたる交流を描く書簡集。後日譚「その後」を収録した増補版。〈巻末エッセイ〉辻山良雄
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後日譚を付け加えた増補版ということなので、図書館で予約。懐かしい本。
扉に1969年のマークス社の写真が掲載されている。昔の文庫本にはなかったような気がする。
30年以上前に読んだときに感じたのと同じ暖かさが伝わってきたが、今回、再版するにあたり追加した後日談は、やはり入れない方が良かった。
加えて、訳者本人か、江藤淳のために下訳した人の趣味なのか、妙に手紙文の雰囲気を出そうとして、くだけすぎた日本語が、ちょっと古臭いというか、こんにちの翻訳技術に慣れた目には、もう気持ち悪い。著作権が切れた時点で、光文社あたりが若い翻訳家を起用して、いまの日本語にすればいいのに。
と思いつつも、画面で本を読むのが普通になった若い読者には、背革の装飾表紙本などは、歴史資料写真の世界なのでしょう。この小説で、その昔の紙の本を懐かしむのもいいでしょうが、同時に、ネットのつながる世界では、電子書籍の増加で、絶版で読めないということが少なくなり、まして著作権の心配が少ない古典は、Gutenbergなどで見ることができるようになり、NYやロンドンのような大都市でなくても、地域に関係なく自由に読むことができます。ただし、ネットにアクセスするデバイスや通信環境を持たない人たちは、ますます取り残されます。
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古本屋店員とお客さんの書簡でのやり取りがほっこりする。文書内からその時の世界の情勢がうかがえて、どの時代も戦争などがあり決して楽なことばかりではないけれど、心温まる交流がひっそりと行われていたことがすてき。
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ニューヨークの脚本家とロンドンの古書店との、20年に渡る書簡集。
本の注文を通して、互いを尊重し交流が深まる様子に、心温まる。
ドラマのような幕切れに驚いた。
物語は苦手という著者が、脚本を書き、物語のような書簡集を編んだ構図がシニカル。
読み心地はハートフル。
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増補版が出版されたので早々に購入。前作は注文者ヘレーンと書店担当者フランクのやりとりにただ仄々としていたが、今回は事情もあって一文字一文字辿るように読んだためか、ヘレーンの英国文学への造詣の深さ、フランクの確かな知識、そしてヘレーンの米国人らしい遠慮のない言動とフランクのジョンブルぶり(後半は軟化するが)そして何より孤独・寂しさが以前より感じられた。それに気づいてか否か(気づいていたと思うが)、後半のフランクからの手紙には家族の話題が多いなとも。増補された部分は後日談であり、本書が世界各国で幅広く受け入れられ、愛されたことがわかる。日本でも増補版が翻訳出版から51年、文庫版出版から36年を経てまた新たに増補版という形で出版されるほど長く愛されていることが嬉しい。検索してみると、出版形態別、装丁別に集めておられる方も。そんな方々にヘレーンの言葉を借りた呼び掛けたい「同志よ!」
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暖かい手紙のやりとりは読んでいて微笑ましく尊かった。
解説の後にある、この物語のその後がまた素晴らしかった。
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図書館から届いたのは昭和59年に発行された本だった。ニューヨークに住む本好きの女性とロンドンのチャリング・クロス街84番地にある古書店マーク社との手紙のやりとりで、読んだけれど、訳が古いせいか全然中身が入ってこなかった…
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米国ニューヨーク在住の脚本家のヘレーン・ハンフ女史と英国ロンドンのチャリング・クロス街84番地にある古書専門店マークス社のフランク・ドエル氏との20年に渡る書簡集。本を愛するもの同士の間での本に対する温かい愛情が感じられる。大戦後まもなく、ニューヨークから本の問い合わせをした女史に、丁寧な温かい対応をした書店員。それに感激して生活物資が乏しかったロンドンへニューヨークからハムやら缶詰を送る女史とそれに感激感謝する書店の人たち。江藤淳の訳で、ハンフ女史のおちゃめな物言いが読めます♪
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古書店スタッフとあるお客との往復書簡。
二十年に渡り大西洋を越えて交わされる手紙と本。
本を通じて、会わずとも互いを信頼し合う。
本屋のあり方として憧れるし、それは凡ゆる人間同士の豊かな関係にも通じるだろう。
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最高。
本を注文するニューヨーク在住の女性脚本家と、本を送るロンドンの古本店勤務の男性(ときどき同僚や奥さんも)との、1949年から約20年間続いた往復書簡。
ユーモアのセンスに溢れ、高まる感情をリズムよく言葉に乗せ、照れながら感謝を述べる女性。そんな女性の本への深い愛情と少しの悲しみをしっかり受け止め、おだやかに親しみをこめて返事をしたためる男性の言葉、ふたりの想いがどうしようもなくいとおしい。
こんなに楽しくて温かいやりとりがあるだろうか。手紙が終わったとたん、自分のことのようにさみしくなった。そのくらい、読書中の幸せの高揚具合がたまらない。
中高生のとき、手紙が流行っていた。「手紙が流行っていた」!なんて素敵な時代だったんだ!30歳くらいのとき、中学時代の私との手紙のやりとりを全部とってある友人の家で一緒に読み返したら、おもしろくてなつかしくて、どっちの感情でも涙がちょちょぎれた。
今の時代の若人の交流だって、いろいろと良いこともあるんだろうけども。少なくとも手紙は良い。とても、良い。
この本が最初に出たのは1972年だが、私が何年か前にある人から受け取って持っていた古いのは、80年発売の新装版。今年、増補版となって文庫が発売され、読むしかないなと迷わず買った。温かくて、なつかしい。本の最後にある後日談の温かさと私の古い本のなつかしさが、なんとなく、重なった。
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ロンドンの古書店に勤める男性と、ニューヨーク在住の女性脚本家が、本の購入を介して二十年にわたり交わされた手紙。
ただの書簡集でありながら、世界中で愛され、舞台にもなり、繰り返し出版・上演されるほど人気。
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へレーンの冗談がきついようで実は愛情が深く、可愛らしい。最後が突然すぎて驚く。へレーンの古本への愛着が文字越しに伝わってくる。自身は脚本で生計を立てているという境遇については、どのように感じていたんだろう、と思う。