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コロナ対策
2021/05/19 07:48
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投稿者:中村 - この投稿者のレビュー一覧を見る
難しい問題ですねぇ。
日本は、やはり危機管理が、足らないなぁと思いました。
今からでも遅くないので、緊急事態の際の私権制限も考えざるを得ないと思いました。
野党の反対意見ばかりでは、前進しません。
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R3.2.22~2.23
(きっかけ)
・著者が辛坊治郎氏の番組に出演し宣伝されていたので気になった。
・ネット購入
(概要)帯より
日本は新型コロナ対策優等生国だ。
テレビで真実を訴え、恐怖をあおる報道に異論を唱えてきた医師で元厚生労働省医系技官の専門家が日本人が知るべき本当の問題を書く。
(目次)
第1章 感染症の基本法則
第2章 報じられない本当の問題点
第3章 日本に必要な感染症対策
第4章 厚生労働省と日本医師会の大罪
第5章 医療崩壊を防ぐために
第6章 感染症から国民を守れない法体系
第7章 ワクチン接種の注意点と科学的根拠に基づいた対策
(感想)
世界の論文と事実をベースに、分かっていることと分かっていないことを明らかにし、こうすべきではないかという提案のある一冊。
高齢者に対する防衛・治療に関する提言や、感染から復帰したものを盾として社会活動を行う案など大変面白く読ませていただきました。
もう少し数字多めの内容の方が納得しやすいように思いましたが、よくよく考えると逆に分かりにくくなるのかもしれませんね。読みやすくバランスが良い一冊です。
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一都三県における緊急事態宣言の2週間延長が宣言されたことを機に、改めて新型コロナウイルスについて勉強しようという機運が高まり購入した本書。エビデンスの重視や各国との比較など、信頼に足る記述をされている。集団免疫の知識や厚労省や日本医師会、法制度などシステム面の欠陥など得られたものも多い。
何より、ここまでの自粛を余儀なくされた国民に対して、感染拡大を国民の努力不足に帰すような議論は誤っていると強く感じた。努力でなんとかなるという旧態依然な態度が自粛の長期化や一部の医療関係者への負担の偏りになってはいないか。
新型コロナウイルス感染症との付き合いすらチャンスと捉え、学んでいくことが重要だろう。
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勉強になりました。
と同時に様々な疑問が浮かび上がります。
厚労省が表に出て説明しないのは何故なのか?
医務技監は何の為に増設されたポストなのか?
菅首相は保険医療のプロではないし、分科会の尾身茂氏は行政の代表ではない。
尾身氏が経済学者の意見を取り入れ、重症者病床を増やさなかったのは何故なのか?
日本はICUが少ない、医師1人に看護師2人の体制なので看護師も不足する。
去年の夏に既存の病床をICUにする法整備の時間は十分にあったのでは?
日本医師会は人工呼吸器を扱える医師やスタッフを掻き集める努力を十分に行えたはずでは?
地方自治体の連携について、厚労省や日本医師会はどの程度努力しているか?
一切やってないとの声もあるが。
重症者用ベッドをフル活用させる為、指定感染症2類から5類に移す作業をいまだにできてない自治体はないか?
三度目の緊急事態宣言について菅首相が「申し訳ない」と言っているが、謝罪すべきは厚労省や日本医師会ではないのか?
災害派遣医療チーム(DMAT)はなぜ蚊帳の外なのか?
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豊富な知識は参考になるが、筆者の主張は、テレビで見ていても分かるように思い込みが激しく、納得がいかない部分も多い。
現在の日本の医療逼迫は、厚生労働省と日本医師会の怠慢が招いたものだという筆者の指摘は、その通りだと思う。
一方、筆者が主張する「社会規制を緩和しての集団免疫の獲得」は、ワクチン接種が進んでいる国でもなかなか感染拡大を止められない現状を見ると、難しいのではないか。
また、この本は、ワクチン接種が始まり、デルタ株の感染が拡大するよりも前に書かれたものであり、情報が古い部分がある。
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著者は、米国CDCで働いた経歴があり、厚生労働省医系技官を経て、パブリックヘルス協議会理事長を務めている。著者が新型コロナに関しての国の問題点を指摘している。現在の新型コロナ対応の全体像が俯瞰できる内容だった。
日本の新型コロナ対応の問題点は2つ。第一に、パブリックヘルスの観点が欠如していること。第二に、厚生労働省と日本医師会の怠慢のツケ。
日本は、パブリックヘルスの観点が欠如している。パブリックヘルスは「公衆衛生学」のこと。患者を治療する「臨床医学」とは違った観点で考える学問。パブリックヘルスでは集団を基本として考えることに大きな違いがある。
例えば、パブリックヘルスの考えでは、若い人に重症化する人がいても、ごく稀なら重要視しない。しかし、臨床医学では一人の患者である以上問題視してしまう。感染症などは大きな集団で医療を考える必要がある。パブリックヘルス的に正しいのは「若い人でも死亡することはある。しかし確率は低い。それより、重症化や死亡率が高い高齢者に重点を置くことが必要」という見方になる。
これはワクチン接種にも当てはまり「ごく稀に起こる死亡に至らない副反応より、得られるメリットの方が大きい」と考える。
日本はパブリックヘルスの観点がないので、ワクチンの重要性が希薄で、政策もエビデンスを基に行われていない。
新型コロナで最大の問題は、厚生労働省と日本医師会の怠慢により医療ひっ迫を起こすこと。緊急事態宣言が発令される理由は「医療ひっ迫を起こす」から。しかし、新型コロナ発生から1年以上経っているのに、コロナ対応の病床数を増やす対応をしてこなかった。このツケを行動自粛という形で国民が払わされている。
医療崩壊とはICUがいっぱいになってしまうこと。日本の医療機関は病床数は世界でも多いが、ICUの数が少ない。患者数が少なくなり余裕のあった時期にICUを増やすなど対応をしなかった。さらに対応する医師も集めない、病院も増やさないという怠慢ぶりだった。
厚労省の医系技官が本来主導して対応の意思決定をするべき。現実では、感染症専門家である尾身会長が表に出ているだけで、政府の代表者の姿が見えない。海外では専門知識を持った技術担当者が責任を担う。今は責任者不在の状態。これでは政策が前に進まない。
すぐに行って欲しい対応は、緊急性の少ない業務はやめて、病床と人を確保する。オンライン診療、オンライン処方を増やす。都道府県を超えた患者の搬送を行える様にする。これらを行うことで、医療崩壊を起こさないようにする。
感想
医療ひっ迫が起こるのは、厚労省と日本医師会が対応を怠ったからと理解できた。責任者不在で意思決定する人がいないのがそもそも問題なんだと思う。官僚が責任を取りたくないという状況を生み出しているのは、自分達が失敗を許容する精神がないからかもしれない。有事の対応は「先のことはわからないが、今わかっている科学的根拠に基づいた対応をすばやく行うこと」が重要だと思う。それには失敗が伴うもの。失敗をしながらよりいい方向へすばやく変わっていく精神が必要だと思っ��。
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2021年38冊目。満足度★★★☆☆ 2021年2月発売。後から7月に発売された『ゼロコロナという病』(共著)の内容に共感したので、先に出ていた本書も読んでみたもの。結論から言えば『ゼロコロナという病』だけ読めばいいかな。より時系列で新型コロナに関する各国の政策対応等含めて知りたい場合のみ、読めばいい。