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Ⅰから読んできて、いよいよあと1冊。SFとして展開も面白いし、学術的な裏付けは私にはわかりませんが、理屈も通っているような気がしてしまいますし、実に楽しいお話です。ただ、最終的にどうしても気になるのが、太陽系が三体人に征服される以前に、地球が実質的に中国人に占領されている未来の方が恐怖でしかない・・・
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待望の最終章、1ヶ月前から発売されていたのか!
最近、本屋は全く行かなくてKindleでずっと本を読んでいたから、気がつかなかった!
あまりにも壮大で、かつ細部にもこだわりがあるため、イメージしやすくて、すぐに物語にどっぷり入り込んでしまう
読みながら、この世界観にワクワクが止まらず、かつストーリーに衝撃を受けながら、あっという間に読み終えてしまった
やっぱりこのSFストーリーは、自分が今まで読んできた、観てきたものの中で1番だなって、改めて思った!
下巻をめちゃくちゃ読みたいけど、これが最終巻と思うとちょっと寂しいという気持ちもある、まあすぐに読んでしまうだろうけれど(笑)
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次元を超えてきた!
ページを進める度に圧倒され続けた小説は三体以外に出会った事がない。
もう他のSFでは満足出来ないのではと不安になる。
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本書は文明衝突というテーマでのテキストだとようやく理解できた。
宇宙規模の、しかも時間軸は300年を超えるから話が壮大すぎて見えにくくなるが、文明衝突というテーマに絞って読めば、発生からの経過、人々の反応、生み出す結果についてが考察されているということがよくわかる。
そしてこのテキストが興味深いのは、文明衝突を中国人がどのように受け取っているかを読み取ることができるから、本書が世界的なベストセラーになっているのではないか。
1453年、東ローマ帝国の首都コンスタンティノープルはオスマントルコ帝国の攻撃の前に陥落寸前にあった。
教皇コンスタンティノス11世の前に、魔女を名乗る娼婦が現れる。
彼女は、遠くの何かを手にすることができ、彼女はそれを証明のために、地中深くに封印されていた秘宝を手にして見せた。
教皇は彼女に、オスマン帝国のスルタン、メフメトの命を奪うよう指示した。
その時の星の並びが、彼女に魔術を与えたかもしれなかった。
三体危機後、航空宇宙の女性エンジニア程心は、国際惑星防衛理事会戦略情報局にて階梯計画の実行に取り組み、その結果を知るためにコールドスリープの眠りについた。
そして目覚めた世界では、階梯計画は忘れ去られていて、彼女は暗黒森林抑止を発動するための執剣者の候補に推薦される。
長く執剣者を務めていた羅輯は、この世界では三体世界と人類世界に対する強大な力を持ち、安定を阻害する不気味な存在となっていた。
程心は人々から、三体世界と人類との調和のための執剣者として期待され、彼女は二代目の執剣者となる。
羅輯からの暗黒森林抑止のスイッチを手渡され、程心が二代目の執剣者となった瞬間に、三体世界は動いた。
水滴が宇宙に向けた暗黒森林抑止アンテナを破壊した。
人類は三体世界に対する抑止手段を失い、苦難の道が始まった。
最終巻、下巻に続く。
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4.5
友人から「三体の続き届けるよ」と言われた時に「?…。読み終わってるよ」と返事した。
ルオジーの「暗黒森林抑止」によって三体文明の侵略を退けた三体Ⅱのラストは、実に見事なエンディングとして記憶していたから。
「続き」って…。
あれ以上描くことあるんだろうか?
とことん参りました。(笑)
アホほど長い感想を書いてしまう程のめり込みました。 まあ感想と言うよりは、余りにも壮大で複雑で…そして素敵なので、書く事によって理解を深めかったと言う事です。
結局、最後に感じたのは、
ルオジーや他の面壁者、そして程心等にその時々で向けられる「人間の感情」という、全くもって整合性も、モラルも存在しないもの…
それと対極にあると思って来た「物理法則」…
言い換えれば「真理」…と呼ばれるもの(光の速度や次元の概念)がいとも簡単に崩壊して行く衝撃。
「絶対に変わらないもの」なんて存在しないという真理だった。
前作において…
ソフォンのジャミングによってすべての呪文を封じられ、絶望の淵に沈んでいた人類だったが、三体艦隊の索敵を装い宇宙空間に無数の水爆を配備し「その爆発によって三体星系の座標を全宇宙に公開する」というルオジーの脅迫に屈した三体文明と地球文明との間に暗黒森林抑止が成立する。
〇第一部
時は遡り、人類が面壁計画に則り四人の面壁者を選出した頃…
末期癌に侵された男・雲天明は、図らずも手に入れた巨額の資産を使って、大学時代共に航空宇宙工学を学び、秘かに想いを寄せ続けている女性・程心に遥か彼方の恒星・DX3906を贈り、その後、安楽死によって人生を終える決意をする。
同じ頃、面壁計画と並行して、三体艦隊に向けて探査船に人類を載せ送り込むという驚天動地のプロジェクトが進行していた。
だが、ソフォンによって物理学の進歩を阻害されている現状では、光速の1パーセントという絶対条件のクリアーは困難を極め、その可能性から送り込めるのは「脳」のみという結論に至る。
その階梯計画の発案者こそ天明が星を贈った愛すべき人・程心だった。
そして程心はこの計画の遂行者に天明を推挙するのだった。
後悔の念に苛まれる程心をよそに、全ての試験をパスした天明は計画の任務遂行者となった。
天明の脳の摘出が遂行され、贖罪の念に駆られた程心は天明の後を追うように冬眠によって未来へと旅立つ決心をするが、宇宙へ旅立った天明の脳は、探査機のトラブルによって予定軌道を大きく外れ、永遠に宇宙を彷徨うデブリとなってしまう。
〇第二部
暗黒森林抑止の成立後、
地球艦隊壊滅の最終決戦を辛くも生き延びた「青銅時代」と、ベイハイによって逃亡した「自然選択」の追撃に派遣された「藍色空間」の二艦は、地球への帰還命令を受信する。
そして、暗黒森林抑止から11年、人類の英雄として迎えられると信じ地球同期軌道に到達した青銅時代だったが、クルーの誰一人地球の土を踏むことなく第一級殺人罪及び反人類罪で逮捕さ��てしまう。
青銅時代クルーの決死の通信で地球の裏切りを知った藍色空間はフルパワーで太陽系から逃亡を図るが、重力波送信システムを搭載した「万有引力」と「水滴」二機の編隊によって追撃されることになる。
その48年後。
暗黒森林抑止によってソフォンの呪縛から解き放たれた地球の科学が、様々な技術革新によって飛躍的な進歩を遂げた結果「恒星」の持つ価値に変化が訪れていた。
とりわけ程心の所有するDX3906は.二つの惑星の発見によりその価値が急騰していた。
国連はその恒星の買戻しのため、程心を260余年に渡る冬眠から覚醒させる。
恒星の所有権を残し2つの惑星を売却した程心はその資産で会社を設立するが「執剣者」の座を狙う元上司・ウェイドによって銃撃されてしまう。
執剣者とは…地球と三体文明を同時に破滅させるスイッチを握る者…即ち現段階ではルオジーを指す。
そしてルオジーの高齢化と、ご都合主義でコロコロ変わる人類の思惑によって、次なる執剣者が選出されようとしていた。
そして程心はその有力な候補者だったのだ。
悩んだ末に執剣者となる決断を下した程心。 だが…
暗黒森林抑止を成立させうる唯一の基盤(大前提)である「抑止度」・・・
ルオジーの抑止度は90パーセントを優に超えるものだった。
即ち、2つの世界の戦力的バランスはルオジーと言う、たった1人の人間に支えられていたのだ。
そのため、三体世界は60余年に渡って辛抱強くこの時を待っていたのだ。
ルオジーから程心へと赤いスイッチが手渡されたその数分後、地球上の全ての重力波発信システムは水滴により一瞬で破壊されたのだった。
そして同時に、宇宙空間にいる2隻の宇宙船にも水滴の攻撃が下されたのだ。
そして、程心がその赤いスイッチを押すことは一度も無かった…
◯第三部
二世界間の抑止が瓦解した後、三体艦隊の地球到着に備え、一年の期限内に地球上の全人類のオーストラリア移住が宣告される。
そして1年後、さらに大陸の完全封鎖と電力供給の停止が決定し事実上の皆殺し宣言がなされる。
絶望の淵に叩き込まれた人類…
だが、その地球に突如歓声がこだまする。
宇宙の塵と化したはずの「万有引力」から重力波が放たれ、三体文明の座標が全宇宙に公開されたのだった。
なんと、逃亡中の藍色空間クルーは、執剣者移譲直後の攻撃を受けた際、三次元空間と四次元空間の歪曲ポイント(四次元のかけら)を発見しそれを利用して水滴を破壊したのだった。
さらに万有引力を乗っ取り制圧した上で、二隻の全クルー千数百名の合議により重力波を放ったのだった。
人類による復讐の一撃から三年と十ヶ月、三体星系は跡形もなく殲滅した。
暗黒森林理論自体を被害妄想とする楽観論者を一蹴して…。
三体世界の滅亡から3日後、智子の呼び出しを受けた程心とルオジーは「地球文明があらゆる文明にとって脅威にはならない」という声明を送信する事の可能性を問うが、智子は「可能」とした上でその具体的方法論には答えてくれなかった。
一つの可能性を知り得た事でさらに混迷を深める人類。 迷走し、宗教に縋り、やがて智子に対する要求は懇請となり懇願となった。
そして、再び新時代の聖母マリアに仕立て上げられた程心は、自らの命を断つ決心をするが、智子から最後の別れを告げる為の誘いを受け再び訪れると、あの「脳」単体となり宇宙に消えた雲天明からの伝言を受け取るのだった。
宇宙空間の太陽と地球のラグランジュ点において、ソフォンの監視の元再会する二人。
「王宮の新しい絵師」。「饕餮の海」。
そして「深水王子」。
天明によって語られた三つの御伽噺に隠されたメッセージとは…
果たして、天明は人類の救世主となるのか?
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ラダー計画
最大限に質量を小さくするために、脳だけを送り出して、あとはあちらの世界の技術進化にかけるという天外な作戦。
三体3では、すっかり変わった地球環境、人間の姿をしたソフォンなど、打って変わっている。
執剣者としてのルオジーの偉大さ、程心の弱さととも取れる部分、雲天明のいいやつさ。
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最初の脳を抜き取る魔術の話がこうつながるとは…!ってなった 四次元空間とも関係ありそう
民衆の感情がコロコロかわってヤバかった たった数年で考え方が180度変わっちゃうの、自分でもよくある
プレゼントの星が三体人の住処になるのかなぁと予想してるけどどうなんだろうな
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パート1、パート2より更にアイデアがてんこ盛りで、それが目まぐるしく展開する。ここまで読んできて、この作品の楽しみ方がわかってきた。
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表紙は一つの星の崩壊場面である。これが地球ではない保証は何処にもない。
上巻を読み終わった。ホントにSFなのか?上げて下げて、上げて下げて、もう一度上げて。普通これで物語を終わらすでしょ?未だ半分なの?
このシリーズ全体に言えることなんですが、ケレン味たっぷりなんですよ。SF理論部分はついていけない程に専門的なんですが、ストーリーは作者か若い時から浴びて来た〈最近の〉小説や映画が基になっているに違いない。
例えば、本書の1/3を占める第一部は、ほとんど韓流恋愛ドラマです。
「三体危機」が世界的に知れ渡った頃、独身の一介の研究者が末期癌で死にそうになっている。そんな時に友人がやってきて「あのときのお前の一言で俺は億万長者になれたんだ」と言ってポンと300万元くれる。男はそのお金で自分の癌を治せないと確認すると、学生時代の片思いの女性のために、北斗七星のそばの5.5等級の恒星をプレゼントすることを思いつく。三体危機の下、国連が資金集めのためにそんな詐欺紛いのことまでやっていたのである。その女性は匿名のプレゼントに小躍りして喜ぶ。お互い天文学徒だったので、プレゼントの価値はよくわかるのである。一方、優秀なその女性は、三体世界に人間の「脳」を送り込むという「階梯計画」の担当者だった。男は安楽死法のもと、死のうとしていた。正にその時、男の前に片想いの彼女が現れる。「安楽死法は、階梯計画の候補者を見つけるために作られたのよ」。おゝこの気持ちのすれ違い!!彼女は、男のことが何故か気になり候補者から外してもらうように画策するが、すればするほど男の候補的確%は上がってゆく。女性に、男がプレゼントの渡し主と知らされたのは、男の「脳」を乗せたロケットが三体艦隊に向けて発射された後だった‥‥
ベタベタの恋愛ドラマじゃないか。
ところが、これが壮大なSF展開の伏線かもしれないのである(多分そうだろう‥‥)。
女はあくまでも美しく描かれて、男はあくまでもカッコよく描かれる。大衆や政府は情勢次第で敵になったり、味方になったり目まぐるしい。
ちょっとあざといぐらいの大衆文学である。あと一巻、どう決着つけるんだろ。
‥‥ところが、直ぐにも読みたいところなのに、手元に下巻がない。数日前までは予約ゼロだったのに、今日見たら私含めて予約が3人。まるで本作のように先が見えない。次のレビューは1.5ヶ月後ぐらいになるかな。
不気味なのは、序文にあたる「『時の外の過去』序文より抜粋」という文章である。かつて作者が引用したことのある『銀河英雄伝説』の真の主人公は、ラインハルトでもヤンでもなく実は「後世の歴史家」であるというのは、ファンの中に一定支持のある定説である。その段でいくと、突然出てきたこの『時の外の過去』という書物(?)は、自ら「過去に起きたことではなく、今現在起きていることでも、未来に起きることでもない」と説明している。勿論、その言い方自体が伏線なのは間違いないが、私が言いたいのはそのことではなく、この未曾有のベストセラー小説の全体構造を示しているとも思えるからである。そのことの言及は、次巻に譲りたいと思う。
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三部作の第三部前半。
第二部で描かれた「面壁計画」の裏で進行していた「階梯計画」の発案者である程心が、今回の主人公。第二部の終わり方が素晴らしかったので、その後に何があっても尻すぼみではと思っていたのだが、第三部も負けないくらい面白い。人類と三体世界の関係性、人類自身の変遷などまさにSFだと思う。下巻が楽しみ。
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中国のSF小説『三体』シリーズ第3巻の上です。
三部作として完結となる死神永生ですが、1巻の文化大革命時代から遠い未来までの筋がしっかりと通っていることに驚愕しました。
航空宇宙エンジニアの程心と学友だった雲天明、三体文明が制御する日本人型ロボットの智子がキーパーソンとなります。
2巻の黒暗森林で確立された冷凍保存技術によって西暦を生きた何人かは未来でも生き、新人類が築く地球世界に影響を及ぼしました。
その際の重要人物であった無名の学者であり面壁者の羅輯と、三体艦隊を前に太陽系からの逃亡を企てた章北海の影響が今回色濃く残っています。
羅輯の静かなる戦いが功を奏して、地球文明はお互いの恒星系所在地を全宇宙に暴露する自爆装置によって三体文明との暗黒森林抑止を構築します。
これにより地球世界は三体世界から進んだ基礎科学の提供を受けることとなり、両者の技術面はいずれ拮抗することが予想されていました。
反対に三体世界は地球世界の文化を輸入し、地球で映画を上映するなどの芸術面における進歩がありました。
しかし、暗黒森林抑止を作動させるスイッチを握る人間の後継の際に平和は突如終わりを迎えます。
例えて言うならば、科学技術は外見であり文化は内面を表しているのだと感じました。
人類が軽々しく提供していた娯楽のような文化でさせ、結果として三体人にとっては最高の教材となってしまったのです。
嘘や欺瞞や謀略という凶悪な概念を、彼らは人類から受け取ったのです。
加えて太陽系を脱出した宇宙船の“藍色空間”と“万有引力”の非人類の動向が注目に値するところで、彼らの存在が地球文明と三体文明の今後にどう影響するのか気になります。
下巻にも期待します…と締めくくろうと思いましたが、最後に作中の人物に一言残したいと思います。
智子、もしくは智子を制御する三体人、あなたの性格が恐ろしい程に一番人間らしい。
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三体三部作最終シリーズ突入!
第二部で三体世界にマウント取って一件落着で次はどんなストーリーになるんだろうと思ってたら、まさかの逆襲、からの人類捨て身のカウンター。原文がどうなのか定かでないけど、ちょくちょくあるまさに宇宙的感覚な表現は文学的香りが芳しく、ちょっとしたロマンスも引き続きエッセンスされており、ほんと重厚感のある作品です。
二転三転のストーリーにもう月並みですがページを捲る手がとまりません。でも、専門的な四次元な話とか技術の話はへーって感じで理解できず流してます、それでも面白いのはもうずるい。下巻もワクワク。
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だいぶ文体に慣れてきたのか、平穏な場面でも伏線だったりかすかにある不穏な記述を感じ取り「ああ、危ない、気をつけて!」とドキドキしながら読んだ。これまでは話の流れに翻弄され続けていた。
それでも鮮やかな場面の変化と物理の法則や現象に頭を沸騰させながら、充実した気持ちで読んだ。
著者はサディズムの塊だと思う。『三体2』も無慈悲であったけれど、本書の無慈悲さはまた別のもの。人が痛めつけられる表現が苛烈で厳しい。ただ痛々しいだけでなく、極限に近い状態に追い込まれた人々の心理を反映した行動が随所に記述されていることで、それによる人の死が現実感を持って迫ってくる。
物理の話も面白かったのだけれど、それ以上に人の心理や行動についての考察が興味深かった。
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SFは、いい意味でほら話と再認識した。SF好きなら今回のほら話も最後まで読み切れると思う。ただ、前巻、前々巻と比較すると、ずいぶんサラッと話をまとめたかな。
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ようやく宇宙侵略っぽさがでた。
相変わらず意味がよくわからん描写はあるがスケールのデカさはすごい。
暗黒森林に晒された地球人とと三体人のの運命は。