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本当に100話続くなら途方もないな、と思ってたけど、確かにこの世の業を100個も集めるとやばいことになりそう。
なかなかに人の業を感じるはなしを読ませた後にこれはぞっとする。
富次郎頑張れ。おちかの幸せと安寧も守ってくれい。
表紙も挿絵もかわいいのに、二転三転して真相がわかると怖ってなるお話ばかりだったな。
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素敵な表紙です。一つ一つの題材をよく見ると、とても不気味で怖いもののような気がするのですが、色使いやら線の使い方やらでなんとも温かい。あんじゅうのしみじみとした温かさもあったけれども、この表紙の絵は寂しげだけれどもほっとします。
聞き手が変わり、小旦那になって、同じ明るさでも黄昏時を過ぎた暗がりよりも、かはたれ時の手前の暗がりのような明るさを感じるようになりました。聞き手のもっているものの違いによるのでしょうか。
今回の3編は私の好みによく合っていたと思います。このシリーズでは時々、読み返すまでとても時間を必要とするような話がありましたが、この度はすぐにでも読み返したくなるような、何度でも読みたいようなお話でした。
どこぞの小藩に伝わる話、というのが好きなのですが、その中でも、火炎太鼓は面白いものと思いました。多分、救いようのない理不尽というものが少なかったからだと思います。
一途の念では、切ない話ではあるけれど、それを語り手の粋な雰囲気が上手に覆ってくれています。
魂手形、ラストの場面を含めて、明暗の使い方がさすがです。これぞ変調百物語という感じ。
小旦那になってからの語り口の変化とこの本のラストで、おちかのもつものの深さ、切なさがなおさら濃く暗く印象付けられたように思います。
帯にあった「この世の業を集めるうちに大事なものがきっと見つかる。」この後の展開を信じ、待っています。
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富次郎になってから親しみやすくなった。おちかちゃんのその後のお話も出てくるし、そのうちまとめて読み返したい…と前の巻でも思ったのだった。電子で合冊版買ったことだし!
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怪談モノだけど、ほのぼの江戸情緒に浸って楽しめる。でも期待値高いだけにモノ足りない。宮部サン「あやかし」シリーズもいいのですが、そろそろミステリーいかがでしょうか?
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シリーズ七作目、聞き手が替わって二作目、ですかね?
本作、今までと装丁の趣きが違うな、と最初に思いました。これまでよりもパッと目につく配色で可愛らしい。本文中にも沢山挿絵が入って楽しいです。
『火焔太鼓』
蝙蝠は脳内で松重豊さんをキャスティング。年齢上過ぎ? まあ、昔の人の方が大人っぽいからいいか。
あれ? この『筆墨硯問屋 勝文堂』って見たことあるぞ? と思って調べたら、『桜ほうさら』に登場していたんですね。と言うことは、『きたきた』にも出てましたっけ。
活一は空豆顔と言うことで下膨れなんですかね。キャスティング難航。サンド伊達さん、ミルクボーイ内海さん、霜降りせいやさん、ノンスタ井上さん…辺りでしょうか。手代頭だから結構年配かな?
中村新之助。30歳。こちらは最初、鈴木亮平さんが浮かびましたが、年上過ぎましたね。次に浮かんだのは松田翔太さん。しかし筋骨逞しい、面長なイメージはない。美声と言うので玉木宏さんも浮かびましたが、歳が違いすぎる。次に間宮祥太朗さん。歳も近い。割と肉付きも良く、がっちりしていそう。第二候補で古川雄大さんも挙げておきます。ちょっと線が細いか。
誠に失礼ながらよしはオカリナさん。
何でしょう。普段それ程好きでもない食べ物でも、文章で読むと美味しそうに感じます。これはいつもそうで、食べ物の描写が巧い作家さんが好きです。
殿は『うる星やつら』のラムちゃんのお父さんしか浮かばないです。由寿之介は吉沢亮くんかな。17歳は置いといて。イメージとして。
ふむ。沼は煮えたぎっているイメージでしたが、ざぶんと入って行った樫村さん、無事なんですかね。ちょっとでも命に関わりそうですが……。
そして、「あの法螺貝が吹き鳴らされた日」。私は翌日にお城へ呼ばれて行って、そのまた翌日の話だと思っていたのですが、もう少し時間空いてるんでしょうか。「覚えていますか」と言うくらいですしね。
怪談としては、切ない、哀しい話でしたね。仕組みとしては説明がつかない部分もあり、ギョッとしますが。
『一途の念』
最初、おみよは小野花梨ちゃんをイメージしましたが、伊藤沙莉ちゃんの方がしっくり来るかも。
このシリーズ、聞き手が富次郎になってから日常の描写に活気が出て、その辺りがとても好ましい。旨いもの好きと言うのもポイント高いです。因みに私も富次郎と一緒で団子は砂糖醤油派。みたらしが一番好きです。
おみよ、16歳か。そうなるとまたイメージが変わってきますね。本田望結ちゃんかしら。
おみよの話。やるせない。気鬱になる展開ですね。
お富美のやりようが胸糞悪すぎて、夏栄が気の毒すぎて、お腹が痛くなりました。
お夏は木村多江さんのイメージかな。伊佐治は……もっくん、とかですかね。もう少し小柄かな。料理人ぽくないかも。役者よりも男前の料理人。病を抱えて窶れていく姿も色っぽい人。難しいですね。唐沢寿明さん、竹野内豊さん、東山紀之さん……。木村さんと並んで似合うのは東山さんかしら。
ヤツガシラみたいな顔ってどんな顔。鳥���中でもわざわざヤツガシラを選ぶって。
それにしても、おみよ、場所替えしちゃいましたか。残念だけれど、仕方ありませんね。まるっと全て知っている人が度々顔を見せたらずっと忘れられませんし。忘れるべきかわかりませんが、吹っ切れないから。
『魂手形』
おお、これはめでたい。
愛されてますね、おちか。
さて。今回の語り手は70歳の小粋な爺様です。うーん。小柄で浅黒いって言うので寺島進さんが浮かびましたが、まだまだお若いですよね。6代目三遊亭圓楽さんとかどうだろう。髪も眉も黒いイメージですけれどね。
お竹、思ってたのと違った! もっと嫌な継母か? と想像していましたが、かっこいいですね。20歳過ぎとのことですけれど、脳内には久保田磨希さんが浮かんでいます。
斜な目付きになって吉富の顔を見た、と言うところ、脳内で某巨人漫画の某イェレナさんを思い浮かべてしまいました。私あのコマが本当に怖くて。話がそれました。
誤植発見。“見に言ってくらぁ”、正しくは“見に行ってくらぁ”でしょうね。
いやはや、このお話面白い。シリーズ化できそうなくらいです。
船乗りの魂さん、某漫画のタンノくんを想起させるなぁ。
本作は比較的さっぱりとして、あまり恐ろしくない話ばかりと思っていたら、ラストは気になる終わり方ですね。一応夢オチ、と言う風に納得してはいましたが。今後深刻な展開になっていくのか??
横恋慕した居候の方が怨魂になってそうですがね。
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2021.10 今回も良かった。宮部さんはあっちの世界に住んでるんじゃないのかと思ってしまうくらいに、じわる物語でした。
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三島屋変調百物語シリーズ。今回も不思議な物語が盛りだくさんです。
「火焔太鼓」では登場する「ぬし様」がなんだかユーモラスでほっこりします。けれど最後まで読むと……怖いというか、悲しいというか。そして、物語を聞いた後の富次郎の苦悩がわからないでもないというか、身につまされる気がしました。
「魂手形」は実に痛快な物語。吉富もお竹もとんでもなく素敵なキャラクターだし、終盤のあのシーンが気持ちいいったら! 穏やかな気分にさせられる部分もあるし、ラストでは少しばかりぞくりとさせられる点もありましたが、総じて楽しい物語でした。
ただ、「一途の念」が……物語の展開は先行きが気になって面白く読めるものの、他の物語にに比べると不思議だと思えるものがほぼ登場しません。それがいきなりあそこであんな真実が明かされてしまって、愕然とするほかありませんでした。まさかそんなことって。その衝撃が大きかった分、これが一番恐ろしくもあり悲しくもある物語でした。ただし、愛情に満ちた物語でもあったんだよね。それがあんなことで壊されてしまったことがひどく腹立たしいです。
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「火焔太鼓」悲しかったー。そこまでしてぬし様は居ないといけないの?中には最後まで嫌がった人もいるだろうに・・・。よしの心中も想像すると辛いです。
「一途の念」ちょっと?だいぶ?嫌な話だった。富次郎だから語り手が話せた話かな。おちかでなくて良かった。
「魂手形」第二話とは打って変わって明るめな話。鯔背な吉富と女丈夫なお竹の存在がいい。おちかのおめでたも分かってこれでもっと幸せに、と思ったら、出たよ商人が。この先の富次郎とおちかが心配。
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このシリーズも早いもので第七弾。
おちかから聞き手を代わり、未だ奮闘中の”小旦那”こと富次郎が、今回は三人の語り手と相対する。
長年に渡り胸の内に隠し続けた秘事を、洗いざらい語り尽くした後の晴れやかさは相変わらず。
特に今回の語り手たちはとても好感の持てる三人で、富次郎もこうした良き出逢いから成長していくのだろう。
「語って語り捨てろ。聞いて聞き捨ててやるから」
富次郎のセリフも頼もしい。
それにしても”魂”と一口に言っても色々あって驚いた。迷魂、哀魂、怒魂、怨魂…と実に様々。
そして人の業の深さや思いの強さを推し量る難しさに、富次郎のみならず読んでいる私も切なくて泣けてきた。
富次郎も、手探りながらも徐々に聞き手が板についてきてますます期待が高まる。
そして三島屋の祝い事の嬉しさよ。
いつもは冷静なお勝の、歓喜の踊りは私も見てみたかった。
そんな三島屋の幸せに影を落とす不穏な存在…。
嫌な胸騒ぎを覚えつつ、無事を祈りながら第八弾を待ちたい。
三好愛さんの挿絵が可愛くてユーモラスで良かった。
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三島屋変調百物語7作目。
今回は全体的に話が短めで読みやすかった。
今回は怖いというより切ない話だった。
だいぶ富次郎の聞き手にも慣れてきた。
次作に期待。
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夜は読まないと決めているシリーズなので、中々進まないが、今回は3話なので。それぞれに哀しい。おちかの近況に触れたお店の方々の反応に泣き笑い。
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今までの中では、怖くないけど、そのぶん(?)後味も悪くない。宮部みゆきさんは文章も読みやすくて本当に良い。
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やっぱり面白い!火焔太鼓と一途の念の切なく悲しい話の後の魂手形、ほっこりなラストに商人…作者の思い通りに踊らされてしまう。小旦那の優しさやおちかよりちょっと頼りない様なところがしんみりする。おちかに元気な赤ちゃんが産まれますように!次が今から楽しみ(^-^)
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三島屋シリーズ最新刊。
聞き手が富次郎に代わってからは
その人柄のせいか、おちかの時より
語り手も聞き手もその内容もあっけらかんとした印象。
勿論皆切ない話ではあるのだけれど
そこにうまく風を通している感じ。
[図書館·初読·7月5日読了]
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三島屋変調百物語のシリーズ。
摩訶不思議な力であらゆる火災を鎮めるという神器「火焔太鼓」にまつわる悲しくて切ない物語と、団子売りの娘が語る、両親についてのこれまた悲しい物語「一途の念」
最後は表題の「魂手形」
木賃宿の亭主が昔の泊り客について語る。
その客とは、成仏できずにさまよっている幽霊と、その幽霊をうまく成仏できるように導く水先案内人。
なぜだかふたりと交流のできる宿の息子(語り部)は、最初は恐る恐る仕事として接しているうちに、二人の事情も少しづつわかってきて、同情を通り越して憤怒にかられ、最後には幽霊になり替わり復習を果たし、幽霊は無事成仏をするという、怖いけれどこれまた悲しくて許せない話。
この話は、この語り部についてより深く掘り下げ、生い立ちから子供時代、後妻に入った母親のこと、結婚してからのことなど、不思議な物語とは別に、周辺の事柄が細かく描かれていて、中々読ませる短編になっている。
また今回、装画や挿絵のイラストが何ともかわいく、目が二つちょんちょんと付いただけの丸い物体や、お化けみたいのが暗い水の中に浮いたり漂ったりしています。
復讐の化身となった猿(ましら)も怖いというより愛くるしい。
全編重くて暗い内容なのに、このイラストにほっとしながら読み進められた。