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投稿者:ななな - この投稿者のレビュー一覧を見る
皆、価値観が変わるって書いてあるから変わったとか
言っとかないと自分が可笑しいと思ってしまうから皆これを読んでから変わりました☆*。とか言ってるだけ、結局何も変わってない。俺は何も変わらなかった。
誰も救われなかったし、
結局排除されたまますっきりもしないし
価値観も変わらない。
こんなので変わったとか元からLGBTに対して大した感情はなかったし考えてこなかっただけ、
八重子にも始終イライラする。
YouTubeになった子供は結局どうなったんだ。
全てが思考で終わってる
モヤモヤするし読まないほうがいい
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投稿者:はなまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
話題の作品なので読むのを今か今かと心待ちにしてました。
ですが個人的にはう〜んという感じでした。
喉の奥に何かもやもやがつかえてしまう様な作品でした。
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包丁でグサグサと刺されているというよりかは、鈍器でガーンと重く殴られているような感覚がした。
そのくらい、読み進める度に自分の想像力の乏しさを咎められているようだった。
でも、それらは私に向けられた言葉であり、私から発せられた言葉でもあった。
多様性、無敵の人、繋がり、季節、おめでたさ、明日死なないため。印象的な言葉と言い回しが沢山あった。
自分には爆弾のような存在が、他人からしたらそんなことないのかもしれない。逆も然りで、物事に対する捉え方なんて無数にある。その後どう行動するのかも、選択肢は無数にある。
だから結局、人は他人のことなんて本当の意味で理解できないんだなと思わされた。
自分が正義だ、マジョリティだと信じて疑わず思考停止するのは論外だけれど、でも、自分の視野の狭さを認めて、寄り添うことは無駄ではないのかもしれない。
「3分の2を2回かけると9分の4。マジョリティに立ち続けることは立派なマイノリティである。」
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読んでてすごく疲れたし、ものすごく時間がかかった。
朝井リョウ、すごいな。頭ん中。
ほんと最近やたら多様性とか聞くよね。でも、私ここまで考えたことなかった。こういう性癖の世界とか考えたこともないような、ごく普通な世界しか知らなかった。
あのプール、私の旦那知らなかったよ、世代の問題なのかもしれないけど。
すごい大作。まだ頭がついていかない。作家10周年かぁ。この人まだまだ進化していく、アップデートしていくんだなと感じる一作だった。
しばらくして頭落ち着いたら再レビューしたい。
…そしてスターを読んだ時の自分の感想が、
読んでて疲れただった笑。疲れさせてくるなー。いい意味でね
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audibleで読了
読後、胃にずっしりくる
人間描写のえぐみすごい
正欲という言葉から想定していたのは
まともでありたいという欲求かなと思ってたけど、それだけじゃなくて世間的に正しい欲求とそうではないものを分ける言葉だったんだな
あり得ないなんてことはなくて自分の想像できる範囲だけが世界じゃないということ
分かりあうためにお互いを見せ合うことができるのは世間の普通からはずれていないから
わかり合いたいという気持ちも大事だけど、踏み込まれたくないと思う人に自分が見せたのだからあなたも見せろと迫らないようにしないといけない
神戸八重子のストーカーっぷり、寺井啓喜の自分の正しさを疑わない狭い視野、藤原悟の結末
夏月の章の朗読者さんが読む、まじウケる、意味わからんが不快すぎて上手いなと思った
顔面の肉が重力に負けていくってセリフが頻出で耳に残る
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自分の浅はかさにぶん殴られた感覚に陥るし、自分をぶん殴りたいとも思ってしまった。
けど、どこか救われた自分もいた。ああ、不安に溺れそうになりながら、その不安の中をもがきながらも生きていいんだって。
帯の高橋源一郎さんの、「みんなのヒミツ、暴かれた。朝井さん、やっちまったね。どうなっても知らないから。」っていう言葉が本当にこの本を表している気がする。世の中の出来事を、人間の感情を裏側を全て言語化して詰まっている。
正直この作品は世の中の人全員に読んでほしいと思ってしまう。少し形は変わってしまうが、映像化などもして色んな人に届けてほしい。
最後の大也のシーンは脳内で映像が浮かび上がってきた。
朝井さんは、生きている人全員をハブることはしない。なんでこんなにも物事の裏側まで考えることができるんだろう。朝井さんの思考力、想像力に感服。
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今ままで、疑問を持つことがなかったことに対して、こんなにも奥があるんだと自分が、社会がいかに表面的なんだということを感じた。けど、同時に自分も何らかの形でマイノリティに入るのかなと感じ、誰もマジョリティな人なんていないんだからと少し安心させてくれた。
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いただきもののプルーフで初朝井リョウ。
勝手にちょっとコメディ青春小説の人やと思って食わず嫌い。
いや、なかなかに黒いな。「多様性を認める」とか「言うは易し、行うは難し」みたいなところをえぐって来ててなかなかの読み応え。
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誰もが普通でないこと。
理解をし得ない、しようとしない、存在すら知らない領域があること。
昨今乱立する「多様性」「平等」「規制」の違和感の正体を教えてくれる。
いや、違和感があることを気づかせてくれた。
同著者の小説を読むのは2冊目。
「あ、そうだ、こんな終わり方をさせる人だったな」と思い出した。
余韻よりも突き放された気持ちになる。
今読むべき本と称するには簡単だけど、私はネガティヴだから永遠に誰かのテーマになり得る1冊だと思う。きっと、絶対この世の中全員がラクに生きられる日なんて来ない。
正也の言葉で思い出した。
私個人としては多様性よりも震災時に殊更叫ばれた「絆」にずっと違和感があった。被災者は気の毒に思うし私も募金した。助け合いは大事だし有事には助けられたい。でも、急に差し伸べられた手が気持ち悪かった。命の瀬戸際に本当に必要なのは「繋がり」と理解できていても、強制的に全国民が絆の一部だと輪を組まされたことが。
大也が教えてくれた。感謝したい。
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溜まりに溜まった大也の鬱憤が噴き出すところが全てかなと思った。理解しているつもりで全然分かっていない自分に気づかせてくれる良書でした。
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冒頭の事件で多様性と小児性愛者の話かなと思ったら予想の斜め上をいく作品だった。
世の中は屈強な男性を中心にまわっていて、女性である自分はそれだけでマイノリティだと思いながら生きていたので、生きづらさを抱えるそれぞれの登場人物に共感できる部分はあった。
終盤、八重子と大也が互いの思いをぶつけるシーンは、どちらも間違ったことを言ってないと思う。
大也の勝手に生きるからほっといてほしい、理解してもらおうとは思わない気持ちも分かるし、
八重子の話さなければ分からない、誰でも窃盗や他者を一方的に消費してはいけないという意見にも賛同した。
どんな人でも生きていれば複雑な感情を抱くけど、それを否定せずにどうやって折り合いをつけて生きていくかが大切だと思った。
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読み終わって、う〜ん…と唸る様な気持ちになる。
多数派にいる中で多様性を語るのはなんて軽い事なのだろう。
自分の想像範囲でしか考えられない。
そんな多数派を前にして、多数派でない人達の生き辛さや諦めの気持ちが伝わってくる。
それでも繋がりを求めているという事に救われる。
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2021年4月30日読了。
●自分はまともである、正解であると思える唯一の
拠り所が“多数派でいる”ということの矛盾に。
三分の二を二回続けて選ぶ確率は九分の四で
あるように、“多数派にずっと立ち続ける”ことは
立派な少数派であることに。
●この世なんて分からないことだらけだ。
だけど、まとも側に居続けるには、
わからないということを明かしてはならない。
●「同情してもらえるってわかってる過去明かして
生きづらかったね辛かったねって、そんなやり方に
俺を巻き込もうとするな」
「自分が想像できる“多様性”だけ礼賛して、
秩序整えた気になって、そりゃ気持ちいいよな」
「お前らが大好きな“多様性”って、
使えばそれっぽくなる魔法の言葉じゃねえんだよ」
「自分にはわからない、想像もできないようなこと
がこの世界にはいっぱいある。
そう思い知らされる言葉のはずだろ」
「多様性って言いながら一つの方向に俺らを導こう
とするなよ。自分は偏った考え方の人とは違って
色んな立場の人をバランスよく理解してます
みたいな顔してるけど、お前はあくまで“色々
理解してます”に偏ったたった一人の人間なんだ
よ。目に見えるゴミ捨てて綺麗な花飾ってわーい
時代のアップデートだって喜んでる極端な人間の
一人なんだよ」
「自分はあくまで理解する側だって思ってる
奴らが一番嫌いだ」
「お前らみたいな奴らほど、優しいと見せかけて
強く線を引く言葉を使う。私は差別しませんとか、
マイノリティに理解がありますとか、理解がないと
判断した人には謝罪しろとかしっかり学べとか
時代遅れだとか老害だとか」
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自分の視野の狭さを思い知らされた。
自分は色んな人に理解があります、理解しようとしていますと思っていたが、それすらもマイノリティの人にとっては苦痛につながることもある。そんなことを考えるきっかけになった。余計生きづらくなった。でも自分のことを理解してくれる人がいる自分はとても幸せな人間だと思えたし、そういう身近な人を大切に生きていきたい。
また最近の「多様性」という言葉がもはや流行と化し、こぞって企業やメディアが扱っている、現代社会の言葉にできない居心地の悪さ、気持ち悪さを表してくれた一つの作品。自分が思っていたことを書いていれば、またその逆も書いていたりして。想像力というか、なんというか、すごいものを読んだなという感想。
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『男性で、五体満足な異性愛者』に生まれ落ちた自分から見た社会が、あるいはその見方自体が、本当に「正しい」ものなのか?登場人物の立場は変われど、1行1行問いかけられ、冷や水をかけられ続けている感じがして終始ヒリヒリとした読書体験だった。
「多様性」の素晴らしさや、逆に危うさを語るニュースや論評はわく目にするが、小説として接することでより他者の、当事者の立場に感情移入して読むことができたと思う。「頭では理解している/知識としては持っているつもり」の防御線を飛び越して感情をダイレクトに揺さぶる傑作だった。流石朝井リョウ。。。