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ろうの高校生が感想文書かれていたことをきっかけに読んでみました。
たしかに、なぜコロナで10万円もらっている家庭があるのに俺はもらえないんだ
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日本人の同調圧力とその戒律を破った者に対する正義の鉄槌について脳科学とイタリアの歴史から考察、テンポの良いやり取りが痛快です。それにしてもヤマザキ氏が17歳で皇帝になったネロがとても人気があったとの話をしたときに、今の日本でいうと小泉進次郎さんですかと問い、それに対してネロはオリンピックにも出場するスポーツマンでもあったと返すと、クレー射撃でオリンピック出場経験もお持ちの麻生太郎副総理のような感じですかねと執拗にボケる中野先生にコーヒーを吹きそうになりましたw
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糸井重里さんがかつて書かれた
>しかし、思えば「あら探し」だらけの世の中で、あらを探される側になっているということは、ものすごいことだよ、と言えるよ。がんばれ、「あら探されてる」やつら。
ということばが、こころのすみっこで「お守り」になってくれてます。
本書を手にとったのは、それに似た救いを求めていたのかもしれません。
同調圧力が強いコロナ禍、出る杭は打たれる日本社会、
なかなか生きるのがしんどく感じることがあります。
「ヒトは放っておけば生贄を探してしまう生き物なのです。」ということがわかったのが、収穫でした。
最近の論壇でよく見るお2人の対談も含めた、世相分析です。
【本文より】
・クラマーは、自身のごく個人的な怨恨と、正義とをすり替えたのです。
・人間は、自信が正義を行っていると信じているときには、どこまでも残虐になれるものです。
・協調性という名の蟻地獄
・相手の妬みを憧れに変え、自分を生贄にするよりも、生かして仲良くしたほうが得だと思わせられるようになるまで、自分を磨きぬかねばなりません。
・確信という名の甲冑でナイーブで弱い自分の身を包んでいたわけですね。
・歪んでいるのに自分を正義だと信じて、その正義のために周りの人たちを苦しめて。
・諌められている側のネロは、嫌われているとか、失敗をしているといった自覚はなく、避難があってもそれは周りが正しく理解してくれないだけだと思っています。
・ヒトの社会は技術的進歩をいくら遂げても、メンタリティの面では遂行がなされていないというしかないでしょう。
・私たちはまるで「優れていないといけない病」に蝕まれているようです。
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日本人が他人と比べて劣等感や妬みを持つ理由を、古代ローマと比較して解き明かしていきます。日本と古代ローマ、国民性が似ているという点が以外で面白く読んだ。日本人の真面目さや親切さは、実は他と差を生まないための仮面で、本当は差ができたときの村八分や魔女狩りを恐れているという洞察はなるほどと思った。コロナ禍の中で生まれた自粛警察も、その一例。差を生まなくさせる行き過ぎた正義だという。行き過ぎた正義については、ソ連のヤロビ農法まで例に出されており、幅広い知識に脱帽です。多様性と言われる時代にも提言。ただ多様があっても関心を持たないと意味がない、他は違うのだと認識したうえで、それを受け入れたり、さらには、知りたいと関わっていったりすることの大切さが良く分かった。
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対談部分より、お二人がそれぞれ執筆した箇所のほうが読みごたえがありました。
この本から初めて知ったことはトム・ハンクスやミシェル・オバマがそうだという「インポスター症候群」という自分を否定的に見てしまうという病態。
そして、中野先生が解説していた「魔女狩り」の歴史も勉強になりました。
ヤマザキマリさんが書いていましたが、落語の噺のように、人生お互いに失敗したり、迷惑をかけたり、かけられたりすることって当たり前だよね…と見守り、支えあう考え方が行き渡れば、ギスギスした世の中にならないんだろうなぁと思いました。
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ここで言う「コロナでの世間体」とは、テレビの影響力だったのではないか?他国に比べてテレビの言うことをそのまま信じる人の割合が日本はズバ抜けて高いらしい。
全体的にあまりしっくりこなかったです。そういう本との出会いも悪くはありません。
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人間は団体になると恐ろしい。他人を落としても自分の承認欲求を満たしていく。特に日本人は宗教的背景もあり,その傾向が強いとか。
なぜ人間にこのような団体行動を阻害していく機能があるのか?いずれ人間同士で争い合いこの地球からいなくなるような脳になっているので?と考えてた。
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脳はホント〜に面白い‼︎
知性で抑える⁇
られる⁉︎
ずっと、読んでいられる。
繰り返し、納得しながら。
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以前に読んだ『国民の底意地の悪さが、日本経済低迷の元凶』にも通ずる内容。日本人は他国民と比べて圧倒的に「出る杭を打つ」、良く言えば群れとの調和を重んじる、悪く言えば正義の御旗を振りかざし執拗に異質と思われる他者を排除する種族とのこと。もうちょっと大らかで大雑把に生きようぜ、と軌道修正を図るのは相当難しいのだろうか。芸能人への誹謗中傷やSNSでの炎上など、大半が重箱の隅をつつくような内容を占めている。真夏マスク来年こそはしなくなってほしいが、まだまだ無理なんだろうな。
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博学のお二人が現在の日本、日本人の状況について縦横無尽に語り合われた内容。
対談の部分については正義、生贄、世間体、個性を失う教育といったことに対して容赦ない分析が会話の中で行われていく。その知識のバックグラウンドは半端ではない。
対談の章では「なるほど」と思わされるところが多々あった。ただ、「で、どうしたら良い?」という問いに対する答えのようなものが見えてこなかった。
「自分は自分が大事、相手も自分が大事、それを尊重し認め合うこと」という言葉が最後の方で出てきた。まさしくその通りだと思う。
最後の章のヤマザキマリさんのお考えは、とても納得のいく内容だったと思う。
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自分の中に湧き上がる正義の“ような”物が正しい事と思わずにいられるだろうか。震える様な使命感に身を任せてしまった事もある。
今、この本に出会えた事を大切にしたい。
“他者が自分達を理解するべきではなく、自分達こそ他者を理解するべき”
日本における“世間体”と言うある意味宗教以上に厳しい戒律。
今生きている現実を真実で捉えて、『柔らかく』生きていきたい。
ヤマザキマリさんの選書 エリアス・カネッティ「群衆と権力」
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〝自らを「正義」と思い込んでしまうと、人間はどんなに残酷なことでも心の痛みをあまり感じることなくやれるようになってしまう〟〝誰かの不幸を願う...人間は「誰かと一緒になる」ということを、苦手とする不思議な脳を持っている〟2020年のパンデミック。社会が危機感に覆われ、人々が不安に晒された時期に、脳科学者vs漫画家が「あの人だけいい思いをするなんて許せない!」という〝暴走する脳〟を紐解いた知的対談集。〝自分と分かち合えない意見や思想とぶつかったら、まずはそれを興味深く、面白い現象として受け入れてみて〟
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正義中毒にについて脳科学者とイタリア在住歴の長い漫画家がそれぞれの視点で分析。対談は、ローマ皇帝ネロから中世、現代までの多様性の受容について興味深い内容でした。どうすれば足の引っ張りあいをせずに多様な価値観を認めあって行けるか、多様性の受容に成功した賢帝ハドリアヌスと真性ローマ皇帝フェデリーコ2世の治世方法をモデルにすると他者理解というキーワードが。それを可能にするのは、厳しい境遇で培われたた教養と心の余裕のなせる技なんでしょうか。
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ヤマザキマリさんをテルマエロマエの漫画家ぐらいとしてしかしらなかったので、こんなにも知識深く、語る方とは意外でした。
お二人の話がもりあがってる感じで傍目からみて楽しそう。
中野さんの、とある言葉があって、そんな視点もって考えているんだ、って驚き。面白い。
ヤマザキマリさんの5章から、抜粋。
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本当の孤独というのはそうした生き方のスタイルではなく、他者という鏡に自分が映し出されていないと気づいた瞬間でなければ、実感できないものだと思います。
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この文章よ、、、
それは本当の恐怖だよ。恐ろしい。
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よっぽど気をつけて生きていない限り、いつの間にか自分と違う考え方の人と出会った時に自分を正当化してしまうと思います。この本を読んでそれは良くも悪くも横並びが好きな日本人ならではなのかなと思いました。
出る杭は打たれるという内容のことわざが他国にはないというのも印象的。いくつになっても他者との違いを面白がって受け入れられるような自分でいたいなと思いました。